ファンに喜びを届けたソロデビュー“久びさのレコーディング”では衰えを感じた苦労も
――2023年6月のアンジュルム卒業から約1年半後、2024年12月にソロデビューを果たしました。その後の反響いかがですか?
竹内朱莉(以下、竹内) ファンのみなさんが想像する数十倍ぐらい喜んでくださってたので、やってよかったと思いました。私の卒業後にアンジュルムを好きになって、ファンになって下さった方もいらっしゃったんです。リリースイベントで、そうした声をじかに聴けたのもうれしかったですね。
――教授免許を持つ書道家としての活躍もあって。アンジュルムの卒業公演で宣言した“歌って踊れる書道家”を、まさに実現しましたね。
竹内 歌って踊ることも書道も好きだし、できる限りにやってみようっていう気持ちではいたんです。でも、いざやってみたら、想像以上にグループにいた当時ほどの体力がないんだと驚きました。体は正直だなって(笑)。アンジュルムでは年中ライブをやっていたけど、ピタッとなくなり、体力だけではなくのどの使い方とか、すべてが衰えていました。
――レコーディングも、だいぶ久びさだったのかと思います。
竹内 2年ぶりぐらいで、さすがに緊張しました。歌いはじめると、ディレクターのたいせい(シャ乱Q)さんからは「あれ、違うね」と言われて、最初の30分ほどはウォーミングアップに費やしました。
――それでも、感覚を取り戻して。タイトル曲の1曲目「愛だろ、やっぱ!」は、アンジュルム時代から変わらず「愛」をテーマにした曲ですね。
竹内 ビックリしましたね。アンジュルム時代の最後に参加したアルバムも『BIG LOVE』でしたし、愛という言葉はずっと大事にしていたので「また、愛が戻ってきた。この言葉からは離れられないんだ」と思いました。アップテンポで元気いっぱいの曲になっていて、カッコいい曲が多かった印象のあるアンジュルム時代とは違う、自分らしさを出せたのが新鮮でした。
――カラオケボックスで楽しむ場面もあるMV撮影も、ソロになって初めての経験だったと思います。
竹内 他のメンバーの撮影を待つ必要がないので、サクサク進んだんです。撮影が終わって、お家に帰ってからご飯を食べれたのは初めてでした(笑)。1人になって、寂しくなるかなと最初は思っていたんですけど、スタッフさんとわいわいしゃべっていたし、偶然、撮影現場で(アンジュルムのOG)佐々木莉佳子ちゃん、(モーニング娘。’25のOG)石田亜佑美ちゃんからテレビ電話が来て、空き時間も楽しかったです。
――タイトル曲のもうひとつ「泣いてOVER」は先述の曲とは対照的で、シックな曲調です。
竹内 ガッツリとした失恋ソングはあんまり歌ってこなかったし、新鮮でした。アンジュルムでは“1人で生きていく”と主張するような強気な曲が目立っていたし、MV撮影で「切ない表情をしてください」と言われるとまどいもあったんです。本番では上手く無の表情を作れたんですけど、撮影現場の雰囲気は明るくて、自分の切ない表情を見て笑っちゃいました(笑)。