過去の経験を糧に結成したグループの歴史をたどれる“集大成”の作品に
――結成2年での1stアルバム『流星群』リリースとなります。
尾形春水（以下、尾形） それぞれ別グループにいたときと、Youplusの曲ではテイストが違くて、結成当初に苦労した記憶、悔しかった記憶もあります。でも、ライブを重ねてファンのみなさんと歌って楽しかった記憶になったり、フェスで歌って盛り上がったり、1曲1曲に色々な思い出が詰まっていて。昨年から今年にかけて、全国ツアー「無邪気な世界」を巡ったんですけど、ツアーでファンのみなさんと一緒にそれぞれの曲たちを育ててきたと思っているので、形に残せるのがうれしいです。ツアー千秋楽「無邪気な世界 〜Grand Final〜」のライブ映像が入っている特典もあるので、ライブに来られないけど応援してくれている方にも届けばと思います。
尾形春水
林田真尋（以下、林田） 前グループでは約9年活動していましたけど、そこではなかなかアルバムを出せなくて苦戦していたんです。Youplusでは、こんなに早くアルバムを出せると思っていなかったのでうれしいです。シングルと異なり、アルバムは色々な曲が入っているので、リリースイベントをやるにしても披露する曲が増えるし、色々な曲を知ってもらえる機会になるので気持ちも違います。
林田真尋
中西香菜（以下、中西） 新たにYouplusを知ってくれた人はもちろん、前グループでの活動時に応援していたけど卒業してから疎遠になっちゃった方も久びさに来て、「Youplusは何を見ればいいの？」と言われたときに好きな楽曲が多すぎて一つに絞れなかったんです。今なら、このアルバム1枚ですべてが分かる誇らしい作品になっているので、色々な方に聴いていただきたいです。
中西香菜
川後陽菜（以下、川後） Youplus結成から2年が経ち、当初から「アルバムを出したい」と話していたので、ここに来てYouplusの曲がすべて入ったアルバムを出せるのはうれしいです。聴いていただければ今までの歴史がすべて分かりますし、1枚で集大成を見られる作品になったと思います。ファンのみなさんの反応を見るのが、すごく楽しみです。
川後陽菜
――リード曲は、アルバムタイトルと同様の「流星群」です。
尾形 現代を生きる人の悩みを、疾走感あるメロディで歌い上げています。ライブでの初披露時はファンのみなさんが初見なのにノッてくれて、誰が聴いても楽しくノレる曲になっているので注目していただきたいです。
――ライブ披露曲「浸水」「Funny Side Up」は、本作で初音源化となりました。
川後 「浸水」はラップ調で、Youplusでは珍しい曲調です。初期にできた曲でライブでは頻繁に披露してきたんですけど、アルバムに収録している2番が加わったフルバージョンはまだライブで披露したことがないんです。完成までに時間がかかった曲で、時が経つにつれての心の変化が歌詞に表れているようで、個人的に好きな楽曲です。
中西 「Funny Side Up」も初期からライブで披露してきましたけど、ずっとクラップしながら楽しめる楽曲になっています。ライブを見たことがある方は「あのときのライブは楽しかったな」と思い出しながら楽しめるし、元気がなくなってしまったときに奮い立たせられると思うので、聴いてほしいです。
――各々で、思い入れの強い収録曲も伺います。
林田 デビュー曲の「Last Laugh」（2021年12月リリースの1stミニアルバム「TO THE NIGHT OF THE COSMIC EXPRESS」収録）で、結成当初にレコーディングしたのもあり思い入れがあります。MVをアメリカ・ロサンゼルスで撮影したのも豪華ですし、悲しい曲調ですけど歌っていて楽しいです。ライブでの披露時は、とりわけ気持ちも入ります。
中西 私は「ぐるぐる」で、グループとして初めていただいたオリジナル曲なんです。レコーディング当時の楽屋の風景を今もすぐ思い出せるぐらいですし、「ここから私たちは始まるんだ」と思いながらレコーディングに挑みました。前グループとガラッと変わった曲調に苦戦して、歌い方やリズムの取り方が難しかったぶん歌い込んだし、結成当初のダンス練習では、先生が踊る完成版のダンス動画を1コマずつ止めながらメンバーが自主的に覚えて、みんなで教え合ってもいたので、“私たちのセカンドキャリアがスタートした曲”として思い入れがあります。
尾形 私は「Delight」です。明るい曲調で、踊りも簡単なのでファンのみなさんも一緒になり盛り上がれる曲です。“元アイドルのセカンドキャリア”をテーマに活動している私たちとマッチする印象で、それぞれ別グループを卒業して、メンバーとの別れも経験したけど、他のメンバーとの出会いを通して“またファンのみなさんの前に立てた”という喜びや感謝を込めて、ライブでは歌っています。パフォーマンスでは、4人がバラバラの立ち位置から真ん中に集まってくる瞬間が好きですし、あと、私が歌い出しを担当できたので好きです（笑）。
川後 （笑）。私は「銀河鉄道の夜に」が好きです。元々、歌への抵抗感があり、結成当初は「ぐるぐる」などのレコーディングに苦戦していたんです。アイドル楽曲はキャピキャピとして、パワフルで明るいイメージが多かったんですけど、Youplusはしっとりした曲が多いので、やっと「自分の声質にあったテンションで歌える」と思いました。特にフィットするし歌いやすいのが「銀河鉄道の夜に」で、聴いても違和感がなかったです。あと、春水も言ってましたけど、歌い出し担当の曲という思い入れもあります（笑）。
