飯田譲治監督と再びご一緒できることがうれしかった

――ドラマ『神様のサイコロ』のお話を受けたときのお気持ちからお聞かせください。

曽野舜太(以下、曽野) 僕が2022年に出演させていただいた舞台『NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-』の原作を書かれたのが飯田譲治監督なんですが、そのときに「演技良かったよ。また仕事しような」と言っていただいたので、またご一緒できることがうれしかったです。『神様のサイコロ』では原作・脚本に加えて監督もされるということでワクワクしました。

――初めて脚本を読んだときの印象はいかがでしたか。

曽野 とてもページ数の多い脚本で、どうやって撮るんだろう、どこでカットを入れるんだろうというのが正直な感想でした。本読みのときに、飯田監督から「そのときに生まれたものを使いたいので一連で撮るから」とお聞きし、こんなに長い脚本を一気に撮るんだと知ってさらにビックリしました。

――ドラマ内でインサートされるYouTube動画のセリフは脚本通りなんですか?

曽野 ポイントポイントのセリフは決まっているんですが、「自由にしていいよ」と任せていただいたので、アドリブを交えながら楽しくやらせていただきました。

――曽野さんが演じるのは、大人気料理系配信者の白石ですが、どんなキャラクターでしょうか。

曽野 かつて一緒に活動していた配信グループ「ファイブカラーズ」のメンバーで、グループ内では弟のような立ち位置。みんなよりも配信内容が過激でやんちゃだから、「何やってんだよ」と言われがちだけど可愛がられています。でも実は自分よりも登録者数が少ないメンバーを見下しているというか、上手く利用するんですよね。

――白石はファイブカラーズのメンバーを黒魔術の儀式に巻き込むきっかけを作ります。

曽野 持ちかけるのに、自分は全く興味ない振りをするんですよね。それが後々の伏線になっていくんですが、ある思惑があって。儀式を通じて成し遂げたい願いがあるんですけど、それを隠しているという、メンバーの中では表と裏の顔が一番違います。

――白石を演じる上で、どんなことを意識しました

曽野 最初は守ってあげたくなるようなタイプだけど、みんなを裏切るので、ギャップを意識しました。

――ファイブカラーズを演じたメンバーで共演経験のあった方はいましたか。

曽野 緑川役の(寺坂)頼我くんは過去にイベントでご一緒したので面識はあったんですが、話す機会はなかったので、しっかりお話したのは今回が初めてです。他の3人は初めましてです。

――5人の空気感はいかがでしたか。

曽野 役柄そのままというか。赤城役の和田(雅成)さんはリーダー的な存在で、僕は最年少ということもあって、まさに弟のようなポジション。頼我くんは緑川のように場を冷静に見ているところがありましたし、⻘山役の櫻井(圭登)さんは役になりきっていたのもあったと思いますが、ちょっとオタクっぽい雰囲気でした。唯一、役と違うなと感じたのが前嶋(曜)さんで。黒谷は賢いキャラなんですが、割と普段の前嶋さんは天然でした(笑)。

――みなさん掛け合いの息が合っていて、チームワークの良さを感じました。動きやセリフの間を合わせるのは大変ではなかったですか。

曽野 大変でした。アドリブが多いので、誰かが回り道をしたときに、どこから復帰しようと考えていました。ただ撮影で何ヶ月も一緒にいたので、どんどん呼吸は合っていったと思います。