これからの10年20年を目指して、前を見ている楽曲
――結成10周年記念としてリリースされるdigital single『明日を』ですが、どのようなテーマやコンセプトで制作されたのでしょうか?
田中雅功(以下、田中) 10周年を迎えましたが、まだ22歳ということもあり、僕たち的には、振り返ることもありつつ、前を見ていきたいという気持ちが大きくて。これからの10年、20年を目指して、明日を大切にしようという気持ちが心の中の一番大きな柱となっています。そんな想いをこめて作った曲が『明日を』です。
髙田彪我(以下、髙田) ずっと前を見ていきたいなと思います。曲を作る時はいつもそうなんですけど、その時の最大限の力を出すことを大切にしていて、今回の曲は今の僕らの最大限を詰め込んだ楽曲になっています。
――作詞作曲は田中さん髙田さんで担当されていますが、制作にあたっての特にこだわったことや苦労したことなど、制作時のエピソードがあれば教えてください。
田中 まずベースは自分が書いて、それを彪我と共にブラッシュアップしていく作業でした。
髙田 雅功が書いた歌詞を見た時に、色々なところで傷つきまくっているワードが良いなと思いました。マイナスな表現が入っていると全体的に明るい印象にはなりにくい部分があるんですけど、そこが雅功なりのバランスになっていて、「傷ついているのに前向き」なんですよね。
田中 確かに、マイナスな意味を持つ言葉を入れすぎかなとも思ったんですよ。僕っぽいっちゃ、僕っぽいんですけど、10周年1発目の曲にしてはちょっとネガティブすぎるかなって。でも彪我に聞いたら「全然いいんじゃない」とあっけらかんと言ってくれたので良かったです。
――私も聞かせていただいて、傷ついて立ち直ったからこその強さを感じる楽曲でした。
田中 ありがとうございます。聴いてくれた方が、人生の中で、傷ついてから立ち直った時に聴く曲が『明日を』だったら良いなという気持ちでいます。
――曲を作る上での歌詞の方向性は、日々の生活の中で積み重なっていったのですか?
田中 10周年1発目の曲を作ろうという時に、どんなことを伝えたいか改めて考えました。小さい頃って、走り回っていっぱい怪我をして帰っていたなと思って。走り回っている時って怪我をする恐怖なんてことを全然考えずにただ楽しくて。でも成長するにつれて、 怪我をするのが怖いからとか、怒られたくないからという理由でどんどん消極的になって、たった一歩が踏み出せなかったりするなって。それってちょっと寂しいことなのかもしれないなと思い、そんな時に聴ける1曲があったら僕が嬉しいなと思いました。一歩踏み出す時にビビっちゃう自分がいるなってふと思って作りました。