鞘師里保が10月11日(金)に、神奈川のSUPERNOVA KAWASAKIで「RIHO SAYASHI LIVE 2024 knit」と題したスペシャルライブを開催した。今年7月の1stフルアルバム『Symbolized』リリース後初の本格的なライブということで、多くのファンが駆けつけ、チケットはソールドアウトに。スペシャルゲストの甲田まひるとのツーマンライブという形で行われた今回のライブ、後半では2人によるコラボレーションも披露された。
まず最初にステージに登場したのは、ゲストの甲田まひる。DJが奏でるビートに乗って、ふわふわのファーのフードを被って登場した甲田は「自由に乗って踊って帰ってください!盛り上がっていきましょう!」とスタンディングで後方までびっしり埋まったフロアに呼びかけながら「CHERRY PIE」、「One More Time」というシングル曲を披露。MCで「自分の人生の中で新鮮で特別な1日になって嬉しい」と語ると、さらに「SECM(Sausage Egg & Cheese Muffin)」、「Ame Ame Za Za」、「M」の3曲をパフォーマンスし、歌とラップで会場を盛り上げ温めていく。ライブ前半では、スタンディング、そして、ボーカルとDJというスタイルに戶惑いを隠しきれないファンの姿も見られたが、徐々に鞘師ファンも赤いペンライトを振って思い思いに楽しんでいる様子が伝わってきた。
次のMCパートで、2人の交流の最初のきっかけは、鞘師からInstagramをフォローされたことだと明かされると会場からは驚きの声が上がる。そして、今回のライブに向けて2人でもたくさん話をして、本当に大好きでリスペクトするソロアーティストだと語るとひと際大きな拍手が沸き起こり、甲田のライブも後半戦へ。
最後のブロックでは、リリースされたばかりの新曲「Honey:)」、「Sugar=High」、そして、代表曲「らぶ じゅてーむ」を披露して盛り上げると、鞘師ファンからも甲田の愛称“Mappy”コールが贈られて、ステージを後にした。
続いて、鞘師里保のステージへ。今回は、鞘師も甲田同様にDJを従えてのライブスタイルだ。鞘師が登場すると大歓声が上がり、会場を埋め尽くした真っ赤なペンライトが美しく揺れていく。そんな中、「paradise」でライブはスタート。甲田からのバトンを受け取るような形で、鞘師のラップパートにも力が入っていくのが感じられる。そして、「盛り上がってますか?クラップいくよ!」と煽りながら「WE THE ONES」へ。この曲ではダンスでもファンを釘付けにしていく。また、ステージ左右にあるお立ち台に立って歌う姿もとても印象的だった。続いて、サビで手を斜め上に上げる振り付けをレクチャーすると「ラッセ!」へ。この曲では2つのミラーボールが輝き、圧倒的な一体感と多幸感に包まれる。まさに、前半のハイライトのひとつだったと言ってもいいだろう。頭の3曲で会場のボルテージを一気に高めると、「Melt」を挟んで最初のMCパートへ。
ここでは、「大好きなゲストとファンと一緒に素敵な時間を“編んで”いきたい」という今回のライブタイトル 「knit」に込めた思い、さらに、もともと大ファンだった甲田のゲスト出演が実現したことへの喜びが語られた。
続く中盤のブロックで歌われたのは、ギターの音色が美しく鳴り響く「alchemy」とフィーチャリングアーティストとして参加したJUVENILEの「SHINE」の2曲。「alchemy」のサビで赤いペンライトが左右に揺れる景色は圧巻。そして、ライブ初披露となった「SHINE」に魅せられたファンも多かったようだ。歌唱後、鞘師自身もライブで歌って改めて「SHINE」の曲のパワーを感じたと語ったのも印象的だった。
そして、次のMCパートでは来年2月にツアーを開催することを発表。会場中のファンが歓喜する中、ライブもいよいよラストスパート。「最後の2曲はとにかく声を出して、盛り上がってほしい」と語ると、動画撮影可能というファンには嬉しいサプライズ付きで「DOOM PA」へ。しかし、この曲ではちょっとしたハプニングが…。会場中のほぼ全員がスマホのカメラを向ける中、曲の中盤、鞘師の気持ちも盛り上がり過ぎたのか、思わず転倒してしまうというアクシデントが。完璧とも言えるパフォーマンスの中に、時おり見せるそんな一面もまた鞘師の魅力なのだろう。ファンからも温かいエールが贈られる。そして、最後の1曲は、松隈ケンタが手掛けたことでも話題となった「DARKSIDE」。イントロで「みんな頭振るよ!」と呼びかけると、激しいバンドサウンドと赤や紫の照明にも煽られて、ペンライトを握るファンの手にも力が入っていくのが感じられる。そして、まさに限界を破るようなパフォーマンスを見せると、大歓声に包まれながら鞘師パートは終了した。
すると、暗転したステージに甲田が再び登場。スペシャルコラボパートへと突入していく。まずは、2人が背中を合わせた状態で、鞘師の「Stupid」を披露。2コーラス目から2人が向かい合って歌う姿、終盤で2人がそれぞれ左右のお立ち台に立って歌う姿も印象に残った。続いて、2本のスタンドマイク前に並ぶと、甲田のメジャーデビューシングル「California」をパフォーマンス。もともとエモーショナルな展開を見せる楽曲だが、2人で歌うことでより情熱的に鳴り響いた。
MCパートでは、お互いのニットの衣装について、手を繋いで話す仲睦まじい2人の姿にほっこりさせられたファンも多かったことだろう。続いては、甲田からのコールのレクチャーを受けて、鞘師がぜひ歌ってみたかったという甲田の「れんあいパン」へ。再び会場に一体感が生まれると、鞘師の「Hi(gh) Life」でライブはフィナーレを迎えた。ラスト4曲、コラボパートでの終始楽しそうな2人の姿とそれを温かい目で見守る両ファンの姿がとても心に残る。
今回のスペシャルライブは、「knit」というタイトルにあるような柔らかさと優しさに溢れた空間となっていた。これから先、さらにどんなストーリーを編んでいくのか、どんな姿を見せてくれるのか、ますます楽しみになったというファンも多かったことだろう。ソロシンガー鞘師里保の第二章の本格的な始まりを感じさせるライブになったのではないだろうか。次回、2月のツアーでのパフォーマンスも期待したい。
RIHO SAYASHI LIVE 2024 knit
<甲田まひるステージ>
M-1 CHERRY PIE
M-2 One More Time
M-3 SECM
M-4 Ame Ame Za Za
M-5 M
M-6 Honey:)
M-7 Sugar=High
M-8 らぶじゅてーむ
<鞘師里保ステージ>
M-1 Paradise
M-2 WE THE ONES
M-3 ラッセ!
M-4 Melt
M-5 Alchemy
M-6 SHINE
M-7 DOOM PA
M-8 DARK SIDE
<コラボステージ>
M-1 Stupid
M-2 California
M-3 れんあいパン
M-4 Hi(gh)Life