個人活動はインプット、s**t kingzはアウトプットという感覚が強い

――単独ツアーを開催したり、ダンス映像アルバムをリリースしたり、他のダンスグループとは一線を画した活動を行っていますが、ここまで手広く展開するビジョンを早くから見据えていたんですか。

shoji そこまで深く考えていなかったです。ただメンバー全員が、周りの人たちと同じことをするのが嫌いなんです。あと自分たちが過去にやったことを焼き増ししてやることも嫌いなんです。常に新しいことをしたり変化し続けたりすることが好きな4人が集まったんですよね。だから当時は日本になかったダンスの形を提示することができたんです。それまではビートやトラックの音に対して表現するダンスが主流だったんですけど、海外では歌詞の意味だったりを表現するダンスが出てきて。そういう要素を取り入れつつ、フレッド・アステアやジーン・ケリーなど、昔のミュージカル作品のエッセンスも取り入れてやってみようとか、周りの流行りとは違うことをしようというのが軸にありました。

――そういう話し合いはメンバー以外ともするんですか。

shoji しますね。ある種、自分たちの活動にこだわりがないというか。もちろん良いパフォーマンスをするということに対するこだわりはあるんですけど、「これがs**t kingzだ!」というこだわりがないので、自分たちの中から出た意見しかやらないグループではないんです。たとえばスタッフさんが「NOPPOさんは絵を描けるんだから、踊る絵本みたいなことをやってみたらどうですか」みたいな意見が出たときに、それを柔軟に取り入れます。昨年は「HELLO ROOMIES!!!」という舞台を上演したんですが、舞台活動に関しても、BOAちゃんのライブの振付を丸々s**t kingzに任せてもらったことがあって。そのライブの演出家だった方に、「そんなにいろんなことを考えられるんだったら自分たちで舞台をやればいいじゃない」と言われて。それまで舞台は考えたこともなかったんですけど、自分たちでセットや照明を作って、s**t kingzの世界観を表現できるなんて最高じゃないかということで実現したんです。いろんな人たちとの出会いがあって、いろんな人たちの意見を入れてやっていたら、自然と活動の幅も広がっていったんですよね。

――shojiさんは俳優としても、話題のドラマに多数出演していますが、個人活動はどういう位置づけでやっていますか。

shoji 個人活動はインプット、s**t kingzはアウトプットという感覚が強いですね。もちろん個人活動でもアウトプットはするんですけどね。s**t kingzの活動だけだと出会いの数も減るじゃないですか。ドラマの現場に行くと、役者さん、スタッフさんとたくさんの方がいて、いろんな方と会話をして、一つの作品を一緒に作っていくと、新しい価値観との出会いが必ずあるんです。それって振り付けの現場もそうで、初めての監督さんと出会って、一緒に作品を作って。その監督さんといろいろ話していて、「面白いね」ってなったら、自分たちの作品にも来てもらうこともあります。いろんなところに行けば行くほど、出会いがあって、新しい価値観があって、学びがあって、そこで得たものをs**t kingzに持ち帰って表現するんです。

――個人活動が、s**t kingzにも活かされているんですね。

shoji それができるのも、s**t kingzという、いつでも戻ってこられる場があるからなんです。s**t kingzでは絶対に自分たちが納得のいく表現ができるからこそ、外に出たときは幾らでも危ない橋を渡れるんです。たとえば誰からも気持ち悪いと思われる役柄があったとして、s**t kingzでかっこいいことができるから、どこまでも気持ち悪い役に振り切れるんです。個人活動はリミットを設け過ぎずに突っ走れるところがあって、両方の活動があるから、バランス良くやりたいことができています。

――最後に9月8日から始まるs**t kingz Dance Live Tour 2023「踊ピポ」と、10月25日に開催するs**t kingz Dance Live 2023 in 日本武道館「THE s**t」の意気込みをお聞かせください。

shoji  s**t kingzを始めたときはスキップすらできなかった男が15年経って、武道館でワンマンをするって、自分でもめちゃくちゃ夢があるなって思うんです。そこで見た方全員に最高にかっこいいと感じてもらって、心が躍るようなパフォーマンスがしたいです。なので武道館は15年間の歩み、積み重ねみたいなものを感じてもらいつつ、みんなに痺れてもらうようなライブにしたいです。「踊ピポ」は生バンドでライブをするんですが、まだ生バンドとのライブは東京でしかやったことないので、音楽とダンスの一体感を全国の皆さんと一緒に体験できるのが本当に楽しみで。近い距離で僕たちの熱を感じてほしいし、その場所でしか作れない空間を作っていきたいですね。もっと欲を言えば、僕のように運動音痴な日本中の少年少女たちにライブを見ていただいて、大人になったら違った人生を歩むことができるんだと感じてもらえたらうれしいですね。

Information

見るダンス映像アルバム
『踊救急箱』(オドキュウキュウバコ)
2023年9月8日(金)リリース

「踊救急箱」完全数量限定盤Blu-ray
販売価格:15,000円(税抜)/16,500円(税込)
品番:GTCG-0786
発売・販売元:アミューズ

【収録楽曲】
1.「えがお! feat.PES」
2.「TRASH TALK feat.Novel Core」
3.「衝動DO feat.在日ファンク」
4.「Get on the floor feat. MaL,ACHARU & DREAD MC」shojiプロデュース
5.「KID feat.LEO(ALI)」kazukiプロデュース
6.「Bright feat.渡辺大知」Oguriプロデュース
7.「Live like you’re dancing feat.ZIN」NOPPOプロデュース
8.「心躍らせて feat.上野大樹」
9.「No End feat.三浦大知」

■内容:豪華BOX仕様
1. Blu-ray(本編9曲+特典映像)※通常盤と同じ
2. 歌詞カード
3. フォトブック(36P)
4. オリジナルカセットプレイヤー
5. カセットテープ(A面:踊救急箱メガリミックス/B面:シッキンベストメガリミックス)
6. オリジナルアイマスク
7. ポストカード(5枚)
8. オリジナルカレンダー(2024年1月~2024年12月)
9. オリジナルBOX

■特典映像:120分を超える豪華内容を収録!
1. 1.5年分のシッキン密着映像
2. ディレクターズカット版ダンス映像

「踊救急箱」通常盤Blu-ray
販売価格:5,500円(税抜)/6,050円(税込)
品番:GTCG-0787
発売・販売元:アミューズ

【収録楽曲】
1.「えがお! feat.PES」
2.「TRASH TALK feat.Novel Core」
3.「衝動DO feat.在日ファンク」
4.「Get on the floor feat. MaL,ACHARU & DREAD MC」shojiプロデュース
5.「KID feat.LEO(ALI)」kazukiプロデュース
6.「Bright feat.渡辺大知」Oguriプロデュース
7.「Live like you’re dancing feat.ZIN」NOPPOプロデュース
8.「心躍らせて feat.上野大樹」
9.「No End feat.三浦大知」

■内容:
1. Blu-ray(本編9曲+特典映像)※完全数量限定盤と同じ
2. 歌詞カード

■特典映像:120分を超える豪華内容を収録!
1. 1.5年分のシッキン密着映像
2. ディレクターズカット版ダンス映像

特設サイト

●s**t kingz Dance Live Tour 2023
「踊ピポ」
9月8日(金),9日(土)@Zepp DiverCity
9月16日(土)Zepp Fukuoka
9月18日(月祝),19日(火)@Zepp Nagoya
9月22日(金)@Zepp Sapporo
9月29日(金)、30日(土)@Zepp Namba
10月7日(土)@仙台 GIGZ
10月15日(日)@広島 BLUELIVE

●s**t kingz Dance Live 2023 in 日本武道館
「THE s**t」
10月25日(水)開場17:30 開演18:30

日本全国をダンスで笑顔に!s**t kingz結成15周年となるダンスライブツアー!全国7か所を巡り、その後10月には日本武道館!

公式サイト

shoji

1984年10月20日生まれ。神奈川県出身。s**t kingzのリーダー。俳優・振付師・演出家として活動。脱サラでプロダンサーとなった経験を生かし現在は、高校・専門学校・大学で特別講師として登壇している。

PHOTOGRAPHER:YASUKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:Noritake,STYLIST:Akiyoshi Morita(MiNTSS)