ファッションに興味を持ったきっかけ

――ファッションに興味を持ったきっかけを教えてください。

古川毅(以下、古川) 始まりは中学3年生くらいの時に今の事務所にスカウトしていただいて、人に見られる立場になってからです。それまでも普通の中学生なりに自分で洋服を買ったりしていましたが、このブランドを買いに行こうとか、そういう風になったのは中学3年生くらいの時です。でも当時はただのミーハーだったので、流行りから入って、大ブレイクしていた三代目 J Soul Brothersさんとかを見て、「こういうブランドがあるんだ」と知り、モノマネから入ってみたいな、最初はそんな感じだったかもしれないですね。

――当時、流行っていたというのはどんなスタイルでしたか?

古川 ダメージデニムにティンバーランド履いて、Supremeのボックスロゴ着たり、Off-Whiteにインディアンジュエリーをつけたり、ステューシーを着たり、とか。言い方が合っているか分からないですが、詰め合わせセットみたいな。入り口としてはすごく分かりやすかったのかなと思っています。すごいストリートじゃないんだけど、若者が「ストリートファッションだよね」って思って着るようなところに一回行きました。高校生くらいになったら「色んなファッション誌を買って勉強してみたい」と思って、『メンズノンノ』でブレイク前だった成田凌くんを見てビビッてきて、古着を着たりするようになりました。当時の成田凌くんは『メンズノンノ』とか、界隈ではカリスマみたいな存在だったので、高校生の頃は彼の影響を受けていました。運がいいのか、彼が働いていた「dude」という原宿の古着屋は、僕らの結成当初からのスタイリストの人の親友がやっている古着屋さんでした。スタイリストの紹介で行くようになって、気がついたら行きつけになって。他にも同じ時期に声を掛けられた美容師の人に今でも髪を切ってもらっているんですけど、その人が成田くんの親友だったりもして。自ずとそういう洋服へのルートができてきました。その後はストリートっぽいところから、いわゆる大学生とかが興味持ち出す柄シャツとか古着に手を出し始めました。「dude」はブランドの古着も置いていて、「コムデギャルソンってこういう感じなんだ」とか、何となく認識をしていって、たまにお金を出せる時はそういうものを買ってみたり。

――影響を受けた人を挙げるなら成田さんになりますか?

古川 学生時代はそうですね。完全に。やっぱりそこは自分の中では記憶に残っているので(笑)。

――なるほど、原風景的な存在なんですね。

古川 そうですね。でも今ほど、洋服に対してガーッてのめり込むというところまでではなかったです。衣装に携わらせてもらったり、カルチャーを好きになったのは、ここ2年くらいです。