今年1月から2月にかけて行われたワールドツアーでは「劇場型のパフォーマンス」で各地の熱狂を生み
――新曲「すき、きらい」の衣装ではメンバーカラーも目立ち、これまでのセーラー服とはガラッとイメージが変わりました。
美雨 アイドル感が強くなりました。でも、コンセプト「レトロホラー」を表現するため、衣装の端々に“血”を連想させる装飾もあしらっているんです。個々のちがいもあって、私は、首元に“チョーカー”のような装飾を付けていただいたのが、お気に入りポイントです。
凛花 今作の衣装でも胸元にリボンが付いていて、以前のスタイルを引き継いでいるような印象で好きです。
百花 よく見ると、靴にもメンバーカラーを取り入れているんです。アイドルっぽさもあり、ホラー要素もありで「これぞ私たち!」のスタイルですね。
もな 靴のかかとに“手”の装飾があって、爪がメンバーカラーになっています。スタイリングでは、髪型も変えました。私はストレートではなくポニーテールになって、フリフリの衣装とあいまって “昭和の王道アイドル”っぽさが伝われば良いなと思います。
――こだわりの詰まった衣装は、ステージでも映えそうですね。
凛花 そうですね。曲中で繰り返すフレーズ〈Daisy(デイジー)〉は「花占い」でよく使われる花で、花占いを連想する振り付けも繰り返すんです。私たちらしい、首を絞めたり、頭をつかむような振り付けもあるので、ライブでは衣装と合わせて楽しんでほしいです。
――そのライブをたどると、2024年6月の1stシングル「おともだち」配信リリースでのデビューを経て、同年11月には単独で初の東京・日本武道館公演を達成。2025年1〜2月には、アジア・アメリカ・ヨーロッパを巡ったワールドツアーを成功に収めました。
美雨 ワールドツアーは私たちにとって初めてのツアーで、公演を重ねるごとにパフォーマンスも変わっていきました。精神面で強くなりましたし、曲の理解度も深くなって、回数を重ねるごとに「次はこれをやってみよう!」という意欲も湧いてきました。コール&レスポンスによって、お客さんをしっかり見る力が養われましたし、劇場型のパフォーマンスをもっと磨きたいと思いました。
凛花 ワールドツアーまでは、自分たちの世界を「どうぞ」と見せつけるスタイルで、歩み寄ることがなかったかもしれないなと。でも、ツアーの公演では「ハイネ」のみなさんにかけ声を促したり、コミュニケーションを図りながらステージを作る武者修行ができました。
百花 曲中の煽りも挑戦でした。反応が返ってくるかどうか不安でしたし、試行錯誤もあったんです。英語でどう伝えればいいかも悩んだのですが、会場によって「これは受け入れられる」や「広い会場では反応がバラつくからこの煽りはやめよう」など、たくさんの学びがありました。
もな ツアーで巡ったライブハウスでは、お客さんを見ながらライブを“作る”経験が一番でした。世界中でファントムシータを知ってくださって、好きでいてくれる方がいらっしゃったと実感できたのもあり、うれしいの連続で。日本武道館に立たせていただいたこともありますが、もっと大きな会場へ立ったとき、どのような心持ちで挑むべきかを考えるきっかけにもなりました。
――ちなみに、ワールドツアーの合間には、グループ揃ってプライベートを楽しむ時間もあったんでしょうか?
美雨 移動日には、各地でおいしいご飯を食べました。アメリカのアナハイムではディズニーランド・リゾートに行って、日本のディズニーランドとはケタ違いの大きさで歩くだけでも楽しかったです。ターキーレッグが日本より大きいのもビックリで、メンバーで「1人1個食べよう」と言っていたんですが、あまりにも大きいのでみんなでシェアしました(笑)。
もな 食べっぷりがよかったのか、通りがかった人全員に見られていたね(笑)。