自分の気分にフィットしているアイウェアは?
ーーそれでは、早速私物について伺いたいと思います。まず一本目はユニークなフレームのこちら。
古川 エフェクターのスイッチャーというモデルです。下半分のフレームがなくて、エフェクターならではの独自のデザインが気に入っています。一見ベーシックなんだけど、でも、ちょっと近未来ぽいというか、ユニークですよね。しかも、クラシックなアイウェアはレンズが丸かったりするけど、これは割とシャープ。だから、横長でぼってりしたシルエットだけど、丸い印象にはならないんです。
ーー次にクリアフレームの一本について教えてください。
古川 こちらもモスコットのアイウェアで、以前金髪にしていた時に購入しました。今の髪の毛の色に合うなと思っているし、モスコットの定番型ではあるのですが、クリアフレームという点が気に入っています。クリアフレームは若者が多くかけている印象ですが、歴史があるモスコットのクラシックなデザインのモデルなので、落ち着いて見えるんです。
ーーこちらは細いフレームですが、どちらのブランドのものでしょうか?
古川 Supremeです。高校生の時にオンラインで買いました。僕が高校生の頃はSupremeの第二次ブームというか、とんでもないプレ値が付くアイテムが出始めた頃でした。それでブランドのことを知って、「買えないだろう」と思いながら冒険心でSupremeのオンラインストアを覗いてみたら、「買える値段のものがある!」 と衝動買いしました(笑)。高校の頃から使っているので、選手生命長いですね。
ーー続いては、Tシャツの時にも思い入れがあるとお話しされていた、ナンバーナインのアイテムです。
古川 宮下貴裕さん(現タカヒロミヤシタザソロイスト.デザイナー)が、まだナンバーナインにいた頃のデザインを復刻したカート・コバーンへのオマージュモデルです。この形状のアイウェアは、カート・コバーンのイメージがあると思んです。特にフレームが白いタイプとかがそう。ただ、同じようなメガネを色々なブランドが出していましたが、スタイリストの野口強さんがかけていたり、ナンバーナインのデザインは特にオーセンティックで良いなと思っています。このようなフォルムのアイウェアって好きな人はずっと好きですよね。僕の周りの洋服が好きな友達とかも、よくかけています。
ーー特徴的な形ですが、合わせやすいんですね。さて、こちらの茶色の一本についてはどうでしょうか?
古川 アンダーカバーのアイウェアですが、先ほどのナンバーナインのものと合わせて、この2本は特にここ最近身につけています。自分の気分にフィットしているんです。他にも何本か持っているのですが、アンダーカバーはアイウェアも服も昔から大好きで、コレクションのルックとかを見て色々と勉強になることが多かったので、自分の中でも遊び心の基盤にあります。コム デ ギャルソンもそうなのですが、アンダーカバーは常にチェックしています。
ーーでは、続いての一本。こちらはどういった経緯で購入したんですか?
古川 アイヴァン7285のメガネですが、その青山店を通りかかった時にふっと見かけて購入しました。1990年代のファッション雑誌を読んだときに、当時流行っていたノーウェア(ア・ベイシング・エイプの生みの親・NIGO®と、アンダーカバーのデザイナー・高橋盾が裏原宿で運営していたショップ)の二人の写真を見たことがあって。その時に横長のメガネをかけていたのが記憶にあったので、買ってしまいました。完全に衝動買いです(笑)。テンプルの先までめちゃくちゃ太いデザインも、アイヴァンっぽくなくて新鮮です。
ーーアンダーカバーがお好きなのが伺えるエピソードです(笑)。さて、こちらはちょっと大ぶりですが、どちらのでしょうか。
古川 マイン×グリッチのものですが、2010年代のストリート感を落とし込んだような、ヒップホップ寄りのデザインが気に入っています。こういうビックスクウェアで、なおかつクリアフレームのアイウェアはあまり見たことがないなと思って購入しました。存在感がある点も、かけている時にしっくりきます。