モデルに憧れるまで背が高いことがコンプレックスだった
――以前から映画がお好きだったそうですね。
平 高校生の頃から大好きです。お芝居のワークショップを受けるようになって、ご一緒した役者さんと一緒に演技のレッスンをして。そこで演技力の差を感じたときに、「普段どういうことをしているんですか?」と聞いたら、「たくさん映画を観て、お芝居が上手い人の真似をする」と仰っていたので、意識的に映画を観るようになりました。
――特に印象に残っている作品は何でしょうか。
平 何回も観ているのは、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)と『街の上で』(21)です。『湯を沸かすほどの熱い愛』は地元の子に勧められて観たのですが、めっちゃ泣けるんですよね。『街の上で』はザ・映画というか、日常の会話がカットされずにずっと続いている感じが面白くて。自分が『街の上で』のようなお芝居をするとなったら絶対に難しいだろうなと思って、真似をしたこともあります。
――他にお勧めの作品は?
平 韓国ドラマも好きなのですが、最近だと『ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です』が面白かったです。主人公は発達障害なのですが、ちゃんと遺品整理をしている人の思いを汲み取って、遺品を届けるというストーリーで感動します。
――ここからはキャリアについてお伺いします。どういうきっかけで芸能の世界に入ろうと思ったのでしょうか。
平 もともと雑誌を読むのが大好きで。小学4年生か5年生くらいのときに初めて自分でファッション誌を買って、モデルさんに憧れるようになって。私は幼稚園の頃から背が高くて、それがコンプレックスだったんです。でも雑誌でモデルさんを見てかっこいいなと思って、自分もモデルさんみたいになりたいなと憧れるようになりました。ただ興味はあったのですが、芸能界に入ろうとは思っていなくて。というのも自分には絶対に無理だろうなと。でも小学6年生のときに地元のイオンモールでスカウトをしていただいて。それをきっかけに「キラチャレ」というオーディションを受けたらファイナリストになって。それで事務所に所属しました。
――人前で何かすることは得意なほうでしたか?
平 あまり得意じゃなかったです。オーディションも緊張しました。
――部活はやっていましたか?
平 中学・高校と吹奏楽部で、部員が少なかったので、テナーサックスとアルトサックスの二つを担当していました。
――どうしてサックスだったんですか?
平 見た目がかっこいいからです(笑)。いろいろな楽器を試してみて、一番音が出やすかったのもあります。
――当時はどういう音楽を聴いていたんですか?
平 中学生のころはバンド系で日本のロックが好きでした。高校生になってからは日本のヒップホップにハマりました。KEIJUさんの「Tears」という曲にアルトサックスのソロがあって、めちゃくちゃかっこいいんです。それを吹いているのがサックス奏者のMELRAW(安藤康平)さんで、ヒップホップ界隈やラッパーとのコラボが多いんですよね。その方が吹いている曲を追って聴いているうちに、ヒップホップが大好きになって、今もハマっています。
――ヒップホップで特に好きなアーティストは?
平 解散しちゃいましたけどKEIJUさんが所属していたKANDYTOWNさん、IOさん、BADHOPさん。舐達麻さんやYo-Seaさんなんかが好きで、ライブにも行きます。
――話を戻しますが、「ミスセブンティーン」のオーディションは4年連続で受けたそうですね。
平 『Seventeen』は愛読していましたし、好きな専属モデルさんもいたので、私もなりたいとマネージャーさんに伝えていました。面接までは行くんですけど、落選というのが続いてもう諦めようと。それで、「これが最後!」と心に決めて受けたら合格しました。
――なぜ受かったと思いますか。
平 私自身、オーディションに慣れたというのもありますし、自己アピールができるようになったのかなと思います。あと編集部の方に、「何回か面接に来てくれていますよね」と覚えてもらっていました。
――専属モデルになって意識や生活の変化はありましたか。
平 オーディション前からそうでしたが、さらに筋トレをするようになって、食生活にも気を使うようになりました。一読者として憧れていた専属モデルさんと一緒に撮影できているのがうれしかったので、自然と意識も変わりました。
――特にうれしかった撮影は何ですか?
平 出口夏希ちゃんと秋田汐梨ちゃんが大好きで、それを編集部の人に伝えたら、お二人とユニバに行く企画に呼んでもらえて。もちろん緊張もしましたが、楽しかったです。