デビュー前に欧風居酒屋の厨房でバイトをしていたので料理は身近だった

――放送中のドラマ『三ツ矢先生の計画的な餌付け。』でイケオジ料理研究家・三ツ矢歩を演じていますが、オファーがあったときのお気持ちからお聞かせください。

山崎まさよし(以下、山崎) 初めにプロットを見させていただいたときに演じてみたいと思いました。料理の研究は、音楽を作ることにも共通するなと感じたので、そのまま普通に役に入れそうだなと。

――あまり構えることもなかったと。

山崎 セリフも関西弁だったので、ちょうどいいかなと考えていたんですが、猛暑の中で冬服を着るなんて思いませんでした(笑)。

――原作を読んだ印象はいかがでしたか?

山崎 ドラマ「きのう何食べた?」が好きで観ていたんですが、それを彷彿とさせる作品だなと思いました。きちんと料理にフォーカスした上で、コミュニケーションの大切さを丁寧に描いているんですよね。あと、すごく綺麗な絵で、どのキャラクターも男前で。ちょっとデフォルメしたギャグっぽいテイストもあって、呟いているセリフも面白くて。これが『ゴルゴ13』ぐらいリアルな劇画だったら、役作りは難しいんちゃうかと思うんですが、自分でも演じられそうだなと感じました。原作通り白髪に染めたほうがええんかなと思ったんですが、そこまでやらんでいいと言われました(笑)。

――山崎さん自身、料理はされるんですか。

山崎 デビュー前に欧風居酒屋の厨房でバイトをしていたので、当時から自炊はしていましたし、たまに今も家族に作っています。だから今回も改めて料理の練習をすることもなかったです。

――料理研究家を演じる上で意識したことはありますか。

山崎 僕の知り合いに料理研究家の友達がいるんですよ。実際に本も出しているんですが、彼と付き合っていく中で、料理研究家ってこういうもんなんだという何となくの認識があったので、そこまで意識することはなかったですね。

――実際にその方の料理を食べたことはあるんですか。

山崎 僕が釣ったアオリイカを何杯か持っていったら、イカソーメンだったり、お好み焼きになって出てきたりと、いろいろ作ってくれたので、良い友を持ったなと思いました。

――三ツ矢というキャラクターには、どんな印象を持っていますか。

山崎 ミステリアスなところもありますが、意外とウジウジしたところもあって。だから(酒井)大成くん演じる石田くんの真っ直ぐさと非常にバランスがいいなと思いました。