これから先の10年でさらに今後の人生が変わってくると思う
――太田さんは学生時代、どういった学校生活を送っていましたか?
太田 高校のときはもうだらけていましたね。勉強もあまりしていなくて、学校のメンバーととにかく放課後を楽しみに待っていた……みたいな。軽音楽部だったんですけど、あまり活動もしていなかったので、みんなですぐボウリングやカラオケに行ったりバイトに行ったり。絵に書いたような自由な生活で、未来のことは考えずに遊んでいました。
――その当時、熱中していたことはありますか?
太田 音楽です。バンドをやっていてカラオケにもよく行っていたので。ただ、その当時のバンド仲間がめちゃくちゃハモリに厳しかったんです。カラオケに行って、ハモリの練習中に音を外すと「それ違うから」「ここの音はこう」みたいに怒られるんですよ。しかも学生だから、プロとか何も考えてない時期じゃないですか。ただ楽しくバンドをやって歌ってるだけなのに怖いなーと思っていたんですけど、それがあったからこそ歌に苦手意識がなく、ハンサムライブや舞台で歌ったりすることが楽しいのかなと。ハモリも一度聞けばだいたい習得できるので、それこそミュージカルなどのお仕事もやらせてもらえているのかなと思いますし。
――俳優というお仕事やお芝居に興味を持ったきっかけは何だったんですか?
太田 単純ですけど、ミーハー心です。キラキラした世界に行きたいみたいな。明確なビジョンもないけれど、地元を出て新しいところに行ってみたいという気持ちが強かった。最初に動いたのは中学三年生の終わりごろで、蜷川幸雄さんが手掛ける「身毒丸」という舞台のオーディションがきっかけ。携帯電話で応募ができるということで、軽い気持ちで受けたら、あれよあれよと最終ぐらいまで残ったんです。結果は落ちちゃったんですけど、そのときに初めて手にした台本の感覚が忘れられなくて。ちゃんとお芝居に興味を持ったのはそれからかもしれないです。
――その後、2013年に俳優デビューしてからはお芝居の他にもライブやモデルなど、お芝居に限らず幅広く活躍されてきました。
太田 これまでグループ活動をしたり、歌ったり踊ったりいろんなことをやらせてもらって、もちろんどれも楽しくやりがいのある仕事なんですけど、それを経験した上で、改めてやっぱり僕はお芝居が一番やりたいんだなっていうことに気づかされました。だからこそお芝居に対する気持ちはすごく強いです。
――デビューから10年が経った今現在、達成感はありますか?
太田 達成感はまだまだないです。あっという間に10年が経ったなという感じなんで。ただ、ここまで続けてきたのも当たり前のことじゃないので、いろんなことに感謝しつつ、これから先の10年でさらに今後の人生が変わってくると思うので、その一つひとつ、1年1年をより大切にしていきたいと思います。
――では、デビューから11年目を迎える今年の抱負を教えてください。
太田 ちゃんと、世に出ていきたい気持ちがすごくあります。少し前までは、「売れたい」とか「もっとドラマに出たい」というような野心がなかったんですけど、今は「やっぱりいろんな人に見てもらわなきゃ意味がない」っていう感覚があるんです。だから自分がもっと世の中に出ることで作品を知ってもらい、観てくれる人の母数を増やせたらいいなというのはすごく感じています。
Information
太田将熙 10TH ANNIVERSARY BOOK 『其のまま。』
2024年3月25日予定
価格:3,500円(税込)
発行元:株式会社アミューズ
詳細
太田将熙
1994年10月25日生まれ。千葉県出身。2013年に舞台「FROGS」でデビュー。近年はTBSドラマ「私がヒモを飼うなんて」やMBS「⽝と屑」、映画「シンデレラガール」、劇団時間制作10 周年記念公演『哀を腐せ』などに出演。現在は、日立ビルシステムのTVCMにも出演中。今後はミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」(2024年2月)、「Amuse Presents SUPER HANDSOME LIVE 2024 “WE AHHHHH!”」(2024年3月)、映画「冗談じゃないよ」(2024年5月)、Lemino 独占配信『絶対BLになる世界 vs 絶対BLになりたくない男2024』(2024年4月末~)などが控えている。
PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:TETSU TAKAHASHI