きっかけは神田伯山の一言、音楽とラジオはかけがえのない存在
――アンジェリーナ1/3(以下、アンジー)さんはSTREAM初登場です。よろしくお願いします。まずは今回のソロプロジェクトailly始動のきっかけやプロジェクトへの思いから聞かせてください。
ailly 私はもともとGacharic Spin(以下、ガチャピン)というガールズバンドに所属していて、バンドで音楽を届けることが自分の中で一番大切な軸だったんですけど、2025年のZeppツアーが終わったタイミングで、バンドとして一度スピードを落として、メンバーそれぞれの人生を考えようという決断をしたんですね。その頃から、ガチャピンの音を止めないためにも自分が歌わせてもらっている環境を守り抜きたいと思うようになり、スタッフチームからもアンジーが歌い続けることが大事なんじゃないかと背中を押してもらえたので、aillyというソロプロジェクトをスタートさせました。

――いずれはソロでも歌ってみたいという思いはあったのですか?
ailly ラジオなどソロでの活動はしていましたけれど、音楽はガチャピンのみんなでやりたいという気持ちが強かったので、(ソロでの活動は)まったく考えてはいませんでした。バンドの活動状況の変化やまわりからの助言もあって、少しずつソロで歌うということも考えながら活動するように変わっていった感じです。
――今回はせっかくのロングインタビューなので、aillyにフォーカスしつつも、アンジーさんのこれまでのストーリーにも迫っていきたいと思っています。音楽が好きになったきっかけは、ご家族の影響が大きかったのでしょうか?
ailly 両親の影響が大きかったですね。幼少期の頃から家ではずっと音楽が流れていて、父が日本人で、母はスペインとフィリピンにルーツがあるので、意識せずに洋楽や邦楽など様々なジャンルの音楽を聴きながら過ごしていました。今振り返ると英才教育というか、とてもありがたい環境だったなと感じています。
――ご自身で音楽をやろうと思ったのはいつ頃からですか?
ailly 小さい頃は子役をやっていてお芝居の夢を抱いていたので、音楽の道に進むということは考えていなかったんですけど、中学1年生の時に父が病気で亡くなってしまって…。それまで父と二人三脚でやってきたので、父がいないのにお芝居の夢を追いかけ続けるのは辛いなと子どもながらに思い、そこでお芝居の道は諦めてしまったんです。その後、父の遺品整理をしていたら大量のCDやレコードが出てきて、ジャケットを見た時に曲を聴きながら父と交わした会話や一緒に見た景色が蘇ってきたんですよね。そこで、音楽はずっと生き続けるし、人との時間を繋いでくれる素敵なものだなと改めて思い、音楽の道を目指すようになりました。
――その後、ガチャピンのメンバーとはどのように出会ったのですか?
ailly 中学卒業後、音楽や表現に特化していて高卒資格が取れる専門学校に通い始めたんですけど、そこがクリエイター育成のような特殊な学校で、映像やお芝居のプロの方が講師として来てくださったり、色々な方が文化祭を観にきてくださったりするような学校だったんですね。そこで、初めての文化祭で私があいみょんさんやSaucy Dogさんの弾き語りを披露した時に、たまたま新メンバーのスカウト活動をしていたリーダーのKOGAさんが観にきていて…。気になって声をかけていただき、オーディションを受けてマイクパフォーマーとしてバンドに加入することになりました。
――そして、アンジーさんを語る上で、もうひとつ欠かせないのがラジオです。ラジオパーソナリティになったきっかけも是非教えてください。
ailly コロナ禍の頃に、ラジオ日本で冠番組をやらせていただいたことがラジオパーソナリティの始まりでした。スタッフさんやリスナーさんに色々なことを教えてもらいながら、30分番組を1年間やらせていただいたんですけど、ある時リスナーさんから「神田伯山という講談師の方のラジオや講談に触れてみてほしい」というお便りをいただいて、伯山さんと出会ったことがラジオの道を切り開くきっかけになりました。

――その時々の環境や出会い、周りの方の後押しがあって、今のアンジェリーナ1/3ができあがっていった感じなのですね?
ailly まさにそうです。今まで本当に運で突破してきたなと思っています(笑)。その都度会いたいと思っていた人と出会えましたし、力を貸してくださる方が周りにたくさんいてくれたおかげで、ここまで走ってくることができました。それが本当に自分の強みだなと思っています。
――そして、いつしか音楽とラジオがアンジーさんにとっての両軸となっていったわけですが、それぞれどのような存在になっていきましたか?
ailly 番組で共演した時に、伯山さんから「ラジオを大事にした人は必ず本業に繋がる」という言葉をいただいたので、その言葉をずっと信じながら音楽を続けてきました。ラジオのリスナーさんは熱い方が多いので、私の声や言葉を大切に受け取ってくれて、ラジオがきっかけでガチャピンと出会ってライブを観にきてくださった方もたくさんいます。昔は、自分の中ではラジオと音楽は別軸だと思っていたんですけど、伯山さんの言葉を信じ続けたことで、今では同じ軸になったというか、音楽とラジオは親和性が高いですし、自分にとって本当にかけがえのない存在になったと思っています。電波を通して話していても私は1対1で向き合っているような感覚ですし、リスナーさんも個室で人の話や音楽を聴いているような感覚だと思うので、かつての自分が音楽に救われていた時の感覚ともリンクしているなと感じています。今ではラジオも音楽も本当に自分にとって欠かせない存在です。
