真帆と雪嶋はTHE RAMPAGEのメンバーとの関係性に近いと思った

――「世界で一番早い春」の原作コミックは読まれましたか?

藤原樹(以下、藤原) お話をいただいたときに、まず原作コミックを読ませていただきました。ラブストーリーでありつつ、タイムスリップしていくことで、真帆が未来を変えていくストーリーが面白くて。それと同時に、僕の演じる雪嶋や真帆たちのマンガに対する情熱や、夢に向かって頑張っている姿が心に響きました。1周目、2周目、3周目とタイムスリップしていくごとに、どんどん謎が解けていくけど、また謎が深まるところもあって。そこも面白い部分で、ちょっと頭を使いますけど、キャラクターと一緒に考えながら、考察するのも楽しいなと思いました。

――もともとマンガは読むほうですか。

藤原 ほぼ読まないんですよね。というのも姉弟が女の子ばかりというのもあって、小さい頃からマンガに触れてこなかったんです。読む機会といえば、今回のようにマンガが原作の作品に出るときです。

――雪嶋を演じる上で事前準備はされました?

藤原 マンガ家の役なので、ネームの描き方だったり、ペンの持ち方だったり、基本的なことを調べて、実際に絵も描いてみました。また雪嶋はメガネをかけています。僕は普段からサングラスはかけるのですが、メガネはかけないので、プライベートでもメガネをかけるようにしていました。

――プライベートで絵を描くことはありますか。

藤原 今は描かないですが、小さい頃は絵を描くのが好きで、よく落書きレベルでポケモンの絵を描いていました。久しぶりに絵を描くのは楽しいですね。撮影のときは、マンガ家の方が描いた絵を上からなぞるだけなのですが、それでも難しくて。完成した絵に線を入れていくシーンで手元のアップを撮影したのですが、そこは緊張しながらも、なんとか上手くいきました。

――雪嶋には、どんな印象を持ちましたか?

藤原 一見クールだけど、マンガに対してストイックで情熱があって。そういうギャップがある面は自分にも似ている部分があるので、わりと役に入りやすかったです。僕も初対面の人に怖がられることが多いから、雪嶋の気持ちが分かります(笑)。

――雪嶋は回を重ねるごとに熱い部分を出していきます。

藤原 マンガ家になりたいという強い気持ちは誰にも負けていないし、夢に向かってひたむきですよね。そういうところは僕もダンスを始めた頃や、アーティストを目指して頑張っていた頃を思い出して、そのときの気持ちや情熱を思い返して、ダンスをマンガに置き換えて気持ちを作っていきました。

――雪嶋にとって真帆は仲間でありライバルでもあります。そういう関係性も理解できるところはありますか。

藤原 THE RAMPAGEのメンバーとの関係性に近いと思いました。小学校から知っているメンバーもいれば、自分よりもダンス歴の長いメンバーもいて、ライバルでもあり仲間でもある。今も同じグループで一緒に活動できているのは、お互いに切磋琢磨しながら頑張ってきたのが大きいと思います。