結成のきっかけは中西香菜。アイドルとしての“セカンドキャリア”に賭けた思い | Youplus「アイドルとしての“セカンドキャリア”が新たな選択肢になれば」INTERVIEW

結成のきっかけは中西香菜。アイドルとしての“セカンドキャリア”に賭けた思い

――それぞれ、芸能界に入ろうと思ったきっかけは？

尾形　幼い頃、地元の大阪でショッピングセンターで歩いていたら「子役になりませんか？」とスカウトされて、「私、可愛いのかもしれない」と思ったのがそもそものきっかけで（笑）。当時は「天才てれびくん」（NHK）が大好きだったし「テレビに出たい」と思っていたし、スカウトのお話は親が反対したので叶わなかったんですけど「いつかは絶対東京に行って、芸能界へ入る」と思っていました。

林田　小学校時代にトレーディングカードゲーム「オシャレ魔女♥（ハート）ラブandベリー」が流行っていて、私も大好きでCMオーディションを受けたのが最初でした。オーディションは落ちてしまったんですけど、その後は、父が私を芸能界へ入れたかったのもありレッスンに通っていました。

中西　前グループのファンだった姉と一緒に、オーディションを受けたのが芸能界入りのきっかけでした。でも、私だけが合格して、姉が不合格になってしまったので気まずくなってしまって…。3年間、口を聞いてもらえなかったんで。前グループ加入後は、姉の推しメンの方にサインをお願いしたり、「大好き」と言いながら一緒に動画を撮ってもらえるようにお願いしたり、機嫌を取るために頑張りったけどダメでした。でもある日、姉に「一緒に東京ディズニーランドへ行こう」と誘われて、久びさにしゃべったことで仲直りして、その後一緒に暮らすくらい仲良くなりました（笑）。

川後　憧れたのは2歳のとき。保育園にも行かず、親が帰ってくるまで1人でテレビを見ていたんです。それをきっかけに「テレビの世界に入りたい」と思って…。

一同　2歳で!?

川後　2歳で（笑）。それから、3歳で「オーディションを受けたい」と言って、近所のショッピングモールでやっていたオーディションを受けたのが最初のきっかけです。その後もテレビが好きな気持ちは変わらず、親に内緒で子役事務所のオーディションに応募したこともあります。

――わずか3歳で人生を決めていたのはすごい（笑）。そして、それぞれ入った芸能界で別の道を歩んでいたメンバーが、今こうして、Youplusとして活動しています。アイドルの“セカンドキャリア”を踏む決断の背景には、どのような思いがあったのでしょうか？

尾形　前グループでは歌とダンスに苦手意識があって、卒業後は「絶対やらない」と思っていたんです。だから、今ここにいるのはファンのみなさんもビックリしたと思うし、私自身も「この決断をするんだ」とビックリでした。でも、このメンバーでYouplusとしてスタートするときに最初のオリジナル曲「ぐるぐる」を聴かせていただいて、「このメンバーなら、もう一度やれるんじゃないか」と期待しました。

林田　グループ結成以前、香菜ちゃんがみんなを誘ってくれたんです。結成当時はコロナ禍の影響が大きかった時期で、ライブはできないけど「元アイドルが集まりYoutubeで楽しいことができれば、ファンのみなさんも楽しんでくれるかな」というスタートだったので、そこから“再デビュー”できるとは思っていなかったです。前グループの活動を終了してからフリーの期間もあり、その期間は歌やダンスをやってなかったけど、SNSでは「真尋ちゃんが歌って踊ってる姿を見たい」という声もあったので、こうして違うグループだった子たちとアイドルの“セカンドキャリア”を踏めたのはうれしいです。

中西　前グループでは未練がなく、夢も叶えたのでやり切った気持ちで卒業して。春水ちゃんと同じで「音楽はやりません」と思ったんですけど、卒業後にコロナ禍が来て、アルバイトなどで他の世界も経験しながら、フリーでのお仕事もする中で「同じ立場でやっている友だちと一緒に何かお仕事をしたい」という思いがわいてきたんです。ファンのみなさんから「スポットライト症候群」を指摘される不安もあったんですけど、芸能界以外の世界で考えると転職する人もいるし、アイドルも「同じだ」と思って。やりたいことをやろうにも批判に怯えてセーブしてしまう子たちもいると思うので、アイドルとしての“セカンドキャリア”が新たな選択肢になればと思って、みんなを誘いました。

川後　私も前グループを卒業した時点では悔いがなくて、2〜3年ぐらいはフリーランスだったんです。その期間、フリーランスでセカンドキャリアをテーマに発信してたんですけど、香菜ちゃんに誘ってもらったときに「何をやっていこう」と悩んでいる人がこんなにもいるんだと思って、やってみるのはアリかもと思ったのがこのグループに入ったきっかけです。

――最後、各々の目標も伺えれば。

尾形　グループとしては、1stアルバム『流星群』でオリコンランキングの1位獲得が目標です。個人的にはサウナがとても好きなので、サウナハットのプロデュース。あと、熱波師の資格を取得して、サウナのイベントも開催してみたくて（笑）。好きなことを、お仕事に広げていければと思います。

林田　直近でも舞台『アサルトリリィ・私立ルドビコ女学院・御台場女学校」』や『＃オーバーラック』に出演させていただいて、演技が好きなのでお芝居のお仕事にもっと挑戦してみたいです。

中西　趣味でアクセサリーとか犬用のバッグとか、ものづくりが好きなので、いつかお仕事に役立てればと思っているので頑張りたいです。

川後　今、ファッションブランド「YONAKA」をやっていて、服づくりはずっと続けていきたいです。ボーッとしていたり歩いていたりしても、ずっとファションについて考えていて、街中の建物から受けたインスピレーションだったりメモしているので、アイデアを形にしていければ。

PHOTOGRAPHER：TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER：SYUHEI KANEKO,STYLIST：NAOKI WADA