サブカルチャー愛が詰まった映画
――南さんはラップをするシーンが多かったですが、不安はなかったですか。
南 もともとヒップホップが好きで、よく聴いているのでラップに聴き馴染みはありました。朴のリリックに登場するTHA BLUE HERBも聴いていましたしね。新しいことに挑戦するのが好きなので、面白そうだなと思っていました。
――Dos Monosの荘子itさんがラップ指導を担当したそうですね。
南 数回お会いして指導していただきました。ラッパーが本職の方の前でラップするわけですから、めちゃくちゃ緊張しましたね。
――初めてのラップとは思えないほど堂々たるものでした。出口さんは劇中で、南さんのラップを目の前で聴くシーンがあります。
出口 あの場で初めて沙良ちゃんのラップを聴いたのでびっくりしました。美流紅が「すごいじゃん!」と言いますが、同じ気持ちでしたね。
――オール・グリーンズの拠点は学校の屋上に設置されたビニールハウスですが、すごくリアルでした。
出口 美術さんが造花をたくさん作ってくださったんですが、その造花が教室に並んでいるのを見た時は圧巻でした。

――印象に残っているロケーションを教えてください。
吉田 3人が夢を語り合う広い空間です。今の時代には珍しい雰囲気で、そこでピザを食べているシーンはお気に入りです。風が強くて、みんなで帽子を押さえながら話していたのですが、それもリアルで好きですね。
出口 夜の交差点です。地元の方々に協力していただいて撮影にお借りしたんですが、全力で走るのが気持ちよかったです。
南 私も交差点ですね。あのシーン自体が大好きです。
――最後に改めて映画の見どころを教えてください。
南 刹那的だけど、原作の良さであるテンポ感や疾走感が、ちゃんと映画にも表れています。サブカルチャー愛が詰まった作品なので、そういうものが好きな方には、ぜひ観ていただきたいです。
出口 後先考えずに突っ走る高校生たちの、不適切ではあるけど爽快な青春が描かれていて、観終わった後もさわやかな気持ちになれるはずです。
吉田 大人の方が観ても憧れる青春で、当時の記憶が呼び起こされるような楽しさのある映画です。現役の学生の方は、疾走感のある一風変わった青春映画を大きい劇場で観てもらえたら、何か刺さるものがあるはずです。
Information

『万事快調〈オール・グリーンズ〉』
絶賛公開中!
南沙良 出口夏希
吉田美月喜 羽村仁成 黒崎煌代 / 大政凜 櫻井健人 小坂竜士 池田良
Pecori 和田庵 / テイ龍進 松岡依都美 安藤裕子 / 金子大地
監督・脚本:児山隆
原作:波木銅『万事快調〈オール・グリーンズ〉』(文春文庫)
主題歌:NIKO NIKO TAN TAN「Stranger」(ビクターエンタテインメント/Getting Better)
音楽:荘子it(Dos Monos)
ラッパーを夢見ながらも、学校にも家にも居場所を見いだせず鬱屈とした日々を送る朴秀美(南沙良)。陸上部のエースで社交的かつ、スクールカースト上位に属しながらも、家庭では問題を抱えている映画好きの矢口美流紅(出口夏希)。未来が見えない町で暮らすどん詰まりの日々の中、朴秀美が地元のラッパー佐藤(金子大地)の家で〇〇〇〇を手に入れる。その出来事をきっかけに、同級生で漫画に詳しい毒舌キャラ岩隈真子(吉田美月喜)、岩隈の後輩で漫画オタクの藤木漢(羽村仁成)らを仲間に引き入れ、同好会「オール・グリーンズ」を結成、〇〇〇〇の栽培に乗り出す。人生を諦めるのはまだ早い!自分たちの夢をかなえるために、この町を出ていくには、一攫千金を狙うしかない!そして、学校の屋上で、禁断の課外活動がはじまる。
PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:藤尾 明日香(kichi.inc)(南沙良)、中山友恵(出口夏希)、田中陽子(吉田美月喜),STYLIST:武久真理江(南沙良)、道端亜未(出口夏希)、有本祐輔(7回の裏)(吉田美月喜)
