今回のシングルでは悪い山崎エリイ=“ワリイ”の世界観を表現

――山崎さんはSTREAM初登場です。まずは近況トークから入りたいのですが、新年度になって何か新たな目標を立てたりしましたか?

山崎エリイ(以下、山崎) 実は、私は目標を立てることが苦手と言いますか、難しいと思ってしまうタイプでして…。

――初手からなかなか意外な回答ですね。

山崎 直したいとは思っているんですけど、ファンの方や日頃お世話になっている方達に向けて「私はこんなことがしたいんです」とか「今年はこういうことを頑張りたいです」とかあまり言えなくて…。不言実行じゃないですけど、山崎エリイ何か頑張っているなと思っていたら、後になって、なんだこれを頑張っていたのか!と思われるようなタイプなんです(笑)。それをずっと続けてきたがゆえに、その止め時や変え時が分からなくなってしまって。本当はもっとオープンに目標を掲げて、応援してくださるファンの方達とも共有して、二人三脚で頑張っていけたらいいなと思っているので、これからはもっと自分の心を開示していけたらいいなと思っています。

――ありがとうございます。とても興味深いオープニングになりました。では、ここからは、2月にリリースされたニューシングル「ロンリーパーティーナイト」について聞いていきます。資料には“ワリイの世界観で表現するダンスチューン”とありますが…。まずは、この“ワリイ”について教えてください。

山崎 気になりますよね(笑)。以前から、クールな楽曲を歌う時にちょっと悪い顔をしたり、普段お喋りする時とはまた違った顔を見せたりするといった意味合いで、“悪い山崎エリイ”略して“ワリイ”と呼んでいます。初期の頃はネタ的な感じで言われていたんですけど、それがいつしかファンの方の間でも浸透していって、“ワリイちゃん”と呼ばれることも増えて、自分から発信することも増えていったので、テーマというかキャラクターができあがっていった感じです。それで、せっかくだったら“ワリイ”を楽曲やライブなどの活動にも落とし込めたらいいなということになって、今回初めて、ライブのメインのコンセプトにも採用された形です。

――なるほど。もうファンの皆さんにはお馴染みなんですね。そして、今回のシングルでもワリイの世界観が全面に出ていると?

山崎 そうなんです。5月のワンマンライブに向けた楽曲だったりもするので、歌詞も攻撃的で、小悪魔の要素が入っているような、ちゃんとライブでも映えるような楽曲をリリースさせていただきました。

――では、まずは、表題曲「ロンリーパーティーナイト」での“ワリイ”的な要素や拘った部分を教えてください。

山崎 前回の楽曲「ニメンセイ・パペッティア」にも小悪魔的な要素が含まれていたので、同じようにクールでダークな感じを出しつつも、ちょっと趣向は変えたいなという意味で、ひねくれているんだけど、なぜかほっとけない…といったニュアンスを表現しています。可愛らしさを持ち合わせた上で、でも、ちょっとムスッとしている女の子の歌なので、歌詞もツンケンしているように見えますけど、実際には素直だったりもする…という心情の変化みたいなものも表しています。過去作品と比較すると、かなり珍しいテイストの楽曲だと感じてもらえると思います。

――一言で言うなら、“ツンデレ”みたいなことなのでしょうかね?

山崎 ツンデレともまたちょっと違う気がするんですよね。(ちょっと考えてから)“ひねくれポジティブ”といった感じでしょうか(笑)。

――いいですね、新しいジャンル。“ひねくれポジティブ”、とてもしっくりくる気がします。

山崎 前向きにちゃんと捉えている部分もあるので、意味的にはこの言葉が近いのかなと感じました。

――この曲はMUSIC VIDEOも公開中で、キャッチ―な振り付けが印象的ですが、このあたりはライブでも再現されるのでしょうか?

山崎 ライブではMVとはまた違った振り付けになると思います。この曲には、流行や流行り廃りに対して、一言もの申したいという意味合いの歌詞も含まれているので、MVではあえて流行に乗っかって、(TikTokなどのSNSを意識したような)上半身だけのダンスを取り入れているんですけど、ライブでは全身を見ていただくことになるので、体を大きく動かした新たな振り付けに変わっています。その違いにも注目してほしいです。

――MVの見所や注目ポイントも是非教えてください。

山崎 今回のMVはゲーミングルームがモチーフになっていて、私がゲーマー女子になりきっています。今までと大きく違うところは、グラフィックやCG的要素がたくさん盛り込まれているところです。急に横画面から縦になったり、スライムと戦うシーンがあったり…、歌詞に合わせたポップな要素も含まれているので、何度見ても楽しんでいただけると思います。あとは、縦画面になった時、細かい文字をよく見てみると歌詞が反映されていたり、私に関連するワードが入っていたりもするので、そういった遊び心や隠れ要素にも注目して見ていただけたら嬉しいです。