アイドルを貫いた約13年間「自分勝手ではいけない」グループ内“Team E”リーダー就任が転機に
――古巣となるSKE48の3期生として、オーディションに合格したのは2009年11月。当時、なぜアイドルの世界に飛び込んだのでしょうか?
須田 アイドルよりも、芸能活動への憧れが強かったんです。高校1年生で初めて応募したのは「ミスセブンティーン」(集英社『Seventeen』の専属モデルオーディション)で、東京でカメラテストまで受けたのに落ちて「芸能界に向いていないのか…」と、あきらめそうになりました。でも、心のどこかであきらめられない自分もいて、地元にSKE48がいると知り「芸能活動への憧れがあっても、東京に出る勇気がない」という自分にとって挑戦しやすい環境だと思い、SKE48のオーディションを受けました。
――グループ卒業は2022年9月のグループ卒業で、約13年間もアイドルを貫きました。
須田 ずっと「センターに立つ」という思いで、活動していました。加入当初は、実家でAKB48さんの「選抜総選挙」を見ながら、1位を指差して「ここに立つ」と気軽に宣言するほど、アイドルの厳しさをよく理解していなかったんです。でも、通っていたのが芸能活動禁止の高校で両立の厳しさを味わったり、ずっと続けていたクラシックバレエとSKE48の公演日が重なり「ライブに出演したいので、バレエ団を辞めます」と伝えたときに「ステージの配役も決まっているのに、穴を空けるとはプロとしてありえない」と怒られたり、乗り越えるべき壁もたくさんありました。
――SKE48では、2014年2月からグループ内でTeam Eのリーダーを任されるなど、成長の機会も多数あったと思います。
須田 20代前半でしたね。リーダーを任されるようになってから「自分勝手ではいけない」と活動を見つめ直して、アイドルは「人対人の仕事だ」と考えを改めたんです。ステージや握手会で人を楽しませるだけではなく、メンバーと力を合わせて「いいチームだね」と実感しながら、グループをよりよくしておくのが大切なんだと気が付いて。「プロとして何を届けられるか」としっかりと話し合い、活動できたのはいい経験でした。
――グループ卒業から約2年半で、今は何を思ってお仕事に取り組んでいますか?
須田 誰にとっても「一緒に仕事がしやすい人」を、常に意識しています。迷惑をかけてしまうときもあるんですけど、それでも「共演できてよかった」と思っていただけるように、私もそういう人と一緒にお仕事できるのが理想なんです。グループの加入当初、必死すぎて自分だけが「ファンのみなさんに愛されればそれでいい」と思っていた自分を振り返ると、やっぱり成長したなって。周囲のメンバーやスタッフさんに支えられる生活での刺激や発見もたくさんあったし、1人で活動する今も「どうすればいいものを届けられるか」という思いをずっと大切にしていきたいです。
Information
須田亜香里写真集『pluie(プリュイ)』(講談社)
好評発売中!
2009年にSKE48第3期生としてメンバーに加入し、握手会ではその神対応ぶりから「握手会の女王」と称された須田亜香里。自然体な笑顔あふれるビキニ姿や大人の魅力溢れるランジェリー姿、そして過去最大のヌーディーショットなど、ここでしか見られない姿を余すところなく大胆披露。本作は、2025年にデビュー15周年を迎えた須田亜香里の集大成となる。
PHOTOGRAPHER:MOTOFUMI SANNOMIYA,INTERVIEWER:SYUHEI KANEKO,HAIR&MAKE:YUKI TOHYAMA,STYLIST:YOKO TSUTSUI