本編ラストは綾小路 翔提供のアルバムリード曲「惚れたが勝ちのI LOVE YOU」
前半のヤンキー衣装からガラッと雰囲気が変わり、清楚な白いふわふわのワンピース衣装にチェンジした百田がステージに登場すると、中盤ブロックは2022年にNHK『みんなのうた』として制作された「赤い風船」からスタート。前半はしっとりと座って歌唱。そして、後半からは歌いながら赤いボールを投げるというファンサービスも。続いて、静岡から新幹線で通っていた頃の思いを綴った「ひかり」へ。真っ赤な客席とステージ上でスポットライトを浴びる百田との対比が美しい。そして、照明が夕陽のようなオレンジ色に切り変わると、百田のフェイクから「今日の君へ」に続く。攻め攻めの前半ブロックからは一転、バラード曲を中心としたやさしいブロックとなったのだが、続いて、「皆さん座って聴いてください」と告げると百田はステージを降りて、アリーナ席の中央へと進んでいく。会場がザワつく中、アリーナ席真ん中の高台に設置された脚立に座って歌われたのは、ナオト・インティライミがプロデュースを手がけた「わかってるのに」。百田の口癖をもとにナオトがイメージを膨らませ、百田自身の歌へと仕上げたナンバー。これまでにもソロコンでは披露されてきたが、1stソロアルバム『ビタミンB』に満を持して収録され、今回のツアーではセットリスト中盤で、赤一色のペンライトに染まる会場のど真ん中で歌うという多幸感溢れる演出で届けられた形だ。歌唱後ひと際大きな拍手に包まれる中、ステージに戻ると、ムーディーで大人な雰囲気のナンバー「Doubt」で中盤のブロックを締め括った。
ここで再び、百田製薬を舞台にしたアニメーション映像へ。引き続き、博士と夏菜子が栄養ドリンクの研究を続けていると、荒くれ者が乱入。百田製薬の社長を人質に取り、究極の栄養ドリンクをよこせと要求してくる。博士と夏菜子vs荒くれ者の攻防が続く中、夏菜子が最後の手段として「にゅーとんが りんごで発見 ビタミンB」と叫びながら、ビタミンBを投入すると究極の栄養ドリンクが完成。それを自ら飲“スーパー夏菜子”へと進化して「引力」を味方につけたところでアニメがエンディングを迎えると…最後のブロックへ。
キラキラと輝いた黒のミニドレス衣装にチェンジし、スーパー夏菜子となった百田が再びステージに戻ると、ラストブロックは「ukiukihuman!」からスタート。今回のアルバムでは全13曲中、実に9曲の作詞を百田が担当しているのだが、「ukiukihuman!」は特にワードセンスやポジティブなエッセンスを堪能できるライブ定番曲だ。さらに今回はBurn-G(バンジーダンス)という新たな試みも。回転したり、ジャンプしたりしながらのパフォーマンスは運動神経の良い百田ならでは。今回のライブの後半の見所のひとつとなっていた。そして、ももクロ楽曲「5 The POWER」へと続く。少し意外な選曲な気もしたが、いとうせいこうによる歌詞、百田のラップが今回のライブの世界観にもとてもマッチしていたのが印象的。短めのMCを挟み、スタンドマイクがセットされると、最後に披露したのは氣志團の綾小路 翔が作詞作曲を手がけたアルバムのリード曲「惚れたが勝ちのI LOVE YOU」。6人のダンサー全員が加わり、赤一色で染まった会場の盛り上がりがピークに達したところで、ライブ本編は終了した。