部活のマネージャーに勧められて受けた「男子高生ミスターコン」

――キャリアについてお伺いします。中学3年生のときにスカウトを受けた経験があったそうですが、それまで芸能やお芝居に興味はありましたか。

高橋 キラキラした夢の世界でかっこいいなという憧れはあったのですが、新潟に住んでいたのもあって、現実的ではないと思っていました。ところが東京に遊びに行ったときに、たまたま当時めちゃめちゃ好きだった俳優さんの事務所にスカウトしていただいて。中学生の僕からするとスカウトって夢のある単語ですし、信じられない経験だったので、ワンチャンあるのかなと。というのも新潟って狭いから、周りから僕はちやほやされてきたんです。だから勘違いをして、東京でも通用するのかなと思って(笑)。結局、そのときの事務所とはご縁がなかったんですけどね。

――中学3年生の時点で身長は高かったんですか?

高橋 わりと成長期が遅くて、高1でグンと伸びたので、そこまでではなかったです。高校生になって、中学時代の友達に会ったら、「めっちゃデカくなったね」と言われるぐらいでした。

――2016年、高校1年生で「男子高生ミスターコン」に出場してファイナリストになりますが、どういう経緯で受けたんですか?

高橋 当時所属していたサッカー部のマネージャーに勧められたんです。そのときはグランプリを獲ったら100万円がもらえて、推薦した人も賞金がもらえたんですよね。それで「ミスターコンというのがあって、私も賞金がもらえるから受けてみて」と(笑)。ノリで受けてみたら、グランプリは獲れなかったんですけど、ミスターコンを運営している会社が、いろんなことをやっていて。それをきっかけにメンズファッション誌の『Samurai ELO」に出させてもらっているうちに、もともと好きだった洋服への興味や、モデルという仕事の楽しさが強くなっていきました。でも『Samurai ELO」が2017年で休刊になってしまって、しばらく部活を頑張っていたんです。

――その間も芸能界への思いはあったんですか。

高橋 ありました。それで高校3年生のときに、『smart』のオーディションがあったので応募して。書類審査が通って、二次審査が対面だったんですけど、部活の試合があったので辞退したんです。そしたらオーディションに協賛していた今の事務所が声をかけてくれて、所属することになりました。

――現在は『MEN’S NON-NO』の専属モデルを務めていますが、学生時代からの夢だったそうですね。

高橋 実は『smart』の前に、『MEN’S NON-NO』のオーディションにも応募したのですが、締め切り前日に書類を投函したので、おそらく間に合わなかったと思うんです。新潟から東京に届くまでの時間を全く考えていなかったんですよね(笑)。それでネット検索をして、『smart』のオーディションを見つけたんですけど、今は自分がやりたかったことができているので結果的に良かったです。

――高校在学中から芸能活動は行っていたんですか?

高橋 高校3年生の秋に事務所に入って、週1で東京のレッスンに参加し、高校卒業後に上京して本格的に活動を始めました。

――進学は考えなかったんですか?

高橋 手ぶらで東京に来るのは怖かったので、2年間、映像系の専門学校に通いました。

――技術スタッフなどの選択肢も考えていたということですか?

高橋 いえ、この世界に入るなら、表に立つ仕事以外はしないと決めていました。ただ、もの作りが好きだったので、芸能をやりながら、映像の技術を学べたらいいなと思って、その専門学校を選びました。その2年間で、細かい仕事の内容までは分からないですが、制作、照明、音響、カメラなどの基本的なことや、どういう流れで作品ができるのか、業界用語など一通りの基礎は学びました。

――専門学校で学んだことは俳優の仕事にも活かされていますか?

高橋 だいぶ活きています。タクミくんのオーディションで面談したときも、専門学校時代のお話をしたら、監督の横にいたスタッフさんが、「監督はそういう子が好きなんだよね」と仰っていて。それで決まったと勝手に僕は思っています(笑)。それ以外でも、専門学校に興味を持ってもらえることが多くて、通っていて良かったです。