こんにちは。GANG PARADE/KiSS KiSSのキャ・ノンです。今週は平日のイベントが続いて、早い時間の出番でも来てくれる人がいて、本当にありがたいなと思う反面、みんなどうやって生活してるんだろうという疑問も生まれたりしました。話を聞けば、平日の方が休みを取りやすい人もいたり、半休を取って会いにきてくれてこのあと仕事に行くという人もいたり、何の仕事をしているのかずっと謎な人がいたりと、みんなそれぞれいろんな形でがんばったり戦ったりしてるんだなと、愛おしく、そして会いにきてもらえることは本当に当たり前じゃないことだなと思いました。自分ももっと頑張らなくちゃ!と奮い立たせてもらえて感謝です。本当はもっと、みんながどんな平日を過ごしてどんな週末を楽しんでるのかとか全部知りたいけれど、それはむずかしいのでね、気が向いたら教えてください。
というわけで今日は、わたしのとある1日を書いてみようかと思います。いそがしアピールのために結構予定がたくさんある日のことを書いているので、毎日がこれではないです。見栄を張ってすみません。ライブがない日のことを書くのはなんだか新鮮で、なんだか恥ずかしい気持ちにもなりましたが、何しろ書きやすい(それはそう)ので、好評だったらまた別の日も書こうと思います。
朝起きて無理やりカーテンを開ける。朝日に目を潰され、ふらふらしながら冷蔵庫に向かう。昨日の夜に買っておいたオロナミンCを片手に、無駄になったアラームを止める。寝ぼけ眼でSNSをチェックしては、10分間ほどぼーっとする。ようやく立ち上がり、最低限の寝癖を直し、歯を磨いて、いつものカバンを持って家を出る。外に出て今日の自分の服装が、気温に見合っているかチェックするのがルーティンだ。この日はギリギリ正解だった。
この日一発目は、朝10時からKiSS KiSSの練習だった。10時から13時までの3時間、毎週決まった曜日に集まって練習する。ギャンパレの練習もあるので、平日のほとんどはスタジオにいる。普段の練習の内容は主に、セットリストを考えたり、ライブに向けて曲を練習したりする。この日は終わってからGANG PARADE公式ファンクラブのラジオも録って、次の現場へ向かった。
次はレコーディングだ。温かいものを求め、スープストックでお昼ご飯を食べる。結局服装は失敗だったかもしれない。食べ終えて早めにスタジオに入る。自分の順番までは約2時間。何度も曲を聴いて、譜割やブレスの位置を確認したり、実際に大きな声を出して練習する。普段だったらレコーディングの日は、ボイトレに行ってから向かうが、この日は朝から練習もあって行けなかったので少し不安があった。音程もリズムもとても難しい曲だったので、歌詞カードとにらめっこしながら前の人が終わるのを待つ。いざ自分の番がくると、この瞬間はいつだって緊張して慣れない。「よろしくお願いします」と挨拶をしてブースに入ると、無音の空間はわたしをもっと孤独にさせた。
レコーディングはやるたびに新しい発見があるので好きだ。歌うことが好きになれたり、もっと頑張ろうと思えたりする。もちろん、上手くいかなくて落ち込んで帰る日もあるが、そんな日も時間はかかっても自分の糧になってくれる。自分のできるようになったところ、もっとできるようになりたいことが見えて、この日は落ち込まずに終えることができた。
一度帰宅し、終わってからすぐ寝られるように風呂に入ってから、次の現場へ向かった。次はラジオの収録だ。自分の冠番組を持たせてもらってから、日常の中でなにか話せることはないかとセンサーを働かせて過ごす時間が増えた。探しながら生きているとなかなか見つからないもので、日常を切り取って面白く話せる人は本当にすごいと尊敬する。この日も向かう電車で、携帯にメモしたラジオで話したいことリストを眺めながら、頭の中で喋っている自分を想像し、イメージトレーニングをした。
スタジオに着き、ブースに入るとやっぱり緊張する。この日は二度も、無音の空間に一人ぼっちになった。初回に比べたら少しは慣れた気がするが、それでもやっぱりテンパってしまったりするので日々勉強だ。帰り道は、自分が上手く喋れなかった部分を、本来だったらどう話したかったのかをまた脳内でイメージする。ラジオの収録の後は大体遠回りして帰るのだ。
家に着くと、兄から盗んだ、人をダメにするクッションに倒れ込む。コンビニで買った350mlのコーラを開けて、なんとかパソコンを開きカタカタとこれを書いている。今日のわたしはもうお風呂に入らなくていいのだ。自分に対して落胆したり、一喜一憂したり、忙しい毎日の中で、いろんなことをやらせてもらって、こうやって頑張ることができる環境は本当にありがたいものだ。
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