ゲームのモーションアクターを担当したのが初音ミクとの出会い

――小倉さんと初音ミクとの出会いについてお聞かせください。

小倉 物心ついたかどうかの年齢で芸能活動を始めたんですが、声優デビューする前の13歳でミクちゃんに出会いました。私はダンスが得意で、ユニットという形で歌やダンスに携わっていたんですが、その流れもあって「初音ミク〜Project DIVA〜」というゲームのモーションアクターを担当することになったんです。

――2009年7月2日発売のPSP用ソフトですね。

小倉 プロデューサーさんが私の動きを見たときに、ミクちゃんと年齢が近かったからこそできる動きがあったらしくて、そこも評価していただいたみたいです。そのお仕事をきっかけにニコニコ動画を通じて、いろんなミクちゃんの楽曲を聴くようになって。ミクちゃんは自分にとって青春であり、一緒に成長してきた仲間という感覚もありつつ、お姉さん的な先輩みたいな気持ちもあって、特別な存在です。

――「初音ミク〜Project DIVA〜」の動きを見返すことはありますか。

小倉 すごく話題になったゲームなので、未だに当時の動画が目に入ってくることもあるんですが、ちょっと恥ずかしいですね(笑)。ただ今の自分にはできないというか、10代前半だからこそのパワーがあるなと思います。

――初音ミクと縁が深かったからこそ、初めてプロセカのお話があったときは特別な思いもあったのではないでしょうか。

小倉 まさか声優として、こういう形でミクちゃんと携わらせていただけるとは思ってもいなかったので感慨深かったですし、初めてみのりと出会ったときは、それまで演じたことのないような役柄だったので、やりがいも大きかったです。

――最後に改めて『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』の見どころをお聞かせください。

小倉 プロセカのキャラクターたちがアニメーションとして動いているところを観ていただけるのは劇場版ならではですし、今回はユニットの垣根を越えて、みんなで一丸となって協力する場面や会話劇もあります。何よりの見どころはライブステージです。書き下ろしのオリジナル楽曲もありますし、ステージで輝く彼女たちはアイドルとして本来あるべき姿なので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたらうれしいです。

Information

『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』
絶賛公開中!

声の出演:初音ミク/ORIGINAL CV BY藤田咲、鏡音リン・鏡音レン/ORIGINAL CV BY下田麻美、巡音ルカ/ORIGINAL CV BY浅川悠、MEIKO/ORIGINAL CV BY拝郷メイコ、KAITO/ORIGINAL CV BY風雅なおと、星乃一歌/野口瑠璃子、天馬咲希/礒部花凜、望月穂波/上田麗奈、日野森志歩/中島由貴、花里みのり/小倉唯、桐谷遥/吉岡茉祐、桃井愛莉/降幡愛、日野森雫/本泉莉奈、小豆沢こはね/秋奈、白石杏/鷲見友美ジェナ、東雲彰人/今井文也、青柳冬弥/伊東健人、天馬司/廣瀬大介、鳳えむ/木野日菜、草薙寧々/Machico、神代類/土岐隼一、宵崎奏/楠木ともり、朝比奈まふゆ/田辺留依、東雲絵名/鈴木みのり、暁山瑞希/佐藤日向

原作:セガ / Colorful Palette / クリプトン・フューチャー・メディア
監督:畑博之
脚本:米内山陽子
アニメーション制作:P.A.WORKS
配給:松竹
製作幹事:サイバーエージェント

CDショップで聴いたことのないミクの歌を耳にした星乃一歌。彼女はモニターに、見たことのない姿の“初音ミク”を見つけ、「ミク!?」と思わず声に出す。その声に驚いたミクは、一歌と目が合ったものの、ほどなくして消えてしまう。後日、路上ライブを終えた一歌のスマホに、以前見かけたミクが姿を現す。寂しそうに俯くミクに、一歌はそっと話を聞いてみると、“想いの持ち主”たちに歌を届けたいのだが、いくら歌っても、その歌が届かないという。ライブで多くの人の心に歌を届ける一歌の姿を見て、彼女のことを知れば自分も“想いの持ち主”たちに歌を届けることが出来るのではと考えたミクは、一歌のもとにやってきたのだった。ミクの願いに「私でよければ」と微笑みながら一歌は答え、初音ミクと少年少女たちの新たな物語が始まる。

公式サイト
YouTube
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小倉唯

1995年8月15日生まれ。群馬県みどり市出身。みどり市観光大使、群馬県特使。2009年に声優デビュー。以降、多くのTVアニメやゲーム作品などで主演やメインキャストを担当。近年では、番組ナレーションなど、活躍の場を広げる。声優活動と同時にさまざまなユニット活動にも参加、2012年にはソロでのアーティストデビューを果たす。声質を活かした甘くキュートな楽曲や、心を打つ力強く激しい楽曲、また、小倉自身で作詞をした楽曲など、多彩な音楽性を発揮する。さらに、多くの楽曲で振付を担当。ライブやミュージックビデオでは、その圧巻のダンスパフォーマンスで男女を問わず魅了してきた。

PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI