OUTER同士の繋がりが深くなっているのを感じた
――OUTER同士の繋がりも深まっているのでしょうか。
Novel Core めっちゃ深まっていますね。OUTERの中で、OUTER向けに発信をしようみたいな感覚が強くなっているし、それはSNS上だけじゃなくて、当日の会場内でもそうで。何回も来てくれている子が、はじめましての子を見つけて、「こっちに来て大丈夫だよ」と自分たちの近くに呼び入れたり、逆もしかりで初めてライブに来た子が「すいません、今日が初めてで」と隣の人たちに話しかけて、コミュニケーションが生まれたり。そういう繋がりが今回のツアーは多かったですね。僕的にも、自分たちなりにフロアの状況をよくしようという当事者意識を持ってもらいたかったし、持ってもらわないと危険が伴ってくるライブのスタイルでもあるので、そこは細かくアナウンスさせてもらいました。それもあってライブが始まる前、終わった後に会話する機会が増えていたんじゃないかと思います。
――そうしたOUTER同士のコミュニケーションをCoreさん自身も目にしていたんですか?
Novel Core そうですね。たとえば静岡はLIVE ROXY SHIZUOKAという高架下にあるライブハウスでやったんですが、DJツアーの中ではキャパシティが大きくて。大体200〜300ぐらいのハコがほとんどだったんですけど、そこは600キャパだったので急に大きくなって。かつステージから見て、フロアに4本の柱が立っていて、柱の後ろに行っちゃう子たちもいるから、よりOUTER同士の助け合いが求められるライブハウスでした。「危ないかな?大丈夫かな?」と不安になる瞬間もあって、一旦演奏を止めて、みんなに落ち着いてもらう時間を初めて作ったんです。そういうアクシデントもあったので、ライブが終わった後に、どんな会話をするんだろうと気になって、ステージを降りた後にフロアと楽屋側を仕切っている幕の後ろに隠れて、みんなの会話を聞いていたんです。そしたら、「手が当たっちゃってすみません。大丈夫でしたか?」「全然。むしろナイスでした」みたいなやり取りをしているのが聞こえてきて。こういう感じになってきているのはすごくいいなって、うれしくなりました。
――初めて行く地域が多い中で、ライブハウスの音響や照明はどうでしたか?
Novel Core 各ハコによってスピーカーの特徴も違うし、さっき言ったみたいに柱があったりとか、段差があったりとか、フロアの形も全然違います。時々に合わせて、柵の配置もそうだし、僕の煽り方もそうだし、音響スタッフ・照明チームとの連携の仕方も自然と変わってくるのですが、それも全国ツアーの醍醐味というか。特に照明に関して言うと、音響チームは全公演に帯同させていたんですけど、照明チームはキャパシティの大きなハコのときのみ帯同してもらって。それ以外のライブハウスは、基本的に現地の照明さんとやらせてもらったのですが、それもすごく大事だなと感じていて。現地の方と直接挨拶をして、会場入りした時点でお名前を伺って、リハーサル中も「照明さん」ではなく、その人の名前で呼ばせていただいた上で、細かくやり取りをさせてもらって、一日を一緒に作る。そのコミュニケーションがあるかないかで、ハコのスタッフさんたちとの繋がりの深さも変わってくるんですよね。初めて行ったライブハウスが大半の中で、オーナーさんだったり、照明さんだったり、スタッフの方々とすごく仲良くなって帰ってきたので、また帰ってくる理由ができたというか。そこも今回のツアーのいいところでした。
――ライブハウスによって照明のスタイルも変わりますよね。
Novel Core 全然違いますね。それも込みで、ライブの色が違って見えるというか。ステージに立っている僕たちのテンションもそうだし、フロアにいるOUTERたちから見ても、昨日と今日で全く同じセットリストなのに、照明が違う、音響が違うというだけで、聴こえ方や見え方も違ってくる。複数の公演に参加した子たちもたくさんいたと思うんですけど、そういう人たちにも楽しんでもらえたんじゃないかなと思います。
――セットリストで意識したことはありますか?
Novel Core 圧倒的に起承転結の流れ重視というか。「“BACK TO AGF” TOUR」なので、「A GREAT FOOL」からスタートしてというところは決まっていて、今回のツアーのアンセムでもあった「プライド」で締める。「A GREAT FOOL」も「プライド」もテーマカラーがピンクなので、ピンク色の照明で始まって、ピンク色の照明で終わるみたいな演出面も意識して、その間にどれだけストーリーと、今僕たちが見せたいものを詰め込むか、みたいな。しっとりした曲もやるし、激しいゾーンとしっかり区切ってやらせてもらって。あとは過去に作った、世に出てから時間が経っている曲たちを再びライブで強くする、育てるみたいなのは意識しながらセットリストを組ませてもらいました。
――久しぶりの楽曲で、歌い方などに変化はありましたか?
Novel Core バンドメンバーに合流するタイミングのリハーサルで言われたのですが、「既発曲の歌い方が去年と比べても全然変わっている」と。長く歌ってきた楽曲の歌い方が、より感情的になっているのは無意識ではあったのですが、それをOUTERもバンドメンバーもチームスタッフも感じ取ってくれた上で、ライブができていたのも楽しかったです。
――なぜ歌い方に変化が生じたと思いますか。
Novel Core 今回のライブのスタイルを意識したときに、自然とそうなっていった気がします。密度高くコミュニケーションを取る、ライブハウスならではのライブをする、距離感を近くするなど、「綺麗に上手に」というよりも、荒くなるところや気持ちだけで行くところもある。声がひっくり返っちゃうところや、かすれて声が出ないところがあるかもしれないけど、気持ちが乗っているほうが大事なツアーでした。それが各曲に表れて、今まで綺麗めに歌っていた曲も、逆に感情的になることもありました。
――歌い方の変化に合わせて、バンドの演奏も変わっていったのでしょうか?
Novel Core THE WILL RABBITSのテクニカル面もめちゃくちゃ変わっています。今の僕のフェーズ的に、ロックバンドと並んでライブをする機会が今まで以上に増えるので、バンドとしてのプレゼンスも、今まで以上に必要とされてくるということを各メンバーが理解してくれていました。ツアー中もずっと新曲を作っていて、その新曲を大阪と川崎で披露することもあったので、新曲を聴かせた段階でメンバーからフィードバックがたくさんあって。「こういう曲調をやるのであれば、こういう音にしないといけないからスネアは変えよう」とか、特にドラムの響さんが一番分かりやすかったと思います。ドラムセットを一新していて、スネアの音もすごく重い、ラウド方面のジャンルの人たちが使うスネアに切り替えていました。あとキックが今までシングルだったのですが、ツインペダルに変わって。ツインペダルになるだけで、ハイハットの位置もより左に切れるし、セッティングが変わるので、それに慣れるためも練習もたくさんしてくれました。今回のツアーのためだけではなく、新しいNovel Coreの、今後のサウンドに合うものをみんなが模索してくれていました。
――そうした機材の変更は珍しいことですか?
Novel Core 会場ごとに機材を変えることは、よくあります。小さいライブハウス、Zeppクラス、アリーナでは、それぞれ規模が違うから機材も変わります。ただ今回のツアーからは、会場に合わせてというよりも、Novel Coreが今後作っていくサウンドに合うのは、こっちなんじゃないかというのをみんなで考えることがメインでした。ギターもドロップDやドロップBといった重い音のチューニングに変えて演奏している時間が、今までのライブよりも圧倒的に長くて。サウンド面に関しては、まだ試行錯誤している最中ですが、みんなで話し合いながらブラッシュアップできているのかなと思います。
――バンドセットのリハーサルも入念に行ったんですね。
Novel Core テクニカルチーム、音響チーム、マネジメントの皆さんが一緒に入るリハーサルは僕たちにとっては発表会なので、バンドメンバーだけで集まってスタジオで音を出すという時間も、今回のツアー中はたくさん設けました。リハーサルとして押さえられた日程よりも、もっと前から僕たちはスタジオに入って、日常的にそういう話をしていました。たとえばドラムにアナログのエフェクターを導入するといったチャレンジも、今回のツアーではたくさんさせてもらいました。