今年は心が豊かになった1年に。来年からもさらに更新していきたい | 山本彩「今年はライブやリリースが充実した1年に。10周年に向けてさらに更新していきたい」INTERVIEW

今年は心が豊かになった1年に。来年からもさらに更新していきたい

――今年は、配信での連続リリースもありましたが、1年の最後にEPとしてCDをリリースできるというのは、やはり嬉しいことなのではないでしょうか？

山本　今年中にEPは出したいと思っていたので、間に合って良かったです。上半期には連続配信リリースをして、そして、最後に新曲をギュッとまとめたEPを出して1年が終わっていくというのは、とても自分らしくていいのかなと思いますし、いい1年の締め括りになるなと思っています。

――EPは先行配信中の「Seagull」も収録されて、12月25日にリリースとされますが、タイトルを教えてください。

山本　タイトルは『U TA CARTE（ウタカルト）』です。“アラカルト”からきているんですけど、収録楽曲をひとつにまとめた作品というよりも、本当にアラカルトのように、収録曲それぞれに一品料理のような、主役のような強さがあるなと思っていて…。そして、そんな曲による色の違いが、自分が作る楽曲の特徴なのかなとも思ったので、一品料理を楽しむような気持ちで聴いてほしいという思いで、『U TA CARTE』というタイトルにしました。

――タイトルはすぐに決まったのですか？

山本　いや、結構優柔不断な性格が出てしまって…（笑）。いつもは、まわりのスタッフさんに、どう思いますか？とかたくさん聞きます。でも、今回はわりとサクッと決まった方かもしれません。今回は5曲入りで、先行配信中の「Seagull」と新曲3曲、さらに、Bonus Trackとして「あいまって。（Acoustic ver.）」が収録されています。

――他の新曲も楽しみです。さて、今年でソロ活動8周年を迎えたわけですが、8年間という単位で考えてみると、改めていかがでしょうか？

山本　もう8年も経ったのかという感じもしますし、8年間とても長かったな…という感じもしています。8周年を迎えて、10周年という節目を意識するようにもなりました。でも、本当に毎年毎年がギリギリというか、限界を感じることと可能性を感じることの繰り返しで、8年間続けてきたという感じがしています。年単位ではなく、1日単位でそんな感じなのかもしれません。良くも悪くも、上がり下がりがあるのが、モノを作る仕事なのかなとは思っています。

――そういう意味でも、今年は色々やりたかったことが実現した1年だったということで、それこそ、10周年に向けて、ホップ・ステップ・ジャンプで言うところの大きなステップとなるような1年だったのではないかなと感じました。では、この8年間、様々な転機があったと思いますが、山本さんにとっての大きな転機をひとつ挙げるとしたら、いつでしょうか？

山本　ソロ活動8周年というのは、NMB48在籍期間も含めた8年なので、完全に卒業してからソロ活動がスタートした2019年が、本当に自立した瞬間というか、大きな転機だったのかなと思います。グループ在籍時にソロ活動を始めた時には、帰る場所があるというような安心感があったんですけど、卒業してからはそれがなくなったので…。なので、一番の転機は、上京して頼れる所も帰る場所もないから1人でやっていくしかないんだと思ったあの時だと思います。

――ありがとうございます。先ほど、10周年を意識するようになった…というお話もあったので、充実した2024年を経て、新たに挑戦したいことや今思い描いている夢や目標を最後に教えてください。

山本　ひとつ目標として掲げているのは、“アリーナに立つ”ことです。これはもうずっと言っていることなので、そこに向けてというよりも、色々なことに挑戦し続けていった先にアリーナがあって、いつかそこに繋がっていったら一番理想的な形なのかなとは思っています。今年は、アジアツアーや対バンツアーみたいな初めてのことにもたくさん挑戦できたので、9年目も新たにたくさんの人に山本彩の音楽を聴いてもらえるように、挑戦し続けていきたいと思います。

――対バンツアーとEPリリース、2024年、最後の最後まで駆け抜けてくださいね。

山本　いつも大丈夫かな？と時に不安になりながらも、終わってみるとやって良かったなと思えることの方が多いんですけど、今年も本当にそんな1年になりました。技術的な成長もそうですけど、それ以上にこの仕事をしていて思うのは、メンタルの成長や充実が仕事にも直接的に影響してくると思うので、そういう意味でも、今年は本当に心を豊かにしてもらえた1年だったと思っています。この先、2024年の記憶が薄れるぐらいの濃い1年1年を作っていきたいなと、どんどん更新していきたいなと思っています。

PHOTOGRAPHER：TOMO TAMURA,INTERVIEWER：ATSUSHI OINUMA,HAIR&MAKE：MAYA TACHIBANA,STYLIST：SAMU KASHIWAGI