キャ・ノン（GANG PARADE / KiSS KiSS）連載vol.20「超能力戦士ドリアンさんとのツーマンライブのこと」アイドルリアル備忘録

こんにちは。GANG PARADEのキャ・ノンです。先月から走ってきた”ライブナタリーpresents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN’24”を無事完走しました。毎週末いろんな場所へ向かい、その土地のものをナタリーさんに食べさせていただいて、またコースターに乗って東京へ帰る日々でした。中でも、ファイナルの長野公演ではお蕎麦を用意していただいて、長野で蕎麦を食べるという夢が叶いました。当日の朝、金沢から長野に向かったので会場以外に行くことはむずかしいと思って、すっかり諦めていたところだったので心の中で咽び泣くほど嬉しかったです。実はわたし、麺類の中で蕎麦が一番好きなのです。こんなにすてきなツアーを組んでくださって、ギャンパレに食べ物を与えてくれるナタリーさんには頭が上がらないです。ありがとうございます。

このツアーを通して、いろんなアーティストさんとご一緒させていただいて、すごい方たちばかりなのに、皆さん本当に優しくてかっこよかったです。そんなすてきな大人になりたいなと思う日々でした。というわけで今日は、”ライブナタリーpresents GANG PARADE SAY HELLO！2MAN’24”ファイナル、超能力戦士ドリアンさんとのツーマンライブの日のことを書いていこうと思います。

 

コースターを降りると、外は気持ちのいい風が吹いていた。ライブで長野に来ることができたのははじめてだ。楽屋に入ると、長野の遊び人から来てくれてありがとうのメッセージとお花が置いてあった。いつもいろんなところから来てくれている遊び人には本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。まだまだ行ったことのない場所がたくさんあって、そこには待ってくれている人もいて、自分たちが会いに行けるようになりたいとまた強く思った。

入りしてから1時間後、リハーサルが始まる。毎公演『ROCKを止めるな！！』でマイクチェックをするところ始まるが、ナタリー2マンツアーをきっかけにできたこの曲は、改めていい曲だなと噛み締めながら歌った。このツアー中、わたしはコースターに揺られながら何度も聴いた。深夜に家に着いてシャワーを浴びながら何度も口ずさんだ。レコーディングのときに、目の前にいる人だけじゃなく、隣にいるメンバーに対しても届けるようにと言われたことを思い出す。きっとこの先も、何度も何度もこの歌を咀嚼するのだろう。

自分たちのリハーサルが終わって、ドリアンさんのリハーサルが始まる。例のごとく、全員で横一列になって圧を送った。楽屋に戻ると、みんなでドリアンさんのホームページを見た。メンバー紹介や、歴史が紹介されていて、そのひとつひとつが面白くてゲラゲラ笑っていた。

ライブ映像や、TikTokで流れてくる動画を何度も見てきたが、実際ライブで見るのは別物でカルチャーショックを受けた。ライブはやっぱり、なまものだ。袖から見学させてもらったが、最初に恐竜の姿で登場して、かと思えばMCはものすごく丁寧でわかりやすくて、キャッチーな歌は歌詞までしっかり聞きやすくて、すっかり感動していた。ライブの終盤に、当日誕生日だったマイカを呼んで、わざわざこの日のために作ってきてくださったジェットコースターに乗って、一緒にステージを走り回ってる姿は、袖にいたメンバーもスタッフさんもみんな笑っていた。これだけライブで人のことを笑顔にできる力があるのがかっこよくて、こんなことをされてしまったら敵わないと思ってしまった。

ココが「なんかめっちゃ緊張する」と言うので、こちらまでびびっていたが、円陣を組む頃にはそんな緊張も解けていた。いろんな方とライブをさせてもらって、相手のことを意識しすぎるとどこか空回りしてしまうことは、これまでの経験で学んでこれたことだ。そんな時こそ、自分たちのことを信じることと、信念を持ってGANG PARADEをいかに見せられることが大切だと思う。ちなみに今回のセットリストメモはこちら。

ステージに上がると、既にテンションの上がりきった客席があった。良くも悪くも、自分たち次第ではなく、先攻のアーティストさんが温めてくださった空気はそう簡単に壊れるものではない。なのでその空気をどうやって、自分たちのものに持っていけるかだ。お客さんの顔はとてもキラキラしていた。長野で会える喜びと、今日という特別なライブを心から楽しんでくれている姿は、目に焼き付けたいものだった。

ナタリー2マンツアーをこの日まで回ってきて、相手に合わせてセットリストを考えたり、12人でまだやっていない曲を増やしたり、戦い方を模索しながら進んできた。たくさんの刺激を受け、いろんな角度から勉強させてもらった。もちろん、もっとできたと思う部分も、反省点も、改善点もたくさんあってすべてがわたしたちの糧になった気がする。ナタリーさんへの感謝も込めて、この日々を抱えて成長していきたいし、その姿をまた見せていきたい。

過去の連載記事はこちら
https://strmweb.jp/tag/ca_non_regular/