ユニット曲披露にコント…会場全員で作り上げた“遊び場”

――全国10都市をまわるツアーで再始動後最大規模のツアー「NEVER ENDING PARADE TOUR」を完走されました。ツアーで特に印象的だったことを教えてください。

キャン・GP・マイカ(以下、マイカ) ライブの内容的にも“遊び場”感がすごく強かったと思います。自分達もショーを作っている感覚でとても楽しい時間を過ごさせていただきました。これまでは遊び場といいつつライブということで、「ステージとフロア」という感覚はあったと思うのですが、今回はフロアのみんなの顔もすごく良く見えたし、一緒に遊び場を作っている感じで。ステージから全てを包む感じというか、楽しそうな顔が見えて嬉しかったです。

月ノウサギ(以下、月ノ) 忘れられない瞬間が何度もあったツアーでした。「NEVER ENDING PARADE TOUR」というタイトルの意味が、やればやるほど分かってくるというか。全ての公演で、「終わって欲しく無い」と思って、その感情を全国の遊び人(GANG PARDEのファンの総称)と共有出来たことが嬉しかったし、だからこそもっと全国各地へ行きたいなと思いました。「ツアーは終わるけど、終わらないぞ」という気持ち。本当に遊び人にありがとうという気持ちでいっぱいになったツアーでした。香川とか初めて行く場所もあって、その土地で遊び人が待っていてくれることが本当に嬉しくて。土地によってライブの雰囲気が全然違って、それぞれの遊び場を作れたことも嬉しかったです。

キャ・ノン(以下、ノン) コロナ禍以降、声出しOKになって初のツアーだったのですが、声出しの無い状態のライブって、やっぱりどこか一方通行になってしまう所があったと思うんですね。それは声出しありになってから気付いたのですが、グルーヴ感が全く違うし、メンバーと遊び人が一つになれる瞬間がすごく多くて。曲中に会話というかコミュニケーションがとれている気持ちになりました。未来に向かって大きく広げられたら良いなと思ったし、広げられそうだなと思えて。以前からずっと応援してくださる方も最近知ってくださった方も、それぞれが自由に楽しむことの出来る遊び場という場所が素敵だなと今回特に思いました。

ヤママチミキ(以下、ヤママチ) お客さん一人一人と向き合うことが出来た気がしています。今回のツアーは先ほどマイカが言っていた様に、みんなの顔がとてもよく見えて、一人一人の目をしっかり見て、パフォーマンスすることが出来たからこそ、最高に楽しいライブになりました。GANG PARADEはライブ中の写真・動画撮影がOKなので、最近好きになってくれた方も「動画を見て予習してきたよ!」と言ってくれたり、みんなで新しい楽しみ方を模索している感じで、とても良い時間を過ごさせていただきました。

――新しいファンの方が増えたという実感もありましたか?

ヤママチ たくさんの初めましての方にお会い出来ました。WACKツアーをきっかけに知ってくださった方や、「BiSHが解散してしまうから、他のグループのライブにも行ってみよう」と来てくださる清掃員(BiSHファンの名称)もいらっしゃって。色々な方と交流出来たことが嬉しかったです。

月ノ 今回、ユニット曲を公演ごとに日替わりで披露させていただいたので、そのことでメンバー一人一人のことも知っていただけたかなと思っています。

マイカ 13人の時はユニゾンや全員で歌っているのですが、ユニットでパフォーマンスすることで、さらに個人個人の隠されていた才能や魅力を出せているのではないかなと。でも最終的には13人で集結するというのもすごく楽しくて。

――ユニット曲については後ほど詳しくお聞きしますが、日替わりのコントも大反響だったのではないですか?

ノン 私はコントがすごく好きで、大阪公演では「さよならメトロポリス」を披露する前に「めっちゃすっきゃねん粉もんガールズ」という架空のアイドルのコントをやらせてもらって。メンバーが裏では喫煙所で悪口を言い、若手アイドルをいびり、もう解散や!となったけど「さよならメトロポリス」という良い曲をいただいてやっぱりアイドルを続けるという。実はいい話なのですが、いかにイメージの中の悪いアイドルを詰め込もうかと、フィクションのアイドルなのですが面白かったです。

月ノ 私は「Unlimited」のコントが好きです。マイカの独壇場という感じで。マイカが「人気が欲しい!!」ってステージ上で暴れるという内容なんですけど、マイカの振り切れ方が本当にすごくて。あれだけ振り切っているからコントが成立しているんだと感動して、その後の「Unlimited」にすごく気持ちが入りました。「こっちもあれだけやらなきゃ!」っていう。楽曲にプラスをもたらすコントだなって。マイカの演技にパワーをもらいました。

マイカ 基本的にどのコントでもパンスト相撲をしていたのですが、名古屋公演ではパンスト相撲に勝ったら、「普段はギャンパレ券3枚で参加出来る特典会に、2枚で参加出来るよ」ということで大反響でした。ファンのみんなに「あれってシナリオがあるの?真剣勝負なの?」と聞かれるのですが、どのコントも誰が勝っても良い様に複数のシナリオが用意されていて、どうなるか分からない、スリル満点でやっていました。

ヤママチ 私は「Anything Goes!!!!」でのコントがすごく思い出に残っていて。歌詞の中に「気にしない」というフレーズがあるのですが、マイカが一生「気にしない」しか言わない、メンバーが何も気にしなくなる様に洗脳していくというシュールなコントで、その言い方が恐いくらい面白くて。お客さんの「こいつらは何を見せてきているんだろう」っていう視線もすごく面白くて。お客さんもどんなコントが出てくるかが分からないと思うから、そこもライブならではの楽しさだったなと思います。

――パフォーマンスしている時はめちゃくちゃカッコ良いメンバーが、コントに全力というのがまた素晴らしいですよね。

ヤママチ ライブの楽曲の感想よりもコントの感想をたくさんいただくので、それが私たちらしさなんだなと思います。

――コントはガチ勝負ということですが、Zepp Hanedaで開催されたツアーファイナルでの3回目の「Plastic 2 Mercy」もその場で決まったのですか?

月ノ ガチです。

ノン もう大人の目が恐くて恐くて。最後はバツっと終わりました(笑)

マイカ 3回目はみなさん疲れていましたよね(笑)。

ヤママチ みんなが聞きたいっていったんだよ〜!って感じで(笑)。

月ノ ああいった演出もその場で決まるので、ギャンパレのライブって本当にすごいんです。