最後のほうはすごいビジュアルで、あんなことになるとは思ってもいなかった
――闇バイトとヒグマという組み合わせからは陰惨な内容を想像してしまいますが、実際はコメディータッチで爽快感がありますね。
鈴木 もともと明るい役やポップな作品は好きですし、演じていても楽しかったです。小山内として直感的にこうだろうなというのが、いい方向に行ってくれたんじゃないかなと思います。スプラッター映画ならではの激しい動きは難しいところもありましたが、完成した作品を観た時に上手くいっているなと感じました。

――ロケーションについてはいかがでしたか。
鈴木 山の中や廃墟など、景色の移り変わりもよくて。スクリーンの大画面に映った瞬間、また一段と色味が出て良くなるんじゃないかなと楽しみにしています。
――ストーリーが進むにつれて、血しぶきなど汚れたままのシーンが多くなりますね。
鈴木 こんなに、ずっと汚れたことはないですね。ずっと何かしらが汚い(笑)。基本的に順撮りだったんですが、最後のほうはすごいビジュアルで、あんなことになるとは思ってもいなかったです。汚れ方も偶然生まれたものなんです。たまたま投げられた臓物があの位置に当たって、それをつながりとして使ってと、ハプニング的な要素もありました。メイクさんからしたら、せっかく整えたのに迷惑だったと思います(笑)。あんな顔のままで最後まで行って大丈夫かなと思っていたんですが、この映画だからこそ、あれが映えるというか。キャラクター性も含めて良かったのかなと思います。もちろん芝居を見せることは大事ですけど、それ以上にいろんな要素が細かく組み合わさってハマっているから面白いんだろうなと感じました。ヒグマの造形についても、もっとリアルに描こうと思ったら、今の技術ではできるはずなんです。でもCGで処理せずに、あえて造形でやる。作り物感に対して違和感を持たずに精一杯やって、その結果、それが面白さにつながっているんです。皆さんが造形をどう見てくれるかも楽しみです。

――造形のヒグマと対峙しながらの演技はいかがでしたか。
鈴木 普通にリアルで、近くにいると怖かったです。昔の人たちは、これを最先端の技術としてやっていたんだというのを感じながらやっていました。ハリウッド映画とかだとCGで、グリーンバックで演技するだけで終わってしまう中で、現物で見せるというのは、逆にやりがいがあるなと思いました。
