背伸びせず向き合った最新写真集『√25』の撮影秘話

――カメラマンさんと相談しながら撮影に臨んでいて、プロ意識の高さを感じられました。

大原優乃(以下、大原) 光の入り具合いとか、撮影中の環境をおたがいに分かっていた方が、やりやすいのかなと思って。いつでも、同じマインドでお仕事に取り組めるようにしています。

――そうした姿勢も反映されたであろう最新写真集『√25』は「ラスト王道グラビア」を掲げた前作『あのね、ほんね』(集英社)を経ての作品となります。

大原 変化のある人生でひとりの人間としての分岐点にしたいと思って臨んだのが前作だったんです。最新写真集はデビュー15周年を記念して、これからの私を想像していただける作品をめざして、撮影に臨みました。

――今作では、女優であり写真家としても活躍する二階堂ふみさんが、カメラマンを務めています。

大原 以前に『週刊ビッグコミックスピリッツ』でお世話になって以来、ご一緒したのは二度目でした。ロケ地も二階堂さんと話し合って、身がまえずに撮影できるからという理由で海外ではなく、湯河原に決定したんです。二階堂さんが「素を撮りたい」とおっしゃってくださって、背伸びせずに撮影では向き合えました。

――自然体で臨んでいたんですね。

大原 移動中に居眠りしていたり、ご飯を食べていたり、ずっとレンズを向けてくださる時間はぜいたくでした。湯河原の宿泊先からロケ地点まで、山道を20〜30分歩きながらの姿も撮っていただいて、新鮮な体験で楽しかったです。

――かたや、スタジオでの決めカットもあります。

大原 白ホリ(周囲が真っ白な撮影スペース)でのグラビア撮影は、初めてでした。私以外に情報が何もなく、自分に視点を向けやすい環境でのポージング、雰囲気づくりにはプレッシャーもあったんです。屋外で撮影する普段のグラビアより、挑戦的なシーンになっていると思います。