COUNTDOWN JAPAN でTeleさんのライブを観て大号泣
――『消滅世界』は主題歌も担当したD.A.N.の音楽が作品の世界観とマッチしていましたが、蒔田さんはどんなアーティストを聴きますか?
蒔田 最近はTeleさんにドハマり中です。前から新曲が出たらチェックしていましたが、ウェブアニメ『タコピーの原罪』のエンディングテーマをきっかけに改めて大好きになって、毎朝仕事に行く前に聴いています。Teleさんはポップな曲もあれば、しっとりした曲もあって、いろんなシチュエーションに合うんですよね。昨年末のCOUNTDOWN JAPANを観に行ったのですが、Teleさんのライブを観て大号泣しました。

――他にどんな系統のアーティストを聴くことが多いですか。
蒔田 昔から個性のある歌声の男性アーティストを聴くことが多いですね。最近だとMomさんやポンツクピーヤさんをよく聴きます。曲を聴く上で重要なのは、歌声、歌詞、曲の順番です。
――蒔田さんは錚々たるアーティストのMVに出演されています。
蒔田 Vaundyさんの「恋風邪にのせて」に出演が決まった時は、「東京フラッシュ」の頃から好きだったのでうれしかったですね。米津玄師さんの「カナリヤ」は是枝裕和監督がMVを手掛けるということで、ワクワクしたのを覚えています。「忘れたい」のMVに出演させていただいたwacciさんは、オファーをいただいて初めて聴いたのですが、一瞬でハマって速攻でプレイリストに入れました。
――蒔田さんはSNSで弾き語りも披露しています。
蒔田 おうちにいる時は常に音楽を流しっぱなしにしているのですが、弾き語りで歌うことも多くて。一人で歌っているとストレス発散になるんですよね。
――ちなみに最近ハマっていることは?
蒔田 バイクに乗るのも好きですが、寒くなってきたので、ずっと編み物をしています。基本的に年中無休で編み物をしていますが、夏は夏で麦わら帽子などを編んでいました。
――いつ頃から編み物を始めたんですか。
蒔田 コロナが始まった時に、何かおうちでできないかなと思って母に教えてもらったので、もう4、5年やっています。今年の秋は初めて洋服を編みました。洋服なんて絶対に編めないと思っていましたが、なんとか完成させることができました。自分にとっては大作です!

――洋画を観るのもお好きだそうですが、最近グッときた作品はありますか。
蒔田 ずっと気になっていた『最強のふたり』(11)を、ようやく観ました。大泣きしましたね。こういう作品を女性版でやりたいなと思いました。
――他に自分で演じてみたいと思った作品はありますか。
蒔田 『チョコレートドーナツ』(12)ですね。同性愛の男性二人がダウン症の男の子を引き取って育てていくお話で、女性に置き換えてやってみたいと思いました。
――最後に改めて『消滅世界』の注目ポイントをお聞かせください。
蒔田 原作・脚本で読んだ以上に、映像になるとリアリティを感じました。フィクションとしてではなく、来るべき未来の話として観ていただけたら、より没頭できるはずです。
Information

『消滅世界』
全国公開中
原作:村田沙耶香『消滅世界』(河出文庫)
出演:蒔田彩珠 栁俊太郎
恒松祐里 結木滉星 富田健太郎 清水尚弥
松浦りょう 岩田奏 落井実結子 /山中崇/眞島秀和/霧島れいか
音楽:D.A.N. 主題歌:D.A.N.「Perfect Blue」
劇中アニメキャラクターデザイン:Waboku
監督・脚本:川村誠
配給:NAKACHIKA PICTURES
🄫2025「消滅世界」製作委員会
母から「あなたはお父さんとお母さんが愛し合って生まれた子」と言われながら育った雨音(蒔田彩珠)。しかし人工授精の技術が発達し、夫婦が性行為をすることはタブーとされている今、雨音は夫を心から愛し自然妊娠で自分を産んだ母に嫌悪感を抱いている。人が恋や性の対象として見るべきなのは、家の外の恋人や二次元キャラクターだと言われているし、雨音の初恋もテレビアニメの主人公の少年・ラピスだ。雨音がラピスに恋をしていると実感するとき、自分は母とは違うのだ、周囲と同じく正常だとわかって喜びを感じた。雨音は、同じようにラピスに恋をしている同級生の水内(結木滉星)といろいろな話をした。ラピスを思いながら、雨音と水内は初めてお互いの身体をつなげた。大人になり結婚をした雨音だったが、夫に襲われそうになり離婚をする。夫から性欲を向けられショックを受ける雨音だったが、病院で医師になった水内と再会。男性の妊娠を研究している水内の話を聞くうちに落ち着きを取り戻していった雨音は、高校からの親友である樹里(恒松祐里)の勧めで、出会い系アプリに登録をする。そこで出会った朔(栁俊太郎)は、雨音の元夫の行為に吐き気を催し、雨音に心からの同情を寄せた。かつて雨音や樹里たちが暮らしていた千葉は今、実験都市となっている。選ばれた住民たちが一斉に人工授精を行い、生まれた子どもは住民全員の子として愛されながら育つその都市は、“エデン”と呼ばれている。家の外に恋人を作ったもののうまく恋愛ができなかった雨音と朔の夫妻は、エデンへの移住を決める。水内の協力を得て、エデンには明かさないままふたりの子どもを授かろうとする雨音と朔。二人にとっての楽園(エデン)はユートピアか、それともディストピアか……。
PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:上野知香,STYLIST:小蔵昌子
