ドラマ『メンタル強め美女白川さん』の撮影で「周りの人に頼る」のが大事だと学んだ

――中学時代に芸能界入り。当初、雑誌『Seventeen』(集英社)のオーディションを受けたものの落選し、帰り道でスカウトされたのがきっかけだったそうですね。

井桁 元々は、芸能界への憧れが漠然とあり、そのきっかけとして母と姉にすすめられたのが『Seventeen』のオーディションだったんです。スカウトで現在の事務所へ入ってから、演技レッスンをきっかけに面白さに気がついて、色々なお仕事をいただけるようになって今があります。

――現在は、俳優やモデル、トーク番組のMCやバラエティ番組への出演と、幅広く活躍。これまでの道のりで、自身のターニングポイントは?

井桁 結婚情報誌『ゼクシィ』(リクルート)の11代目CMガールに選んでいただいたことです。当時は大学生で、周囲が就活を始めていた時期、私自身も「就活しようか」と悩んでいたんです。でも、CMガールが決まり「選んでいただいた以上は、芸能界で頑張らないと」と思って、覚悟を決めました。

――軸にある俳優のお仕事でのターニングポイントは?

井桁 ドラマ『メンタル強め美女白川さん』(テレビ東京)との出会いです。撮影当時、初主演ということで「ずっと明るくニコニコしてなければいけない」「誰よりもミスしてはいけない」とこんつめてしまい、まいってしまった時期があったんです。結果として体調も悪くなってしまって…。でも、「主演として気を張る前に、元気に、すこやかに仕事できなければいけない」と切り替えて、現場でのあり方や仕事への姿勢を見直したんです。そこからは演技にもいっそう打ち込めるようになって、スタッフさんや共演者のみなさんがいるし、1人で仕事をしているわけではないので、周りの人に頼るのも大事だと学びました。

――その後、仕事への姿勢はどのように変わったのでしょう?

井桁 以前は、心配性な性格もあり監督から「OK」と言われても「妥協して言ってくださったのかな」とか、相手を詮索してしまう自分がいたんです。でも、気持ちを切り替えてからは「OK」と言われたなら受け入れれればいいし、それでも納得できなかったら「もう一度やりたいです」と主張すればいいと思うようになりました。考えすぎない方がパフォーマンスが安定するし、今は無理はせず、その時々の気持ちを正直に伝えています。

――最後に、この先チャレンジしたいことを教えてください。

井桁 初挑戦のお仕事が少なくなってきて、もちろんありがたいんですけど、慣れるのは怖いとも思っているんです。だから、「これぐらい」と妥協しないように、毎回、どのお仕事も新鮮に楽しむ気持ちで取り組んでいきたいと思います。2022年の「24時間テレビ」(日本テレビ)で『ヒルナンデス!』チームで社交ダンスに初挑戦したときはワクワクしたし、可能性が広がったので、当時のように貪欲に新しいことにふれていきたいですね。プライベートでも、料理とか資格の勉強とか、好奇心から手を出したものの中途半端にやめてしまい、ちらかっているものがたくさんあって…(笑)。時間を作り、自分の身になるものにも挑戦していきたいです。

Information

釜石ラーメン物語
2023年7月8日(土)公開

出演者:井桁弘恵、池田朱那、利重剛、渡辺哲、大島葉子、岡村洋一、木月あかり、厚木拓郎、関口アナン、栩野幸知、佐々木琉、山崎将也、森湖己波、長田涼子、椿かおり、島本和人、佐伯日菜子、村上弘明(特別出演)、藤田弓子(友情出演)

公式サイト

TWITTER

井桁弘恵

1997年2月3日生まれ。福岡県出身。高校時代、母と姉のすすめでティーン向けファッション誌『Seventeen』(集英社)オーディションを受けるも不合格に。直後、スカウトにより芸能界入りを果たす。2018年に結婚情報誌『ゼクシィ』(リクルート)の11代目CMガールに。『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)での女性ライダー役など、人気作品への出演を経て、2022年4月期放送の『メンタル強め美女白川さん』で連ドラ初主演。ファッション誌『MORE』(集英社)2022年5月増刊号から、同誌の専属モデルに。バラエティ番組など俳優以外の分野でも幅広く活躍し、放送中のトーク番組『おしゃれクリップ』(日本テレビ系)では、俳優の山崎育三郎と共にMCを担当。2023年7月からスタートのドラマ「紅さすライフ」(日本テレビ系)に皆本頼子役で出演。主演映画『釜石ラーメン物語』は7月8日より新宿ケイズシネマ他、順次全国公開。

PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:SYUHEI KANEKO