活動ではいつでも変わらず「誰かの笑顔が見たい」を軸に噛み締める幸せ
――30歳になってから、半年以上が経過しました。日常では「30代になったな」と、実感する場面も?
百田 20代と比べて何か変わったかといえば、それほど実感はないかな。30歳になる直前は「20代最後ですが…」と過去を聞かれる機会がたくさんありましたが、30歳になってからは「30代は何がしたいですか?」と、未来について聞かれることが増えました。目上の方から「30代でこう変わった」と実体験を聞くこともありますし、やっぱり「節目の年なんだ」と実感しています。
個人としても、グループのメンバーとしても、未来を想像しながら活動してきたことがなかったんです。2025年5月に結成17周年を迎えるグループで「いつまで続けよう」と掲げたことはないし、気がついたら5年、10年、15年と時間が経って。この先「30代は楽しかった」と振り返れるようになるのが、今の目標です。
――フォト&スタイルブックでも振り返っていましたが、10代で芸能界へ入り、20代を経た現在があって。多岐にわたる活動で“百田夏菜子そのもの”として、楽しめている活動は?
百田 軸にあるのは「誰かの笑顔が見たい」なんです。どのお仕事でもその気持ちが強いし、いつでも“誰かにとってのアイドル”になれるといいなと思っていて。私やグループを見て笑顔になったり、元気になったり、今日も「頑張るぞ!」と思ってもらえるなら幸せです。中でもグループのライブは特別で、原点として大切にしていきたいし、モノノフさんへの感謝も常に持っています。
――そうした活動では常に元気で明るく、笑顔なイメージがあります。ただ、作詞も手がけるソロ活動で自身の曲「Doubt」のように、異なる面も表現されています。
百田 自分への悔しさで、落ち込むときもたくさんあるんです。グループでは、例えば「ピンキージョーンズ」の歌詞「逆境こそがチャンス」のように前向きで、モノノフさんを強く引っ張っているけど、1人となると、4人で揃ったときのパワーを出すのは無理だなと思って。じゃあ、私だけで届けられるものは何かと考えたとき、違った側面もピックアップしてみようとして書いたのが「Doubt」だったんです。最初は自分の歌詞で歌うのは恥ずかしく、照れ臭かったけど、ソロコンサートなどを経て、私らしさになったかなと思います。