こんにちは。GANG PARADEのキャ・ノンです。先週金曜日にはじめて自分の書いた文章がこの世に出て、嬉しいような恥ずかしいような、くすぐったい気持ちになりました。今までブログだったり、作詞させてもらった歌詞は読んでもらう機会がありましたが、それとはまた全然違うもので、いつもの3倍くらいの頻度でエゴサーチをしていました。どんな感想でもメモでも、モチベーションに繋がるので呟いてもらえたら励みになります。よろしくお願いします。

ちなみに前回、しっかり一日締切遅れました。わたしの締切は提出の二日前(守れないから)に設定されているのですが、やっぱりその裏事情を知ってしまうと、許されるのではないかと甘えてしまいました。すみません、今回も一日遅れる予定です。

それでは気を取り直して、今日はGANG PARADEのAVANTGARDE PARADE TOUR名古屋公演の日のことを書いていこうと思います。

 

 

早朝、事務所に集合してコースターに荷物を詰め込むところからこの日がはじまる。ひとりひとつずつ、お立ち台やマイクやその他機材を運んでいく。一瞬で全てがバスに飲み込まれ、こういうとき13人という大人数の良さを感じる。そしてココから送られてきたくじ引きの画像を見て、その順番に続々とバスに乗り込んでいく。このくじ引きの結果はかなり重要だ。精神的にも身体的にも、かなりコンディションが左右される。悪い順位が何日も連続した時はさすがに涙が出た。今回の結果は4位。一人席をゲットすることができた。一人席に座る全員で、リクライニングを全倒しする契り(全倒し同盟と呼ばれる)も交わせていいスタートを切れた。

 

名古屋と東京は近い。4時間ほどで今日の会場のTHE BOTTOM LINEに到着した。リハーサルまでは1時間半。入りした時はすごく時間があると思うのに、なぜかいつも「リハまであと5分です」と言われてしまうのだ。メイクをして、ヘアアレンジを考えて(ここに時間かけちゃいがち)、それから振り動画をひたすら確認する。なぜなら今日は、非常にやばいからだ。

 

 

今回のツアーは毎公演セットリストが変わり、そして作る人もバラバラだ。この名古屋公演はナルハメイベビノンナスセイの若手チームで考えることになった。メンバー全員でセットリストを考えさせてもらうことはよくあるけれど、6人で、しかもワンマンライブの尺のものを自分たちで決めることは初めてだった。どう決めていったらいいのかわからず、とりあえずやりたい曲をホワイトボードに書き出す。普段だったらありえないような曲たちが並び、「なんだこれ!」なんて言いながら6人のテンションも上がる。そうして最初は王道にいこうとしていたはずなのに、いつの間にかやりたい放題のセットリストが出来上がっていた。無知というのは得だ。先入観がゼロなので、やったことないことが簡単にできる。13人体制でまだ披露したことない曲を、やってみたいからという理由でぐいぐいと入れ込むことができて、ありえないセットリストを作り出すことができる。そんな今回の、こわい物知らずのセットリストメモはこちら。

 

 

このセットリストが完成した日から、名古屋公演の日が楽しみで仕方なかった。それと同時に来てくれる人の反応への緊張だったり、しんどいセットリストに対しての恐怖だったり、馴れない曲への不安が、頭の中でぐるぐると渦を巻いた。

 

13時半。リハーサルが始まる。全員お揃いで今回のグッズのTシャツを着ていて可愛かった。いつも通り場当たりをして、マイクチェックをして、曲で確認する作業に移る。前回とまったく違うリハメニューにこのツアーの恐ろしさを覚える。前回と一つも被っていない7曲を確認し終え、今回のアヴァンギャルドコーナー(メンバーで勝手に作り出した)のファッションショーのリハーサルに移る。曲終わりまでに13人ぴったり登場できることがわかった時は練習場で拍手が起こった。それからオープニングとエンディングの確認も終え、リハーサルは無事に終わった。

 

そして本番。いつの間にか謎の自信が生まれ、緊張はどこかに溶けて、円陣を組む頃には高揚感だけになっていた。名古屋出身のココが気合いを入れると、自然と大きな声が出た。SEが鳴り、ステージに全員上がる。「はじめまして、私たちGANG PARADEです。よろしくお願いします!」の挨拶をきっかけに、来了のイントロが流れる。フロアのボルテージが目に見えて上がると、こちらもさらに興奮した。

 

わたしはライブ中、全員のことを見ることを意識していて、メンバーカラーである青のバンドライトをつけてくれている人は把握したいという欲がある。THE BOTTOM LINEはステージが高いので、お客さんの顔が後ろの方までしっかり見えた。ライブに来てくれるみんなの、いい顔も、少し疲弊している顔も、泣いてくれている顔も、無表情も、全てが愛おしいのだ。

 

本編最後の曲『CAN’T STOP』では、サビでメンバー横一列になって手を繋いでジャンプする振り付けがある。この時フロアにいる遊び人も、みんなで手を繋いで一緒に踊ってくれるのが、わたしはすごく好きだ。本当はフロアに降りて全員で手を繋ぎたい。そんな気持ちでいつも、この時間が永遠に続いて欲しいと思ってしまう。この日、ひとりで手をあげている人の手を、隣の人がぎゅっと掴む瞬間を見て泣きそうになった。GANG PARADEでよかったと再認識させられた。

 

今日が終わっても明日は静岡公演だ。ぼろぼろな姿でコースターに乗り込み、ギャンパレ一行は静岡に向かう。ホテルに着いたらみんなで洗濯機に衣装を突っ込んだ。洗濯が終わるまでの時間、いつ眠ってもおかしくない意識半分の状態で、また明日のライブの振り動画を確認する。この地獄と天国は終わらない。

過去の連載記事はこちら
https://strmweb.jp/tag/ca_non_regular/

キャ・ノン

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する13人組アイドルグループGANG PARADEのメンバー。また、「KiSSをあなたにお届けchu!♡」をキャッチコピーに活動するWACK初の王道6人組アイドルグループ『KiSS KiSS』のメンバーの一人でもある。ライブ好きで、苦手なことや、できないことは出来るようになればいいというタフでロックな精神の持ち主。2024年5月31日より自分自身のライブレポートなどを綴った『アイドルリアル備忘録』をSTREAMにて連載中。