コロナ禍で変化したアーティストとしての意識
――その他に、山崎さんがライブで拘っている部分はどんなところでしょうか?
山崎 ライブは私1人では絶対にできないですし、スタッフさんの力があるからこそできているわけですけど、そんな中でライブの色々な部分を任せていただけているのは、とても幸せなことだと思っています。タイトルはもちろん、衣装に関しても色々なアイデアを出させていただいています。ステージに出るまではいつもとても孤独なので、衣装が私の中でのライブの鍵になっているんです。
――やはり、本番前は緊張するものですか?
山崎 もう生きた心地がしないですね(笑)。ライブ前はずっと一人ぼっちな気がしていて、本当に観に来てくれるのかな?応援してもらえるのかな?声を出してくれるのかな?と考えて震えてしまって、自信がなくなってしまうんです。でも、そんな時に、このキラキラな衣装があるから大丈夫だといつも思わせてくれるので、そういう意味で、衣装は戦闘服だと思っています。もともと、衣装への拘りは強かったんですけど、今ではライブのたびに衣装さんと打ち合わせをさせていただいて、色やデザインや細かい装飾に関するひとつひとつまで、衣装に関するほぼ全てを決めさせていただいています。そして、それを反映して衣装さんが作ってくださるので、本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、とても贅沢だなと感じています。
――今回のライブも山崎さんの拘りが詰まった衣装を楽しみにしていますね。そろそろまとめに入っていくのですが、山崎さんは声優とアーティストのお仕事をそれぞれどのように捉えていますか?
山崎 まず、声優さんのお仕事については、みんなで一緒にひとつの作品を作っていくということは本当に凄いことだなと思っています。しかも、非現実的な世界に声を当てたりしているので、なんと言いますか…、生み出す力というものを強く感じますよね。何人かのキャストさんが集まって、チームでひとつの素晴らしい作品を作っていくという形なので、アーティストの活動とは全然違うものだと思っています。
――もともと声優のお仕事が先にあって、アーティスト活動の方も今年11月で10年目を迎えるわけですが、ご自身でアーティストとして成長や変化を感じる部分はどんなところですか?
山崎 アーティスト活動させていただいてから感じたことは、アーティストは自分の意思をちゃんと持たないと駄目なんだということです。活動を始めた当初は、本当に自分の意見を何ひとつ言えなかったんですよね。何かを聞かれてもどうやって答えたらいいか分からなかったですし、伝え方も知らなかったので、打ち合わせや会議では座ってただ人の話に頷くことしかできなかったんです。でも、徐々にですけど、ひとつでもいいから質問をしてみようとか、分からないなりに何か聞いてみようという考え方に変えていったら、自分のアイデアが浮かぶようになってきて、今ではライブに関するイメージや衣装について積極的に発言できるようになりました。アーティスト活動を続けていく中で、自信をつけていったような感覚です。
――そうした変化と言いますか、転機はいつ頃訪れたのでしょう?何かきっかけはあったのですか?
山崎 コロナ禍が大きなきっかけだったと思います。もちろん、少しずつ自分から発言しなきゃという意識の変化は芽生えていたんだと思いますけど、コロナ禍でライブができない、イベントができない、そもそも人と会えない…という初めての経験をした時に、皆さんも一緒だったと思いますけど、今まで当たり前だったことや普通だったことが無くなる切なさや叶えられない恐怖を知ったんですよね。その時に、あれを言っておけば良かったとやるせない気持ちになって後悔したことがあったんです。だから、徐々に日常が戻ってきた頃から、自分の思いや気持ちは言える時に言っておこう、伝えておこうという思いが生まれてきました。恐れるくらいだったら、言って後悔する方がいいなと思うようになったんです。だから、今振り返ってみて、大きなタイミングということで考えると、コロナ禍がきっかけになったのかなと思います。
――貴重なお話をありがとうございます。では、最後にアーティストデビュー10年目という節目を迎えるにあたって、ファンの皆さんへの今の思いを聞かせてください。
山崎 私の中でデビュー以来、一切ブレなかったことがファンの皆さんへの気持ちなんです。初期の頃から応援してくださっている方、どこかのタイミングで知って応援してくださっている方、色々な方がいると思いますけど、時間やタイミングなどは関係なく、ちゃんとお1人お1人と密に関わっていけたらいいなと思って活動をしてきました。いつも皆さんからいただいている優しさをちゃんと返せる人間でありたいと思っています。正直、応援してくださっている方や今までお世話になったスタッフさんがいてくれなかったら、短い期間で活動が終わっていたと思うんですよね。だからこそ、この節目にはシンプルですけど、ありがとうの気持ちをたくさん伝えられたらいいなと思いますし、もっともっとファンの皆さんに楽しんでいただけるような周年企画など、色々考えながら頑張っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。
Information
<RELEASE>
Newシングル「ロンリーパーティーナイト」
2025.02.05 Release
¥1,600 CERI-6004
CD
1. ロンリーパーティーナイト
2. Deep Night Whisper
<LIVE>
ワンマンライブ「山崎エリイ 7th LIVE 2025 ~invert〜」開催決定!
■公演名:山崎エリイ 7th LIVE 2025 ~invert〜
■日時:2025年5月18日(日)
1部 OPEN 14:45 / START 15:30
2部 OPEN 18:15 / START 19:00
■会場:CLUB CITTA’
住所:神奈川県川崎市川崎区小川町5−7
https://clubcitta.co.jp/
■出演:山崎エリイ
〈Band〉Dr.坂本暁良/Ba.Igo/Gt.江畑コーヘー/Key.半田彬倫
■席種・料金:S席 ¥13,000 ※特典付き(当日配布)、A席 ¥8,000
※前売/全席指定(シーティング)/税込/ドリンク代別
※スマチケ(電子チケット)のみの販売
※制限枚数:各公演お1人様1申込4枚まで
※年齢制限:6歳以上チケット必要、未就学児入場不可
※営利目的の転売禁止
■チケット発売方法
▼受付
【一般発売日(先着)】
4/26(土)10:00~
イープラス
ローチケ
チケットぴあ
※S席はイープラスのみの販売となります
■公演に関する問い合わせ
HOT STUFF PROMOTION
TEL:050−5211−6077 (平日12:00~18:00)
http://www.red-hot.ne.jp
山崎エリイ
【所属】ホリプロ 【誕生日】1997年11月20日 【血液型】O型 【出身】千葉県
【趣味】テーマパーク、ハープ、紅茶 【特技】クラシックバレエ、ダンス
【好きなもの】まぐろ、メープル
【主な出演作品】
「犬神さんと猫山さん」鳥飼ひばり 役 / 「サムライフラメンコ」森田萌 役 /
「レーカン!」小川真琴 役 / 「大家さんは思春期!」宮村雪 役 /
「ナースウィッチ小麦ちゃんR」西園寺ここな 役 / 「パンでPeace!」逢沢ゆう 役 /
「とんかつDJアゲ太郎」天野さとみ 役 /
「フレームアームズ・ガール」マテリア姉妹 役 /
「Tokyo 7th シスターズ」玉坂マコト 役 ほか
PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:ATSUSHI OINUMA