初仕事は『大和田伸也のチンボラソトゥーハン』
――そして、「第46回ホリプロタレントスカウトキャラバン」で準グランプリを獲得し、ホリプロ所属タレントとなったわけですが、最初のお仕事は覚えていますか?
畠中 もちろん覚えています。『大和田伸也のチンボラソトゥーハン』という番組です。グランプリを獲った塚本恋乃葉さんが最初のお仕事で『アッコにおまかせ!』に出ていたんですよね。それで、マネージャーさんから「ゆめてぃも頑張ろうね」と言われていて、「ゆめてぃ、初仕事決まったよ。『大和田伸也のチンボラソトゥーハン』だよ」と言われた時に、「チンボラソトゥーハンって何?」って思ったのをよく覚えています(笑)。
――(笑)。
畠中 大和田伸也さんはホリプロの大先輩ですし、もちろん、この番組もすごくいい番組なんですけど、このエピソードを話すと皆さんなぜだか笑ってくれます。
――すみません…。初めて聞いた番組名だったので、びっくりしました。
畠中 びっくりしますよね。ちなみに、世界で一番高い山ってどこだと思いますか?
――え?エベレストですよね?
畠中 だと思うじゃないですか?でも、地球の一番中心から測ると、実は一番高い山はエクアドルにあるチンボラソなんですよ。大和田伸也さんがアニメ好きということで、世の中には色々な名作アニメがあって、最もよく知られている作品はエベレストかもしれないけれど、角度を変えてみるとチンボラソのようなまだ世の中には知られていない名作があるから一緒に見に行こう…といった番組です。
――説明上手ですね(笑)。そして、そんな初仕事でスタートした畠中さんも今では『王様のブランチ』のレギュラーリポーターとして活躍中です。今年の10月で2年目に突入しましたが、『王様のブランチ』での初リポートはどんな内容でしたか?また、その時の手応えは?
畠中 初リポートは、ニッチェさんとリポーターの大先輩である小林麗菜さんと同期の新人リポーターと一緒に、千葉県の「うまくたの里」という道の駅に行ったんですけど、手応えはまったくなかったです。ニッチェのお2人と小林麗菜さんが新人の私達を上手く導いてくださったんですけど、もう本当に右も左も分からない、何もできない…といった感じでした。もっともっと頑張らなきゃと思ったのをよく覚えています。
――そこから1年が経って、ご自身で成長を感じる部分はどんなところですか?
畠中 表立って言うのはとても恥ずかしいですけど、自分でも成長は感じています。最初は進行もめちゃくちゃ拙かったのが、最近ではある程度は進行できるようになってきたと思っていますし、もちろんまだまだですけど、食リポもある程度できるようになってきたかなと思っています。最初の頃は緊張して不安でしたけど、半年ぐらい経ってからは、ロケが楽しいと思えるようになって、今では楽しみながらロケをできるようになったことが成長した部分かなと思っています。
――それには何かきっかけがあったのでしょうか?
畠中 一番大きなきっかけは、新人リポーター2人で行った1泊2日の姫路ロケですね。お互いにまだ1回か2回ぐらいしかロケに出ていないような頃だったので、本当にグダグダで…。ディレクターさんにロケの基本から教えていただきながらやったんですけど、1日目がとにかく大変で、イルミネーションの前で大泣きしてしまうほど、その当時の私にとってはきついロケでした。ロケが終わった後に、ディレクターさんから「自分だけをよく見せようとするのではなく、自分がリポートするものの良さを視聴者の方に伝えるということを、ブランチリポーターとして大事に持っておいてほしい。期待しているし、もっと成長すると思っている」と熱く言っていただいた時に、自分の気持ちが切り替わったような気がしました。それまでは、自分がどう映っているのか、もっと上手くリポートするにはどうしたらいいのか、ということを先に考えていたので、姫路のロケがあったからこそ、考え方が変わって、リポートをより楽しめるようになったのかなと思っています。
――この1年間でとにかく色々なリポートを経験されたと思いますが、中には絶叫系など苦手なリポートもあったのではないですか?
畠中 沖縄の「JUNGLIA」のロケに行かせていただいた時に、空を鳥のように飛ぶ「スカイ フェニックス」というアトラクションのリポートをやらせていただきました。私は絶叫系のアトラクションが大の苦手なので、本当はやりたくなかったんですけど、先輩と一緒でしたし、先輩がやると言ったので、これはもうやるしかない!と思って飛びました。でも、今までで一番怖かったのは、その「JUNGLIA」での「スカイエンド トレッキング」という吊り橋ですね。絶叫系もですけど、高い所も苦手なので、普段からマネージャーさんにはそういうお仕事は止めてくださいねと言っていたんですけど(笑)。その吊り橋が本当に本当に怖くて、最初に立った瞬間、ヤバいと思いました。あそこまで全身が震え立った経験をしたのは初めてでしたね。でも、やらなきゃいけない、楽しさを伝えなきゃいけないと思って、頑張って怖さを押し殺して最後まで渡り切りました。ここでもリポーターとして、ひと皮むけたような気がしていますし、10代最後の大きな一歩だったような気がしています(笑)。