髪色を赤に戻したことで服の選び方も変わってきた
ーーvol.26は秋冬のファッションをテーマに聞かせてください。まずは、今日のコーディネートについてブランドを教えてもらえますか?
Novel Core コートがBREATH。BAD HOPがプロデュースしているブランドです。ニットがMAD FRENZY、パンツがGUAPI、シューズがBALMAIN、サングラスがGENTLE MONSTERで、アクセサリーはすべてROSHです。

ーー今日は結構ダークめというか、すすけた色合いでまとめていますね。
Novel Core 髪の毛を赤くしたこともあって、服の選び方もちょっと変わってきました。シックなトーンを選ぶことが多くなって。以前、連載でもコーデはシンプルな方向に寄っているというお話をさせていただきましたが、それもあって、なおさらトーンが統一することが多いです。ただ、同じ色味だったとしても、モザイクのようなアートが入ったニットとか、上下をレザーとデニムで切り分けたパンツとか、違う素材や要素を合わせることを意識していて。素材感やシルエットで遊ぶみたいなことが多いですね。
ーー全体としてはシックで統一感がありますが、個別に見たら攻めているアイテムですよね。コートも大きいラペルでオーバーサイズだし、ニットは日焼けみたいな加工が入っています。
Novel Core そうですね。パンツのGUAPIは、大阪のPLUGというセレクトショップの方から購入しました。色々と洋服を紹介していただいているんですが、腰からちょっと下ぐらいの太ももあたりのシルエットがドンとしているパンツが好きで、さらに途中で素材が切り替わっているのも面白い。すごく太くて妙なシルエットで目を引く点も気に入っています。膝のジップで裾部分を取り外しできるので、ショーツにもなります。ただ、レザーだし、デニムだし、加工も入っているので、めちゃくちゃ重い(笑)。本当はコウモリのような面白い形のウォレットチェーンも付いているのですが、今日は外しています。


ーーステッチ飾りも多いし、確かに重そうですね(笑)。
Novel Core ライブで穿くのも正直しんどいな…というアイテムなんですが、海外のラッパー御用達ブランドで、最近勢いがあるみたいです。東京のラッパーからの人気も高いし、ボストンバッグなども面白いものを出しています。
ーー先ほどもお話がありましたが、改めて見るとニットも存在感がありますね。
Novel Core 昔からお世話になっているセレクトショップ・サプライヤーが扱っているブランドで、たまにショールームを覗かせてもらうのですが、コストパフォーマンスが高いインポートの精鋭ブランドが揃っていてセンスがすごくいい。衣装探しにも助かっています。以前サプライヤーの総展示会に誘ってもらった時に、ちょうどMAD FRENZYのデザイナーが来日していて。

ーーデザイナー本人とお会いしたんですか?
Novel Core そうなんです。ロシアのブランドなんですが、現在進行形で大変なことが起きていますが、洋服でそれを表現できないかと考えている方でした。ダッフルバッグに“USA”というロゴを描くようなテンションでロシアの文字を入れたり、付属しているパスポートもあえて偽造したようなデザインだったり。「これを付けていると空港で引っかかる」みたいなことを言っていましたね。今の国の状況とか情勢とかを踏まえて、何か洋服で表現してパワーを与えたいとも話していて。メッセージ性を感じられるブランドだし、そういう点にも惹かれました。サプライヤー自体もオリジナルブランドを持っているし、今本当に若者に人気があるところだと思います。

