写真集を通して容姿にコンプレックスがある方にも勇気を与えたい
――写真集を出すのが夢だったそうですね。
岸みゆ(以下、岸) グラビアのお仕事をさせていただいて、最初の目標がソロで雑誌の表紙を飾ることでした。それが実現して、次の目標が紙の写真集を出すことで、ことあるごとに口にしていたので、ファンの方も念願の夢が叶ったんだなと分かってくださっていたと思います。
――写真集が決まって、事前にこういうことをやりたいというリクエストはしたのでしょうか。
岸 今回、たくさん私の要望を聞いてくださって。写真集が決まる前から同じ事務所の先輩方の写真集を見て勉強していたんですが、「こういうカットを私も撮りたいです」「こういう衣装で、こういう角度で撮っていただきたいです」と細かく伝えさせていただいたんです。衣装も水着だけではなく、ドレスや女の子がゲットしやすいような私服っぽいおしゃれなものまで提案させていただきました。それを編集部の方も柔軟に受け入れてくださって、私のやりたいことが全て詰まった大満足の1冊になりました。
――特に参考にした先輩の写真集は?
岸 一番参考になったのは、桃月なしこさんと川崎あやさんの写真集で、事前にたくさんお勉強させていただきました。自分でもやってみたいカットは携帯で写真を撮って、マネージャーさんに送りました(笑)。
――沖縄本島と宮古島で撮影したそうですね。
岸 過去にも沖縄本島で撮影したことはあったんですが、宮古島は人生で初めて行って。いつか島で撮影したいと思っていたのでうれしかったです。やっぱり海をバックに撮影すると、王道の写真集だなという感じがしました(笑)。同じ沖縄でも風景が全く違うので、そこも今回楽しんでいただける大きなポイントかなと。特に宮古島は自然豊かで、マングローブがあったり、崖っぷちで夕日をバックに撮ったり。ご飯も美味しかったですし、プライベートでも宮古島に行きたいと思いました。
――撮影は6月と梅雨の時期に行われたそうですが、晴れ渡った写真が多いですよね。
岸 ほぼ雨が降らなかったんですよ。私は晴れ女なんですよ。小雨は降ったんですが、すぐにやんで虹が出て。虹と一緒に撮影することもできたんです!お気に入りのカットです。海もすごく気持ちが良くて、初めてSUP (サップ)にも挑戦しました。しかも板の上に立てたんですよ。
――初心者なのにすごいですね。
岸 私は運動が得意なので、すぐに立つことができました。スタッフさんは海に落ちていましたけどね(笑)。
――写真集に向けてボディメイクはしましたか。
岸 アイドル活動でたくさんレッスンやライブをしているので、すごく運動量が多いですし、普段から気はつけているんです。ただ今回の写真集は、男性はもちろん女性にも見ていただきたくて。私は身長が145cmしかないんですが、容姿にコンプレックスがある方にも勇気を与えられたらいいなと思って、女性に憧れてもらえるようなボディメイクを意識して筋トレを頑張りました。
――どんな体型を目指したのでしょうか。
岸 部分的に太りやすくて、どちらかというと下半身が太りやすいんです。だから下半身を中心に筋トレをしました。あと私は気を抜くと逆に痩せ過ぎてしまうんです。たくさん食べるんですが、アイドル活動があるので、消費カロリーもすごいんですよね。下半身は落としても、上半身は健康的じゃないと映えないので、そこのバランスを心がけました。
――カメラマンのTakeo Dec.さんとは何度もお仕事をされていますよね。
岸 そうなんですよ!雑誌グラビアの他にも、2022年に出したアートブック『DOLCE DOLCE DOLCE』もTakeoさんに撮っていただいて。写真集も撮っていただきたいなと思っていたんですが、お忙しい方なので難しいかなと思っていたら、なんとTakeoさんで。初めて撮ってもらったときのグラビアを見返すと、表情もポージングも下手くそだったなと反省するんですが、今回の写真集を見ると自分でも成長できたなと感じますし、何度もTakeoさんに撮っていただいているからこそ気づく部分がたくさんありました。
――普段のグラビアと違って、素の表情が多いですよね。
岸 編集部の方ともお話ししたんですが、その場の流れで撮った写真にいい表情が多くて。今回、通常版の表紙に使われたカットも、衣装を着替える合間の何も着ていない状態のときに、「背中を撮ってみようか」と何気なく撮ってもらったら、「めっちゃいいじゃん!」ってなった奇跡の一枚です。
――大胆なカットですよね。
岸 おそらく一生やらないであろうカットで、私にとっては覚悟の表紙です!先行で公開されたときも「ビックリした」という声が多かったですし、SNSで流れてきた画像を見て、改めて「これが私?」と思いました。今回は幾つか候補を出していただいた中から、限定版も含めて自分で表紙と裏表紙の写真を選ばせていただいたんですが、それぞれテイストが違っていて、どれもお気に入りです。