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    こんにちは。GANG PARADE/KiSS KiSSのキャ・ノンです。今日は久々に書きたい!の気持ちだったので、自分の中でふわっとしていた部分を文章にしてみました。先日ラジオで銀杏BOYZさんの『漂流教室』をかけさせてもらったのですが「このまま僕等は大人になれないまま しがみついて忘れないんだ』という歌詞が改めて染みました。わたしも大人になれないままの部分と、大人にならなくちゃ!がせめぎあっていて、それを今、書いておきたいなと思い筆(パソコン)を取ってみました。
    大人になると、責任みたいなものが全部自分に降りかかってきて本当にだるいですよね。わたしは先日、家にある未開封の郵便物を全部、お母さんに開けてもらいました。本当にどうしようもない娘で申し訳ないです。今年こそは、郵便物を届いたらすぐ開けることを徹底したいと思います。ちゃんとした大人になりたいものです。
    というわけで今日は『大人』について書いてみたので、是非読んでください。

    大人になるということ

    わたしたちはいつから大人なんだろう。学生を終えたら、社会に出たら、一人暮らしを始めたら、お酒を飲めるようになったら、それとも歳をとったら。はっきりと線を引かれているわけではないのに、気が付けばもう自分もいい大人と言われる存在になっていた。それはなんとも言えない気分で、納得しているわけでもしていないわけでもない。それでも、自分より明らかに年下のスタッフさんのことを『大人』と呼ぶこの世界には、ものすごい違和感が生まれるようになった。アイドルってやっぱり変な仕事だと思った。

    成人式の日、同窓会には行かなかった。お酒を飲みながら、「大人になったね」なんて言い合って、最悪な過去さえも清算されてしまう気がしてなんだかどうしても行けなかった。その日わたしは、家族で家の近くのちょっといい回転寿司を食べに行った。家に帰って寝ていると、同級生から着信とメッセージが入っていた。わたしはその画面を見なかったことにして、また目を瞑った。それでよかった。でもそのせいで、大人を自覚するタイミングをひとつ逃したのかもしれない。

    大学を卒業すると、勉強を教えてくれる先生の存在はいなくなった。なにかを学んでいる間、わたしはまだどこか子どものままだった。もちろん、ボイストレーニングの先生もダンスを教えてくれる先生もいるけれど、学校に通っている日々とはまったく違う。その頃に、わたしはもうとっくに大人なんじゃないかと気付いた。

    大人になったら得られることばかりだと思っていたのに、実際は失うものばかりだった。もっとああしておけば、という後悔ばかりだ。繊細すぎる感情も、揉まれすぎていつの間にか鈍くなってしまった。なにかに傷ついて、何日も引きずって、何度も傷つくことも減っていった。良いことでもあるけれど、わたしにとってはそれがすごくかなしい。燻っている思春期にしかない言葉を、もっと書き留めておけばよかった。豊かだった感受性も、今は半分くらいになってしまった気がする。

    弱すぎた心も、大人になるにつれてずいぶん強くなった。尖って痛かった部分も、今はすっかり丸くなったと思う。それもうれしいことでもあり、かなしいことでもある。そしてこれは、メンバーに対しても思う。以前に比べてすっかり丸くなったみんなといると、うまくやっていくってこういうことなのかもしれないとも思う反面、尖っていた昔も好きだったなと懐かしくなる。でもこれが、何度もぶつかり合って、傷ついて、一緒に走っていく中で、角が取れていった証拠なのかもしれない。そんな関係を築ける存在がいることも、きっととても幸せなことだ。

    大人になるということは、良いこともそんなにないけど、悪いことばかりでもない。大人になったって、しんどいときは泣くし、悪いことをしたら怒られるし、しょうもないことで馬鹿みたいに笑うのだ。あの頃は早く大人になりたかったのに、今では学生時代に戻りたいとさえ思う。それでも、生きていると楽しいこともあって、今日まで生きたから出会えた日がある。大人になるのも悪くないのかもしれない。

    過去の連載記事はこちら
    https://strmweb.jp/tag/ca_non_regular/

    キャ・ノン

    「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する11人組アイドルグループGANG PARADEのメンバー。また、「KiSSをあなたにお届けchu!♡」をキャッチコピーに活動するWACK初の王道5人組アイドルグループ『KiSS KiSS』のメンバーの一人でもある。ライブ好きで、苦手なことや、できないことは出来るようになればいいというタフでロックな精神の持ち主。2024年5月31日より自分自身のライブレポートなどを綴った『アイドルリアル備忘録』をSTREAMにて連載中。