いつかは長編小説を書きたい。キャ・ノンに問うみずからの「書くこと」の意義
――改めて、ご自身にとって「書くこと」の意義は何ですか?
キャ・ノン 話すよりも、文章の方が正確に伝わると思っているんです。話した言葉って誤解を生んだり、思った通りに伝わらなかったりすることがあるけど、文章は何度も見直せるし、自分の考えを整理しながら書ける。だから、好きなのかなって思います。
――キャ・ノンさんにとって、ふさわしい表現方法なんですね。
キャ・ノン そうですね。言葉選びを気をつけていて、なるべく自分らしい文章にもしたいんです。自分の知っている言葉で書いた方がしっくりくるので、難しい言葉を無理に使うのも避けています。
――連載はこの先も続いていきますが、ファンのみなさんにはどのように読んでいただきたいですか?
キャ・ノン あんまり深く考えず、気軽に読んでほしいですね。「暇だから読もう」くらいの気持ちで。内容も毎回バラバラなので、ランダムに楽しんでもらえたらって思います。
―― 連載を続ける中で、新しく書いてみたいテーマもありますか?
キャ・ノン 長編小説を書いてみたいです。綿矢りささんが好きで、『夢を与える』とか、すごく読みやすくて面白いなって思ったんです。連載で書いてきたのは短編なので、一度しっかり時間をかけて長い物語を作ってみたいなって思っています。アイドルって普通の生活とは違う部分が多いから、そういう視点を活かした作品が書けたら面白そう。
――長編となると新たに書くということですね。連載と並行しての作業もありそうですね。
キャ・ノン どっちもやるとなると、大変そう(笑)。でも、叶えられるのなら、やってみたいです。連載で短編を書きながら、長編を書きたくなったんです。短編と長編では表現できるものも違ってくるでしょうし、並行したとしても、それぞれ気持ちを切り替えて楽しく書けそうな気もします。
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PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:SHUHEI KANEKO