順調な俳優業ではオーディションに励み「実力不足」と認めて次へと向かうストイックさも
――HKT48卒業後は、グラビアに加えて俳優としての活動も、順調なイメージがあります。
田中 難しいですね。オーディションで「いいな」と思っていただけることもありますし、自分としては、今できることやすぐれている部分をまず伸ばしていこうという気持ちでいます。実力不足ですし、演技力もまだまだ。でも、今は完璧を目指すより、まず見つけてもらえる部分を磨くほうが早いとも思っていて。意外と完璧主義で負けず嫌いなので、落ち込むことも多いんですけど、必死についていっている感じです。
――オファーではなく、オーディションを受けているとは意外でした。
田中 ほとんどの出演作品はオーディションです。「みくりん(田中の愛称)がオーディション受けるの?」って驚かれるんですけど、グループ時代に初めて、連続ドラマにレギュラー出演させていただいた『最高の教師』(日本テレビ系)で、オーディションに参加したのが私にとっての転機でした。そこからいろいろな監督さん、演技関係の方々に見つけていただく機会が増えて、手探りで演じた経験が今にもつながっています。
――俳優として、自分のアピールポイントを評価するなら?
田中 無邪気さや明るさ。あと、ちょっとギャルっぽい雰囲気ですかね。テンポ感のある役は演じやすくて、アイドルの延長みたいなイメージです。培った対応力も活きていて「来週から撮影現場に入ります」といっても大丈夫ですし、当日、セリフが増えても意外とできちゃいます(笑)。
――経験のなせるわざというか。でも、落ち込むこともあるんですね。
田中 しょっちゅうあります。演じながら「最悪」と、気づいてしまうこともありますし。自信がないまま挑んで、ダメだったときは明らかにヘコみます。でも、完璧に準備してダメだったら、あまり落ち込みません。頑張っても届かなければ「実力不足」と認めて、次に生かします。
――ストイックだなと。グループ卒業後しばらくは生徒役が目立ちましたが、直近の連続ドラマ『良いこと悪いこと』(日本テレビ系)では、スナックのアルバイト役を演じるなど、役柄の年齢も変化しつつあります。
田中 24歳の今が、一番難しい時期だなと思っています。高校生役が年齢的に厳しくなってきたとしても、会社員役はしっくりこないとも感じてはいて。10代、20代で活躍されている俳優さんもたくさんいらっしゃいますし、争奪戦を「生きのびなければ」と必死です。
――グループ卒業直後を振り返ると、初の連続ドラマ主演作となった『シンデレラ・コンプレックス』(MBS)を皮切りに、一時はセンシティブなテーマ「不倫」を扱うドラマへの出演が続いて。Xでは、会う人に「不倫のやつ見ました!」と言われて「どの不倫!?」(原文ママ)と返すのが日常茶飯事だったとも明かしていました。
田中 ありましたね(笑)。でも、テーマがセンシティブなぶん、イメージがつくのは強いし「イメージがついたら勝ちだな」と、思っていました。たとえダーティーなイメージがついたとしても、次、別の役に挑戦して覆せばいいと前向きに捉えていたので。むしろ、特定のイメージを持てる人はごく一部だと思いますし、武器になるならなんでも武器にしたいと思っています。
――戦略家な一面も垣間見えたようで。そして、2025年12月にはavex×star music 共同レーベル『ASTRHYME RECORDS』新プロジェクト『ASTRHYME』より、シングル『mote mote(ハート)』をリリースして、ソロアーティストデビューも。活躍の場は広がるばかりですが、さらなる目標もあるんでしょうか。
田中 ふざけてると思われるかもしれないですけど、マジメにいつかスナックをやってみたいんです。ファンのみなさんとの付き合いも長いですし「友だちみたい」とも言われるので、お酒を飲みながら話せる場所を作りたいと思っていて。店名は適当ですけど「スナックみく」にしようかな…(笑)。私にしかできない形で、ファンのみなさんとの関係性を続けて築いていきたいです。
Information
作品名: 田中美久 写真集『ぜんぶ、ほんと』(集英社)
発売日:2026年3月9日(月)
“令和のグラビアヴィーナス”こと田中美久による3rd写真集。ロケ地は、ユーラシア大陸最西端の地・ポルトガルのリスボンとシントラ。実際にポルトガルで暮らしている様子から始まり、少し離れたビーチや湖、由緒あるラグジュアリーなホテルや歴史的な建造物など、さまざまな場所で伸び伸びとポルトガルでの生活を楽しんでいる様子を撮影。ストイックに磨き抜かれた「美」、彼女らしさの象徴でもある「自由」の2つをテーマに、彼女のすべてを写し出した写真が満載。
PHOTO:KAZUTAKA NAKAMURA,INTERVIEWER:SYUHEI KANEKO
