スケボー漬けだった高校時代
――廣野さんとのW主演が決まったときは、どんなお気持ちでしたか。
田中 凌大とW主演を務めるのは初めてなので、とにかくうれしかったです。何度も共演経験はありますし、本当に頼もしい存在なので何の心配もないなと。僕は日頃から凌大の才能をリスペクトしているんですが、今回は音楽も全て担当しているということで、また凌大のいろんな面を見られるんだろうなってワクワクしました。なかなか共演者が音楽も担当する機会なんてないですし、いろんな意見を聞いてくれるので、みんなでセッションしながら、より良いものを作っていく作業は楽しいです。
――廣野さんのどういう部分をリスペクトしているのでしょうか。
田中 軽々しく“天才”と言ってしまうと簡単な表現に聞こえてしまいますが、そうとしか言いようがない。学年で言うと4年後輩ですが、僕が凌大の年で、これだけ自分を確立できていたかというと、絶対にできていませんでした。ワードセンスも素晴らしいし、お芝居での爆発力や、瞬間瞬間の頭の回転がずば抜けているので、毎回共演するときは「次は何が出てくるのかな」みたいな感じで凌大に期待している自分がいます。お仕事以外でも一緒にいて楽しいですし、なおかつ安心感もあって居心地も良い。これから先も一緒に戦っていきたい、いわば戦友のような存在です。
――ここからは過去のお話をお伺いしたいんですが、学生時代に熱中していたことを教えてください。
田中 スケボーです。高校1年生から始めたんですが、高校3年生の頃にはハマり過ぎて毎日やっていました。学校が終わって、一旦帰宅してからバイトに行って、その後にスケートパークに行くという毎日の繰り返しでしたね。バイト代は全てスケボーの用品に使っていました。
――そんなにお金がかかるんですか。
田中 けっこう技を決めていると板が折れちゃうんですよ。おそらく5、6枚は板を変えていました。しかも1セット組むだけで2万円ぐらいかかるんです。あのときの2万円は大金ですから、そのために働いていました。
――スケボーで身長が高いことのメリットはあるんですか。
田中 ジャンプが高く跳べます。ただ僕は平場でフラットな技を決めるほうに熱中していました。
――最近もスケボーはやっているんですか?
田中 全くやってないです。普通に怪我をするので、この仕事をやっている限りはできないですね。そもそもスケボーをやめたきっかけもケガだったんです。上京してからもスケボーを続けていたんですが、19歳のときに骨折をして、ちゃんと痛い目に遭ってやめました(笑)。