ワンオクの京セラドームで受けた衝撃を日本武道館公演でフィードバック
――大規模の会場で観たワンマンライブで印象的だった日本のアーティストはいますか?
Novel Core 去年観たワンオク(ONE OK ROCK)の京セラドームは凄まじかったです。ちょうど大阪でFM802主催の「OSAKA AUTO MESSE×FM802 CUSTOMIZE ARENA」に出演することになっていて。そのイベントが終わって直行すれば京セラに間に合うスケジュールだったので、DJ KOTAくんを連れて行きました。歌と演奏などの技術的な面、演出、音響、ファンダムの力など、どれをとってもNo.1で、スタジアムレベルのロックバンドのあるべき姿をまざまざと見せつけられました。ドームでこんなクリアな音を聴いたのも初めてだったので刺激を受けましたし、今年1月に開催した自分の武道館公演でも、そのときのフィードバックを活かしました。
――音響面で言うと、どういうところがすごかったのでしょうか。
Novel Core 吊るされているスピーカー、自立で立っているスピーカーの数が尋常じゃなかったので、そこに予算を割いているんだなというのは、会場に入った瞬間から分かりました。僕が座ったのは端っこの席だったんですが、スピーカーの向きや、細かいチューニングを丁寧にやられているのは、クリアな音から十分伝わってきました。お客さんを想像しながらライブを作られているのが全体的に伝わってきて、すごくテンションが上がりましたね。
――正直、大きい会場だと音響が悪いライブもありますよね。
Novel Core 会場それぞれの特性もありますが、結局シミュレーションと経験値でしかないと思うんですよね。専門家であるPAさんたちの経験値に委ねつつ、アーティスト本人やスタッフチームがちゃんと全席を回って、音響や照明の見え方を細かく確認してフィードバックし続けるのが重要なんです。それってカロリーの高いことだし、サボることも全然できちゃうんですけど、それをやっているチームとやっていないチームでは、ライブのキレに明確に差が出るんです。
――DJ KOTAさん以外にも、バンドメンバーやスタッフの方々とライブに行くことは多いんですか?
Novel Core ライブに足を運ぶときは、基本的にバンドメンバーないしはスタッフさんなど、チームメンバーの誰かしらを連れて行くようにしています。それを続けていくと共通言語が増えていくので、「あのときのああいう雰囲気だよね」「あのときみたいなスピーカーの吊り方で、こっちサイドの人たちは、こういう音が聴こえたほうがいいよね」「この照明だと見えづらい気がするので、あのときのライブみたいに、こっちまでトラスを組んだほうがいいんじゃない」とか、抽象的な言葉のやり取りでも具体的に伝わりやすくなってくるんです。そこを意識して動いているので、自分主導でのライブ制作チームとのコミュニケーションで齟齬感はなくなっていくんですよね。
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Novel Core
東京都出身、23歳。ラッパー、シンガーソングライター。 SKY-HI主宰のマネジメント / レーベル “BMSG” に第一弾アーティストとして所属。 高いラップスキルと繊細な歌唱技術を保有する一方で、決してジャンルに縛られることのない特有のスタイルがファンを集め、アルバム作品が各チャートで日本1位を獲得するなど、メジャーデビュー後の短期間で爆発的にその規模を拡大。 Zeppを中心とした大型のライブハウスを周遊する全国ツアーや、日本武道館での単独公演を完全ソールドアウトで成功させ、来年2月には自身初のアリーナ単独公演が決定するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進を続ける新世代アーティスト。 ミュージシャンとしての存在感を確かなものにする一方で、FERRAGAMOやETROなど、トップメゾンのモデルに起用されるなど、ファッション業界からも注目を集めている。
PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI