愛美なりの暗号やメッセージが組み込まれたリード曲「AthisCode」

――愛美さんは意外にもSTREAM初登場です。まずは近況トークから入りたいのですが、6月から妹の千春さんとのラジオ番組『愛美と千春の夜行性自論』がスタートしましたね。反響などはいかがですか?

愛美 妹の千春も声優をしていまして、「いつか2人でラジオ番組をやりたいね」とずっと話していたのですが、念願叶って番組を持てることになりました。ディープな話もしているので、ファン離れしないかな?と少し心配していたんですけど、結構好評で楽しんでいただけているようで良かったです。千春とはほぼ毎日電話したり、遊びに行ったり、ゲームしたり、朝まで語り合ってお互いの自論を展開したりしているので(笑)、そんなお話をラジオでお届けできることになって私達姉妹も本当に嬉しいです。

――今回の取材はハーフアルバムリリース時期より少し前に実施していますが、夏は得意な方ですか?

愛美 夏の暑さには強い方だと思います。夏場もいつも長袖でも平気ですし、食欲が落ちることもほとんどないので、夏バテしたことは一度もないと思います。

――それはすごい!夏でもお米をしっかり食べているわけですね。ありがとうございます。せっかくなので、ラジオの近況トークみたいなオープニングにさせていただきましたが、ここからは、1st HALF ALBUM『A/CODE』のお話に入らせていただきます。今回はどのような作品になりましたか?

愛美 一言で言うと、“強い”アルバムになったと思います。プロデューサーさんから「ハーフアルバムを作りませんか?全曲作詞しませんか?」と言っていただいたのが始まりなんですけど、今までのアルバムとは違って、収録曲はすべてこのアルバムのために作られた楽曲になっています。せっかくなら、私もやりたかったことに挑戦してみたいと思って、かなり重厚でハードなサウンドの楽曲を詰め込みました。

――タイトルの『A/CODE』には、どのような意味が込められているのですか?

愛美 アルファベットの始まりのAとCODEなので、愛美の音、愛美のメッセージ、始まりの音など色々な意味が込められています。最初にリード曲の「AthisCode」の作詞をしたこともあって、そこから引っ張って『A/CODE』というタイトルにしました。

――ジャケット写真も印象的ですね。

愛美 ビジュアル面もとにかく強い、パッと見ただけで印象に残るようなものにしたかったんです。赤と金を使いたかったので、赤い衣装に金の王冠といったジャケットになりました。

――今回は全曲作詞を担当されたわけですが、全曲いわゆる“曲先”だったのでしょうか?

愛美 そうです。曲はコンペで決めていったんですけど、とにかく強い曲を集めてもらいました。色々な種類の“強さ”があると思ったので、サウンド的にハードな曲、ライブでレーザーの照明で映えるような曲、ステージのめちゃめちゃ高い位置で優雅に歌うような曲、赤い照明の曲、紙吹雪が舞うような曲など、特にライブでのビジュアルイメージを伝えてオーダーさせていただきました。ライブ演出先行で、楽曲を選ぶという進め方は初めてのことでした。

――先ほどお話が出たので、まずはアルバムを象徴するリード曲「AthisCode」について聞かせてください。作詞はどのように進めていったのですか?

愛美 私が作詞する時はだいたい曲を聴いて、テーマを考えるところから始めることが多いんですけど、この曲を聴いた時、今までの愛美からガラっと変えて、新しい時代の幕が開けるようなニュアンスの歌詞にしたいと思いました。あと、もともとサグラダファミリアが好きで…。その要素も入れてみました。サグラダファミリアは2026年に完成すると言われているんですけど、建築物としてだけではなく、ひとつの楽器としても完成するらしいんです。鐘が鳴り響くと、スペインの街中にその音が響き渡るという…、まさに完成した瞬間から、新しい時代が始まるようなイメージを受け取ったので、この曲を聴いた瞬間に、愛美の新しい時代の幕が開けるような曲にしたいと思いました。

――それは曲を聴いた後から、沸き上がって来たアイデアなのですか?

愛美 そうですね。曲を聴いて感じたことからイメージを膨らませていって、そこに後から自分が興味を持っていることを組む込んでいくという作詞の仕方が多いかもしれません。

――また、タイトルは「AthisCode(アティスコード)」ですが、歌詞の中では「A/this/CODE(エーディスコード)」と歌われていて、言葉遊びのような拘りやニュアンスも感じましたが…。

愛美 歌詞上では「A/this/CODE」と区切ることで、「この始まりの音を聴け!」といったニュアンスを含めたほかにも、色んな捉え方ができるようになっています。是非、皆さんなりに「A/this/CODE」の意味やこの曲の解釈を楽しんでいただけたらなと思っています。