つんく♂さんに曲を書いてもらうという積年の夢が叶った

――5人体制になって半年以上経ちますが変化はありますか。

気まぐれプリンス 変化しかないです(笑)。ステージに関して言えば、9人で立つのと、5人で立つのとではパワーの出し方が違います。5人で9人以上のパワーを出さないといけないですからね。以前はそこまで歌っていなかった子たちも、どんどん歌割りが増えていますし、フォーメーションも端から端まで行くようになりました。

とみたけ 移動距離は大きく変わったよね(笑)。

気まぐれプリンス 5人体制になってから、みんなで話すことも多くなりました。セットリストを決めるときも、こういう思いを伝えたい、こういうことをやりたいと、頻繁に話し合います。

とみたけ ほぼ毎日、練習などで一緒にいるので、ミーティングの回数が増えたんですよね。企画や制作までメンバーが入らせてもらえることも多くて、一人ひとりの役割がより明確になりました。いい変化ですね。

気まぐれプリンス 今年1月25日にリリースした5人体制になって初のシングル『I’m sorry, I love you』も、改めてMeseMoa.を好きになってほしいということで、みんなでテーマを出し合って、それを元に曲を作っていただいたんです。今までメンバーからシングルのイメージを出すことはなかったので、そこも大きく変わりました。

――8月6日にリリースしたニューシングル『愛してる体感BABY』の表題曲は、作詞・作曲がつんく♂さんです。

気まぐれプリンス スタッフさんから、「つんく♂さんにお願いできる」という話を聞いて夢かと思いました。みんなで「ドッキリかな……」と話したぐらい(笑)。

とみたけ 9人体制の頃のリーダーが、グループの夢として「つんく♂さんに曲を書いてもらう」と話していたんです。残念ながら前体制では夢を叶えることができなかったんですが、5人になった途端実現して、「惜しかったね」という気持ちでした。

――結成当時からモーニング娘。を中心に、ハロー!プロジェクトのカバーダンスをすることが多かったので、MeseMoa.にとってつんく♂さんは原点ですよね。お会いする機会はあったんですか?

気まぐれプリンス それがなかったんですよ~。めっちゃ会いたいです!

とみたけ メンバーのポストを、つんく♂さんからリポストしてくださいました。

気まぐれプリンス しかもフォローしていただいたんです!そのときはうれし過ぎて楽屋で騒ぎました。

――初めて「愛してる体感BABY」を聴いたときの印象はいかがでしたか。

気まぐれプリンス 歌詞の世界観もそうですし、歌謡曲テイストというか、“愛してる”を繰り返すところとか、耳に残る懐かしいメロディーが「つんく♂さんやなぁ」って。

あおい 僕はハロー!プロジェクトさんを見て育ってきたんですが、「ずっとやりたかったやつだ!」と思いました。普段からカラオケに行くとシャ乱Qさんの「シングルベッド」や「ズルい女」を歌うので、初めて歌った感じがしないというか。DNAに刻まれている感じがありました。

とみたけ 歌詞の言い回しとか、つんく♂さんだな~って。仮歌を歌ってらっしゃる方も、つんく♂さんを憑依させていて、聴いた瞬間、「うわー!」ってなりました。リーダーの気まぐれプリンスもハロー!プロジェクトさんを聴いて育ってきたので、つんく♂節が染みついていました。

野崎弁当 だから、すぐに歌い方を会得していました。レコーディングでも本当に上手くて、僕たちの指標になりました。

気まぐれプリンス つんく♂さんの場合、“て”は“つぇ”なんですよ。デモにも、その癖は入っていました。

――振付はどなたですか?

気まぐれプリンス ハロー!プロジェクトさんの楽曲を、おそらく何百曲も担当されているYOSHIKO先生にお願いしました。

とみたけ かなり前にご縁があって、いつか振付をお願いしたいと考えていたんですが、今回つんく♂さんの曲ということで、「今しかないでしょう!」と。

――YOSHIKO先生といえば厳しい指導のイメージがあります。

気まぐれプリンス 仰る通り僕もテレビなどでYOSHIKO先生を拝見して、厳しい印象があったんですが、とてもフランクな方でした。

野崎弁当 すごくフレンドリーで気さくな方だよね。

とみたけ 楽しく振り入れできた。

気まぐれプリンス 気軽に雑談にも応じてくれましたし。

とみたけ 踊っている時間よりも、お話していた時間のほうが長いぐらいで(笑)。

気まぐれプリンス 僕としては厳しくされる覚悟はありましたけどね。

ノックソ 厳しくされたら無理……泣いちゃっていたかも(笑)。