曲の解釈から、世界観、哲学の部分を含め、言葉が適切かどうかっていうのをギリギリまでしっかりと話した

――4/18配信リリースの「春が鳴った」についてお伺いします。どういうところからこの曲の着想を得たのでしょうか?

髙田彪我(以下、髙田) 3/21配信リリースの「ランドリー」と「春が鳴った」はほぼ一緒ぐらいのタイミングで制作していました。「春が鳴った」を作るときに考えていたことは、過去に思い描いていた夢を振り返った時に、自分を否定してしまいそうになることもあると思います。でも、過去の自分がいたからこそ、今があるという思いを伝えたいと思って制作させていただきました。

――田中さんは初めて聞いたとき、どのように感じましたか?

田中雅功(以下、田中) サウンドは彪我らしく、ギターが映える曲だし、歌詞は彪我が思う人生のテーマが分かりやすく書いてあったので、歌ってみたい、面白いと思いました。

――”彪我さんらしい”という印象だったんですね。

田中 すごく彪我の色が出ていますね。

髙田 周りから言われると、自分らしいかなって感じます。よく物事を振り返っているので、今回もそれが如実に出ているかなと。

――歌詞はある意味、突きつけられる部分があると感じましたが、楽曲はロックチューンになっていて、そのギャップも面白いなと思いました。

髙田 そうですね。楽曲は「ランドリー」からバンド寄りというか、ロックに振り切りたいっていうのがあって。突き進んでみようっていう感じで制作しました。

――そのように思われたきっかけはありましたか?

髙田 いろいろあるんですけど、自分がエレキギターをメインにしはじめたことが大きかったです。

――制作についてもう少し伺いますが、レコーディングなどはいかがでしたか?

田中 普段はレコーディングに入る前に、歌詞を楽曲にのせるんですけど。今回は当日にやっとできました。

髙田 そうですね。前日の夜くらいですかね。

――結構ギリギリまで制作されていたんですね。

田中 曲の解釈から、世界観、哲学の部分を含め、言葉が適切かどうかっていうのをギリギリまでしっかりと話しました。

髙田 レコーディングしながら決めた部分もありました。

――ギリギリまで制作することはこれまでもあったのでしょうか?

田中 前日にがっつり考え直したのは、今回が初めてかもしれないです。これまでは歌い分けをどうするかとか、語尾の言い回しを修正するはありましたけど。

――今回はどのあたりで迷われたんですか?

髙田 時間がかかったのはDメロの部分です。この楽曲は電車と登場人物の心情を照らし合わせているのですが、最終的にDメロで答え合わせというか、謎が解明される瞬間があって。その謎の明かし方に悩みました。