モデルとお芝居の経験が、どちらにも活かされている
――2021年、念願かなって『Seventeen』の専属モデルになります。生活などに変化はありましたか?
上坂 ガラッと変わりました。それまでは、洋服やコスメを買うときは、一緒に買い物に行った母が「あれがいいんじゃない?」「これよさそうじゃない?」みたいに提案してくれたのを受けて、「あ、じゃあそれにする」という感じで選んでいたんです。『Seventeen』のモデルになってからは、一人で買い物に行って、自分に合うものやそのときの流行を自然と意識しながら選ぶようになりました。それが大きく変わったところだと思います。
――上坂さんにとって、『Seventeen』専属モデルの方々はどういった存在でしょうか?
上坂 同世代の子がたくさんいるので、撮影のたびに私も刺激を受けて、もっと頑張らないといけないと思うことも多いです。でも同時に、同じモデルだからこそ、悩みを気軽に相談できたりする相手でもあって。お互いを高め合える存在であり、相談し合いながら一緒に頑張れる、大切な存在だと思っています。
――モデルとしての経験が、演技にも活かされていると感じる部分はありますか?
上坂 お芝居の中でも、「自分がどう見られているのか」を常に意識しているところは、モデルとしての経験が活かされているなと思います。モデルのお仕事をしているときは、「自分の表情がどう見えているか」「どういうショットが良く見えるか」みたいなことを研究しているんですよね。
――お芝居の経験が、モデルとしてのお仕事に活かされているところもありそうですね。
上坂 モデルとしてだけ活動していた頃は、ただ撮られているだけ、ただ笑っているだけ……みたいになっていたんです。それがお芝居に関わるようになってからは、そのときのコーデのテーマを意識して、「こういうテーマのコーデなら、どんな表情をしたらいいんだろう」と考えるようになりました。お芝居を通じて、自分の表現力がどんどん高くなってきているのを、モデルのお仕事のほうにも活かせているのかなと思います。
――オフはどう過ごされることが多いですか。
上坂 一人でふらっと映画館に入ったり、お笑いライブを観に行ったり、本を読んだりしています。
――お笑いがお好きなんですね。好きな芸人さんは?
上坂 一番好きなのは「かが屋」さんです。かが屋さんのコントは優しくて、誰も傷つけないんです。本当に温かくて、ほっこりします。
――お仕事で、かが屋さんとお会いしたことはありますか?
上坂 昨年、出演させていただいたドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ)にゲスト出演されていて、撮影で一瞬だけ拝見することができました(笑)。
――最近、映画館で観た映画で印象に残っている作品は何でしょうか。
上坂 韓国映画の『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』です。ジャンルとしては恋愛ものなんですが、男女の友情を描いた作品で、価値観は人それぞれだと思うんですが、どんな思いも肯定してくれるような物語でした。考えさせられることも多かったですし、映画全体の質感が素敵で、余韻が残りました。
――最後に二十歳になっての抱負をお聞かせください。
上坂 まず今は、来年から始まる朝ドラ『風、薫る』(NHK)に全力で取り組んでいきたいですが、いろんな役に挑戦したいですし、演技力もどんどん磨き上げていけたらなと思っています。
PHOTOGRAPHER:TAISHI OGIWARA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:住本彩,STYLIST:金田健志