モノノフさんの想像をいい意味で裏切りたかった | 玉井詩織 「前例のない挑戦を経た自身初のソロアルバム『人生は何が起きるか分からない』」INTERVIEW

モノノフさんの想像をいい意味で裏切りたかった

――2024年3月には初のソロコンサート「いろいろ」を東京・東京国際フォーラムで開催しましたがいかがでしたか？

玉井　自分のイメージを一つの形にできたかなと思います。私は好奇心旺盛でいろんなこと興味を持つタイプなのですが、周囲のスタッフさんも察してくれたのか自然と「楽器は演奏するでしょ？」という流れになり「ああ、はい」って（笑）。天邪鬼なところもあってモノノフ（ファンの愛称）さんの想像をいい意味で裏切りたかったのもありました。経験あるギターやピアノに加え、サックスに挑戦したのもその思いからで、ひとひねりした意外性のあるステージになったかなと思います。

――様々な楽器にチャレンジされたり、作り込まれたコンサートでしたが、グループの活動と並行しての準備は慌ただしかったのでは？

玉井　リハーサルから本番までは3週間ぐらいでした。かなり詰め込みましたし、時間もなかったので焦りはありましたが、負けず嫌いなのでチャレンジしました。特にサックスは音を出すところから練習して。結果としては全部あきらめることなくコンサートですべてが出せました。

――本番のステージでは、メンバー内で「ソロコンダイエット」がささやかれているとも、語っていました。

玉井　ソロコンダイエットは、主にあーりん（佐々木彩夏）から聞いていました。最初、実感はなかったんですけど、リハーサルを重ねるにつれて、衣装が緩くなって（笑）。1人で歌って踊りますし、休憩も長くは挟めないので普段よりカロリーを消費しているかも。グループのライブでも「痩せるでしょう」と言われるんですけど、体が慣れているからか、いつはそう変わらないんですよ。でも、ソロコンは経験したことない運動量でしたし「ここまで追い込まないと痩せないんだ」と、ちょっと悲しくもなりました（笑）。

――（笑）。6月5〜6日には、大阪・フェスティバルホールでの追加公演があります。

玉井　3月のソロコンを褒めていただくことが多く「追加公演をやった方がいい」とも言われて、前回、来られなかった方に見ていただける機会を作れるのはうれしいですし、もう一度、ソロコンならではの空気感を味わってもらえればと思います。

――記念すべき初のソロコンの模様を収めた、Blu-rayも6月25日にリリースされます。

玉井　「いろいろ」のタイトルにちなみ、色が制御されカラフルに光るペンライトをグッズとして販売したんです。いろいろな色に変わる客席の光景や、あの時の興奮を映像でぜひ楽しんでほしいです。

――ソロアルバムリリース当日、6月4日には29歳となります。20代のラストイヤーへの思いは？

玉井　29歳の誕生日が近づくにつれて「20代ラストだね」と言われる機会が増えたんです。そのせいか、ライブの自己紹介で年齢を言い間違えそうになる瞬間がたびたびありました（笑）。20代だから、30代だからと、年齢によってできないことはないとは思うんですけど、20代のうちにやっておきたいことをひらめいたらすぐ、行動に移します！

PHOTOGRAPHER：TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER：SYUHEI KANEKO,HAIR&MAKE：横山藍（KIND）,STYLIST：市野沢祐大(TEN10)