エンタメの世界へ飛び込んだ“真の”原点とは。メンバー4人の現在の活動へと繋がるルーツ

――当サイトでは個々の「キャリア」もテーマにあります。今ここで力を合わせるメンバーはそもそもそもなぜ、華やかなエンタメの世界へ飛び込んだ経緯を伺いたいです。

花宮 第2期「BiS」の解散後、このグループへ加入して。でもじつは、中学3年生から1年半ほど、別のアイドルグループでも活動していたんです。加入したのは、ボイストレーニング(以下、ボイトレ)を受けるためでした。声優アーティストさんへの憧れも強かった中学時代から歌がずっと好きで、ひとカラで7時間ずっと歌っていたり、とにかく歌が上手くなりたかったんです。でも、中学生だからお金がないし「どうすればボイトレを受けられるのか」と考えていたら、友だちがアイドルになったと聞いて「私もアイドルになればボイトレを受けられるかもしれない」と思って。アイドルをやりたいと言ったら、お母さんは「これをやると決めたら、ブレないしいいんじゃない。やってみれば」と背中を押してくれました。でも、結果として当時はボイトレを受ける機会がなくて。高校進学後にそのグループは辞めることになったんですけど、将来は「歌でお金を稼ぎたい」という思いが強くなって、高校2年生で色々なオーディションに挑戦しても落ち続ける中、唯一「合宿に来ますか?」と声をかけていただいたWACK(「BiS」の所属事務所)にお世話になりました。

相田 中学から高校にかけてはバンドが好きで、アーティストさんのライブに行っては「ライブ楽しい!」と純粋に思っていました。大学時代はアルバイトとして、小さなステージでパフォーマンスも披露するコンセプトカフェで働きはじめて、好きだったバンドとは形が違っても、お客さんに応援してもらえる環境は「こんなにも楽しいんだ」と気付いたんです。大学3年生で周囲が就職を考えはじめても、会社員として働く姿が想像できず、将来どうしようかと思っていた時期にディアステージ(ARCANA PROJECTらを擁する芸能プロダクション)のグループを熱心に追いかけていた友だちからこのグループの「オーディションがあるよ」と聞いて、受けたのが加入のきっかけです。

天野 小学校時代にでんぱ組.incさんの「ちゅるりちゅるりら」のミュージックビデオを偶然見て「こんなアイドルがいるんだ」と、衝撃を受けたんです。そこから、ファンとしてでんぱ組.incさんのライブへ通うようになり、推しメンの名前を叫んでいるうちに「私も向こう側に行ってみたい」と思いました。あと、小学校時代には深夜アニメにもハマっていたんです。子どもながらに「人と違うことをしたい」という気持ちが強くて、学校でみんながバラエティ番組の話題で盛り上がっているのに、私だけ「深夜アニメを見てる」とこっそり心の中で思っていました(笑)。思い出に残るアニメは『ようこそ実力至上主義の世界へ』で、オープニングテーマだったZAQさんの「カーストルーム」でアニソンのカッコよさも知って。その後、大好きなでんぱ組.incさんが所属するディアステージと、アニソンをたくさん輩出しているランティス(ARCANA PROJECTらを擁する音楽レーベル)による合同オーディションを発見して「素晴らしい。受けるしかない!」と思い、無事に合格して加入しました。

桜野 幼少期からアニメも歌も大好きだったんです。今のお仕事に繋がる話で言えば、学生時代に見た『マクロスF』のヒロイン、シェリル・ノームに出会ったときに衝撃を受けて、なりたいではなく「私、この子になるんだ!」と直感したんです。その後、インターネットの「USTREAM」でディアステージの照明もマイクも使わない“節電ライブ”の生配信を見て、アカペラで歌っているのにビックリしたんですけど、現実でシェリル・ノームになるなら「この場所だ」と思って、ディアステージのオーディションを受けて、以前所属していた妄想キャリブレーションのメンバーになったのが現在にも通じる原点でした。