3作連続センターの熊崎は“卒業した憧れの先輩”松井珠理奈&松井玲奈のエールも受けて
――最新の35thシングル表題曲『Karma』は、熊崎さんと2016年10月加入で8期生の佐藤佳穂さんが中心に立つ“Wセンター”の作品に。熊崎さんは2024年10月リリースの33rdシングル『告白心拍数』、2025年3月リリースの34thシングル『Tick tack zack』に続き、3作連続のセンターとなりました。
熊崎 3作連続でセンターを務めた方は少なく、自分が(共に卒業した松井珠理奈、松井玲奈に次ぐ)3人目だと聞いて、大好きなSKE48の歴史に名前を刻めたのがうれしかったです。先日、珠理奈さんからは「おめでとう」の連絡をいただきました。玲奈さんも(8月に出演した)『テレビ朝日・六本木ヒルズ SUMMER FES「コカ・コーラ SUMMER FES 音楽 LIVE」』でお会いしたときに「頑張ったからだよ」と、声をかけてくださったんです。憧れのお2人からお祝いの言葉をいただいたのもうれしかったし、Wセンターの作品として「くまかほもいいじゃん!」と言っていただけるように、頑張りたいです。
――浅井さんと西井さんは、センターとしての熊崎さんをどう見ていますか?
浅井 私が昇格した当時から先頭を走っている偉大な先輩ですし、SKE48を体現している存在だと思っています。手を抜いている姿を見たことがなく、パフォーマンスはもちろん、こうしたインタビューでも後輩の気持ちを汲み取りながら率先して答えてくださるので、頼りにしています。線がほっそりしたスタイルにも憧れてますけど、先輩としての背中はすっごく大きく見えるんです。センターの姿を、後ろから見られるのがありがたいし、くまさんからたくさんのことを吸収してみたいです。
西井 MV撮影の現場で、リハーサルから本番さながらのパフォーマンスをされていて、すごいなと思いました。常に全力ですし、メンバーなのに、前で踊る熊崎さんをボーっと見ていたくなるほどだったんです。いつも、笑顔で元気に挨拶してくださるのも素敵で、そんな先輩と一緒に選抜メンバーになれたのがうれしいし、このシングルで一緒に活動できるのが楽しいです。
――タイトル『Karma』には「業」や「因果」の意味があり、曲自体は「大親友の恋人に抱く禁断の恋愛感情を描いた、切ない片想いソング」となっています。
熊崎 タイトルが歌詞に登場しない曲は、SKE48にとって珍しいんです。でも、内容を読むとピッタリな言葉だと思いました。大親友の恋人を好きになってしまった「僕」の切なさや苦しさを表現した曲ですけど「悪いことをすれば、罰が返ってくる」という意味だけではなく、見方を変えると「努力もいずれ返ってくる」ともとれる世界観の曲なんです。その意味で、今作はかほちゃんが初センターに選ばれて、初選抜メンバーや選抜復帰のメンバーもいるシングルの表題曲にふさわしいと思いました。
浅井 最初に聴いたときは切なくなったんですけど、歌詞と照らし合わせてみると、1番から2番にかけてどんどん感情が加速していくのが印象的でした。言っちゃうと「禁断の恋愛」という難しいテーマですけど、ストーリー性があるし、ドラマを観ているような感覚になるんです。歌詞を理解して表情や踊り方を考えて、パフォーマンスではしなやかさと力強さの両立を意識しています。SKE48になかったような“大人な曲”の世界観に、ハマってもらえるならうれしいです。
西井 ドロドロした恋愛模様を描いたようなドラマが好きで、この曲の世界観も自分にピッタリでした。特に、2番の歌詞<みんなを敵に回しても><今すぐにここから><君を奪い去りたい>は情景が浮かびやすくて、周りを敵に回してでも相手と幸せになれるなら…という、主人公「僕」の強さを感じました。よく見るドラマのように、自分なりの物語を描きながら表現できるのが楽しいです。
――三者三様の捉え方もある熊崎さんの3連続センター作ですが、前々作『告白心拍数』や前作『Tick tack zack』からの流れをふまえての変化も感じますか?
熊崎 前々作と前作はテキパキ踊る振り付けが多かったんですけど、今作は、珍しくしなやかさで見せるダンスになっているんです。それでも、振り入れの初期段階で全員の動きがほぼ揃っていたのは驚きました。たとえ、がむしゃらに踊っていなくても、揃って見せられるのはSKE48だからこそだと思いますし、新たな“私たちらしさ”を出せるようにパフォーマンスをもっと仕上げていきたいです。