女性が望む男性像を強く打ち出すことを意識したドラマ『教えてください、藤縞さん!』

――放送中の主演ドラマ『教えてください、藤縞さん!』は毎回TVerのドラマランキングでトップ10に入るほど話題になっていますが、オファーがあった時のお気持ちはいかがでしたか。

古屋呂敏(以下、古屋) オファーをいただくまで、ちゃんとTL(ティーンズラブ)を理解していなかったんですが、ファンの多いジャンルと聞いて、ぜひ挑戦してみたいと思いました。自分の名前がTLドラマに挙がったこと自体がうれしかったです。原作コミックは、ドラマ以上に過激な内容で驚きましたが(笑)。

――女性をターゲットにした作品ということで、役作りで意識したことはありましたか。

古屋 なるべく女性が望む男性像を強く打ち出した方がいいんだろうなと、クランクインの前から意識していました。ファンタジーな世界観でもあるので、一般的な役作りとは少し違う方向性で、足し算を大胆にしていくイメージといいますか。「見ていて笑っちゃうくらいの方が見やすいのかな」「やりすぎているなと思うくらいがいいのかな」と監督と話し合いながら固めていきました。コメディーに振り切ることが大事だったと思います。その思い切りの良さが、このドラマの面白さを作っているのかなと感じています。

――各話15分前後のテンポ感も心地よくて、毎回ヤマ場があるのも特徴です。

古屋 今の時代に合っているなと感じました。深夜ドラマなのに、プライム帯のドラマと肩を並べて、毎回TVerのドラマランキングに入り続けているのは光栄なことですし、それだけ一定のニーズがある証拠ですよね。ショートドラマに近い感覚でサクッと見られて、くすっと笑えて、「また次も見てみようか」という気持ちになれる。面白いのはSNSなどでコメントしている方はそんなに多くないのに、ランキングには入り続けているんです。みなさん黙って見ているというか(笑)。面白い現象だなと思います。

――監督の演出はいかがでしたか。

古屋 二人体制だったんですが、お一人は映画のカメラマンをされていて今回初めて演出をされる方で、お一人は経験豊富な方。二人のバランスがうまく出ているなと感じる瞬間があります。TL作品は女性が演出した方が上手く表現できるのかなと思っていたんですが、男性目線が入ることで、絶妙な客観性が生まれているなと。

――初回から大胆な性描写がふんだんに描かれていますが、気を遣う面も多かったかと思います。

古屋 この作品でインティマシー・コーディネイターを務める西山ももこさんとは何度もお仕事をしているので、コミュニケーションは円滑でしたが、相手役のつじかりんさんが居心地よく撮影に臨めるように、繊細に接することを心がけていました。つじさんはドラマで演じている水原りおよりもサバサバしていて、エネルギッシュ。いつも笑顔を絶やさない方なので、僕としても助けられました。

――ドラマも終盤ですが、改めて見どころをお聞かせください。

古屋 さらに笑えるシーンが盛りだくさんです。「こんな展開あるか!」という急展開が待っていて、お芝居しながら笑っちゃうくらいでした(笑)。二人のやり取りを見て、「何やってんねん!」とツッコミながら楽しんでもらえたらうれしいです。