新曲で届ける「狂った愛」気持ちも呼吸も乱れるほどの姿勢でのぞんだレコーディング秘話
――新曲「すき、きらい」でメジャーデビュー。すでに配信リリースされ、7月9日にはCDも発売します。ドラマ『ディアマイベイビー~私があなたを支配するまで~』(テレビ東京系)のオープニングテーマでもある1曲です。
美雨 私たちの「狂った愛」が、呪いのようにまとわりつく曲になりました。〈ずっと一緒だよね〉〈ずっと離れられないの〉と、言葉による圧が終盤にかけて強くなり、逃げ場を失くすように盛り上がる。心情として、深みにはまって逃げられなくなるような曲です。
――執念がほとばしるようなヴォーカルが、耳に残ります。
美雨 レコーディングでは気持ちが乱れて呼吸が荒くなりますし、繰り返す〈すき〉〈きらい〉の歌い方が、忙しない曲の中でコロコロと変わるようでした。ゆっくりしたリズムから徐々にテンポが加速していって、鼓動や汗、荒くなる息遣いを伝わるように歌いました。
――凛花さん、百花さん、もなさんはいかがでしょう?
凛花 歌詞から「狂った愛」を感じとったのは一緒で、自分なりに「最大の愛」というテーマを立てました。誰しも愛する人はいると思いますが、それぞれ愛の形はちがうじゃないですか。だから「最大の愛」が拒否されてしまったら「私はどうなってしまうんだろう」と想像して。人間の本質にふれる曲で、メジャーデビューできたのはうれしいです。
百花 水滴の落ちる音からはじまる不穏な雰囲気に、惹かれました。終盤で、メンバー個々のセリフパートがあるのが好きで、それぞれの歌声で曲が色づき「恐怖」がふくらんでいくんだろうなとレコーディング段階から想像していたんです。音源でもみんなのよさが出ているパートですし、サビ前でフッと静かになって、終盤にかけて感情が爆発する展開も聴きごたえがあります。
もな 曲はもちろん、MVでも世界観を表現できました。オープニングテーマとなったドラマでは、芸能事務所のベテランマネージャーと新人俳優の“狂愛”を描いていますが、MVでは、私たちと「ハイネ」(ファンの愛称)のみなさんとの関係性を描いているんです。今風のアイドル像ではなく、グループがめざすのは古くからあるような“偶像”としてのアイドルで、MVでは「アイドルの私たちが『ハイネ』の誰かに感情を抱いてしまったら」という視点で、ストーリーが進みます。メンバー新たな一面を見られますし、それぞれの個性が色濃く出ているので、注目していただきたいです。